「メンヘラ」ってどういう意味? メンヘラという言葉が生まれるまで

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このページの上方を見て欲しい。そう、当メディアの名前は「メンヘラ.jp」である。

しかし、ここで一つ疑問が生まれる。そもそも「メンヘラ」とは一体どういう意味なのか?

現在、あまりにも普通に「メンヘラ」という言葉を使っている我々であるが、「メンヘラ」とはどこで生まれた言葉で、どのような意味を持った言葉だったのだろうか。

メンヘラ.jpでは、過去2回に、過去ログ倉庫などの1次資料を引きつつこの謎を追いかけてきた。

【関連記事】
1.「メンヘラ」という言葉の歴史 2ちゃんねるで「メンヘラ」が誕生するまで
2.移り変わる「メンヘラ」の意味。この10年で「メンヘラ」の使用法はどのように変わったのか

この記事では、過去2回の調査で得られた情報を、簡単にまとめることを目的としたい。

 

「メンヘラ」という言葉が生まれたのは2ちゃんねるだった

「メンヘラ」という言葉は、もともとは匿名巨大掲示板2ちゃんねるのメンタルヘルス板から生まれた。

メンタルヘルスとは、そのまま「心の健康」という意味であり、まずはメンタルヘルスという言葉の略称として「メンヘル」が定着した。メンタルヘルス板には、心の健康についての悩みをもった人々が集まっており、メンタルヘルス板にいる人=心の健康に問題がある人達のことを、英語で「〜する人」という意味の「-er」形をつけて「メンヘラー」と呼ぶようになっていった。その後、メンヘラーをさらに省略した「メンヘラ」が主に使われるようになった。

簡単に言えば、

・2ちゃんねるのメンタルヘルス板→略してメンヘル板
・メンヘル板の住人→名付けてメンヘラー
・メンヘラー→略してメンヘラ

……という経緯で「メンヘラ」という言葉は誕生したのである。

ここまでは、「メンヘラ 意味」でググればそれとなくわかる情報である。しかし、これで終わってはメンヘラ.jpの名が廃る(メンヘラ.jpの名とは……?)。そこで、「メンヘラ」が生まれた経緯をもっと深く掘り下げて確認した。

より詳細な経緯はこちらの記事で見ることができるので、ぜひご一読いただきたい。2ちゃんねるの過去ログを徹底的に掘り起こし、メンタルヘルス板の前身の時代や「メンヘル」誕生の瞬間、「メンヘラー」の登場、「メンヘラ」がメンタルヘルス板の外に出ていった時など、一つ一つ紐解いた力作である(自画自賛)。
(リンク:「メンヘラ」という言葉の歴史 2ちゃんねるで「メンヘラ」が誕生するまで

 

「メンヘラ=面倒くさいひと」という誤用が生まれ始めた

さて、上では「メンヘラ」とは、もともとは2ちゃんねるのメンタルヘルス板発祥の言葉であり、「メンタルヘルス、つまり心の健康に問題を抱えている人」という意味であったことを確認した。

一方、2016年現在「メンヘラ」というと、心の健康の問題云々を飛び越え、「面倒くさい奴」「度が過ぎたかまってちゃん」のような意味で用いられている例が散見される。

試しに「メンヘラ」でググってみると、「メンヘラ女に気をつけろ!」「隠れメンヘラを見分ける方法!」というような記事が出てくるのだが、その中で述べられているメンヘラの特徴というのは大抵、

  • 自分の否を認めない
  • SNSに自撮りをアップする
  • 自分かわいそう」アピールがすごい
  • 前髪ぱっつん黒髪

などである。

確かに自分の否を何が何でも絶対に認めなかったり、「自分かわいそう」アピールが過ぎる人はメンタルヘルスに何らかの問題がありそうだが、SNSに自撮りをアップする行為と心の健康を損ねていることには関係がないし、髪型に関しては完全に個人の自由である。

なぜ「メンヘラ」という言葉の誤用は、ここまで広がってしまったのだろうか。

私が推察するに、2ちゃんねるのまとめブログ等の普及により、2ちゃんねる内部だけで使われていた「メンヘラ」という言葉がSNS上で広まり、一人歩きし、「メンヘラ」という言葉で指された人々の過激な一部だけが注目され、イメージが強化されていったのではなかろうか。

一時期、特に、メンヘラという言葉と強く結びついたのは、心の健康に問題がある人の中でも境界性パーソナリティ障害の特徴を持つ人々であった。彼らのもつ見捨てられ不安からの強烈な確認行動(私のこと好き?と過剰なほど聞く、深夜の鬼電など)や、とても深刻な虚無感からの自傷行為(リストカットや薬の過剰服用など)が、多くの人の目にあまりにも奇異に映り、一つのおもしろコンテンツとして消費され始めてしまったのではないだろうか。

また、自らを「メンヘラ」と称しコンテンツ化する人々もTwitter上に現れ、自傷行為の写真をアップロードをしたり、薬のOD(過剰服薬)の報告をしたり、「メンヘラあるある」などのネタを共有したりしながら、徐々に「メンヘラ」という言葉を広めていくようになった。

その流れで「メンヘラ」という言葉の用法が変化し、

・メンヘラ=強烈な行動をとり、人に迷惑をかける人
・メンヘラ=関わると面倒くさい人

といったように意味がねじ曲がっていったのではないだろうか。

これらの経緯について、2ちゃんねるの過去ログやSNSなどを10年分掘り起こして徹底的に観察した記事があるので、ぜひ読んでいただきたい。
(リンク:移り変わる「メンヘラ」の意味。この10年で「メンヘラ」の使用法はどのように変わったのか

 

「メンヘラ」という言葉の本当の意味

今、「メンヘラ」の用法は以下の二つに分かれてしまっている。

  1. メンタルヘルス(心の健康)に問題を抱えている人
  2. 面倒くさい人、かまってちゃん

正しい意味である1の用法の他に、なぜ2の用法が生まれてしまったのか。簡単に言えば、「よく知らない人たちが面白がって使ってしまったから」である……と考えているのだが、この詳細については先程ご紹介した記事を読んでいただくとわかりやすいと思うので、ぜひご一読願いたい。

もともとネットスラングとして生まれた「メンヘラ」という言葉。どんなミームも使われるうちに用法が変化していくものだが、本来の意味である「メンタルヘルスに問題を抱えている人」という用法が現在においても保存されていることは大変興味深い事実である。どんなに時代が変わっても、人の心がある限りメンタルヘルスの問題は尽きない。「メンタルヘルスに問題を抱えている人」としてのメンヘラは存在し続けるのだ。

だからこそ、本来の意味である「心の健康に問題を抱えた人」としての「メンヘラ」を、今後も丁寧に扱っていきたい。

 

メンヘラ.jpでは、「メンタルヘルスに問題を抱えている人」として使っていきます!

ここまで、「メンヘラ」という言葉の意味や用法、その変遷について大まかに見てきた。

我々メンヘラ.jpは、メンヘラという言葉を「メンタルヘルスに問題を抱えている人」の意味で使っているし、これからも使っていく(現に、メンヘラ.jp内に「かまってちゃん」「面倒くさい人」というような意味でメンヘラという語を使った記事はない)。

様々な心の健康問題を広くカバーし、時にはの死にたさをやり過ごすための暇つぶしとして、心の調子を崩して生きるのが難しい人のための処世術を共有する場として、そして精神を病んでいても楽しく生きていけるコツを共有する場として、メンヘラ.jpをやっていく所存だ。

 

【関連記事】
1.「メンヘラ」という言葉の歴史 2ちゃんねるで「メンヘラ」が誕生するまで
2.移り変わる「メンヘラ」の意味。この10年で「メンヘラ」の使用法はどのように変わったのか
3.「メンヘラ」ってどういう意味? メンヘラという言葉が生まれるまで(記事1,2のまとめ)




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会社員時代の自殺が未遂に終わり、いろんな意味で「サービスで生きてる」無職。生きてる以上、楽にやっていきたい。少しでも死にたい人のお役に立てればと思います。

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