【今週のメンヘラ.jp】10月16日~10月22日までのまとめ

コラム 今週のメンヘラ.jp ████

こんにちは、毎週日曜日の11時ぐらいは今週のメンヘラ.jpのお時間です。本日の担当は████です。ということで、早速振り返っていきましょう。

 

【10月17日 月曜日】
「メンヘラ」という言葉の歴史 2ちゃんねるで「メンヘラ」が誕生するまで

090さんによる、「メンヘラ」の語源をインターネットのというか2ちゃんねるの過去ログの海に潜り込んでサルベージした記事です。月〜水までは090さんのこのシリーズが続きます。僕も同じことをうっすら思ったりはしていましたが、先にやられてしまいました。やられるまえにやる、大事ですね。おそらく僕がやってもここまで手間暇かけた力作にはならなかったと思いますが。未読な方はぜひご覧ください。
記事によると「メンヘラ」表記が2ちゃんねるのメンタルヘルス板に登場したのは2002年1月29日とのことで、メンヘラだから諦めると325が書き込んだから1月29日はメンヘラ記念日ですね。あ、これ元カノの誕生日だ……。

それはさておき、これは今現在から14年と9ヶ月ほど前のことで、メンヘラ.jp最年少現役JCライターのlemonさん(2002年1月21日生まれ)とほぼ同い年の言葉ということになります。2002年というと、日韓ワールドカップがあったり、多摩川にアゴヒゲアザラシが現れタマちゃんと名付けられたり、北朝鮮の拉致被害者の帰国があったりした年で、歴史を感じますね。

ブログという言葉や概念も日本にはまだほぼないし、はてなダイアリーも始まっていない2002年のインターネットを感じさせる言葉と言えば何でしょう、「ADSL」「感じ悪いよねー」「winny」「午後のこ~だ」「ポストペット」「ハーボット」「JetChat」「infoseek isweb」「メッセンジャー」「ブラウザクラッシャー」「readme! JAPN」「1000キタ━━━ (゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚) ━━━━!!!!!!!!!!」といったところですかね。なんかもっと読者の年齢層にふさわしいワードをお届けしたほうが良い気がしてきました。読者の年齢層とは?

 

【10月18日 火曜日】
移り変わる「メンヘラ」の意味。この10年で「メンヘラ」の使用法はどのように変わったのか

前日の続きで090さんの記事です。こちらでは、2005年頃からの2ちゃんねるのVIP板とまとめブログ、2010年頃からのスマホとTwitterの普及から「メンヘラ」という言葉の意味が「心の健康に問題を抱えた人」以上の意味が広がっていく様子をまとめ上げました。
これについては補足できる情報がありましたので、後でまとめて述べます。

 

【10月19日 水曜日】
「メンヘラ」ってどういう意味? メンヘラという言葉が生まれるまで

前回と前々回二日分の記事を受けての、090さん自身による総括にあたる記事になります。メンヘラという言葉には(1)メンタルヘルス(心の健康)に問題を抱えている人、(2)面倒くさい人、かまってちゃんという意味があり、メンヘラ.jpでは(1)の意で使っていくとのことです。
僕の言語感覚では、(2)には加えて自傷行為や自殺行為をする人、コンスタントに訳もなく不安やつらみが発生し他者依存を用いて対処する人、自分を自分で承認できない人、カジュアルに死にたいお気持ちを表明する人といった意味もあるという感じで、まあおしなべて「心の健康に問題をかかえている」結果そうなっていると思うんですけど、(1)が原因で自分自身や他人を振り回して負担を増幅させる人こそが「メンヘラ」であるという認識でした。

ですから、個人的にはメンヘラ.jpのライター陣や読者投稿マンからはあまりメンヘラだという印象は受けていません。しかしここで真のメンヘラとは神のメンヘラとは……という話にもっていくと、一寸先は闇です。各自、可能な限り健康的にやっていきましょう。

 

【10月20日 木曜日】
自閉症の僕でも音楽が出来た話

自閉症の宮地(みやち)くんによる読者投稿で、自閉症かつIQ87かつ鬱かつ音楽経験ナシの状態からでも、漸進して作曲が出来るようになっていって、人生に楽しいことがひとつできた、という記事です。
これは記事を読んでみてほしいというのもありますが、やはりここはぜひ曲を聞いてみてほしいというのもあります。個人的に好みというだけかもしれませんが、格好いい曲ばかりだと思います。ということで、宮地くんのサウンドクラウド(https://soundcloud.com/g-h-y)から特にお気に入りの三曲を紹介します。

https://soundcloud.com/g-h-y/the-starry-lift-drill
たった一つの冴えたやり方/The starry lift
激しく細かいドラムとゲームボーイやファミコンのようなピコピコ電子音の組み合わせが良い一曲です。

https://soundcloud.com/g-h-y/idxf3idfrqfb
ゆうやけこやけ/Sunset
激し(略)。そういうのが好きなんです。

https://soundcloud.com/g-h-y/8slpugtdhh8o
小さい頃好きだったグミの味
前二者とはうって変わって、ノイズ音とシンセサイザーが穏やかに漂いループする曲です。このように色んなタイプの曲があるので、是非聞いてみてください。そして宮地さんではなく宮地くんと呼んであげてください。

 

【10月21日 金曜日】
メンヘラは他人を利用して楽に生きろ

職業は経営者というちょっとこれまでとは異色な肩書の、ソシオパス佐々木さんからの読者投稿です。
・他人を使い捨てるのではなく、継続的かつお互いに利益提供できる関係を築くべし
・他人に貢献した分の報酬=市場で示される収入の大きさこそが自分の価値であり、苦労や不幸を重ねても自分の価値が高まっているわけではない
・小学校から虐められて、大学までずっと一人ぼっち。その後も対人恐怖から就職活動が全く出来ず、24歳まで発達人格精神障害三冠に加えコミュ障引きこもりニート童貞。おまけにストレスでの自傷行為の数々や、一時期頭が完全にハゲあがる等……の状況下から、3年間で「他人を利用する」ことを覚えた結果、上に書いたよう経営という仕事で飯が食えるまでになった
・要は自分の価値を高める方法で何より大切な事は他人の為になにかをしてあげる事。具体的なメソッドなんて何だっていい
といった内容になります。メンヘラは自分の心の不安を解消するために他人を使い捨ててしまう、わりとあることだと思います。
文脈はいまいちわからないのですが、ソシオパス佐々木さんは過去のツイートで計███万円誰かに銀行振込していてたぶん貢いでいるということだと思うんですけど、この███万円振り込まれる少なくとも僕より価値のある人は、どのような貢献を他人にしたのかなと気になります。

今のところですと、「他人に貢献したから高い報酬を得た」は「努力はかならず報われる」と同じようなもので、「高い報酬を得ていないのは他人に貢献していないから」「報われてないのは必ず努力ではない」(対偶)という生存者バイアスじゃないかなと言う気がしてなりません。ぜひ具体的に何をやってきたのか知りたいので続きを投稿してもらいたいですね。

 

【10月21日 金曜日】
お医者さんが私に病名をくれない

今週の土曜日は更新お休みだが、金曜日には記事が二つ更新されていた……つまり、そういうことです。さしすせ さそさんによる読者投稿で、ADHDかもしれないと検査しにいったらそうではないと診断され、病気ではない単なるダメ人間ではないかドン底になるが、冷静に出来ることと出来ないことと向き合い、今は自身に折り合いをつけてやっていっている、という記事です。
病名とか生活保護とか、線を引いてそちら側に入れれば楽になれるが、ボーダーライン上の弱者認定力がギリギリ足りない人が大変なことになってしまうという構図ですね。弱者認定がドグマティックなことに対する反感は世界中で高まっている気がします。しかしながら、さそさんは腐らず自力で何とかやっていて、素晴らしいし強いなって思います。

 

【今週の人気記事】
今週の人気記事は090さんによる「メンヘラ」という言葉の歴史 2ちゃんねるで「メンヘラ」が誕生するまでです。
しらみつぶし探索、メンヘラ界の得意技あるいは特異業って感じがしませんか。手間暇かけただけあってかなりバズり、多くの人に読んでもらえたようです。090さん、おめでとうございます。
新語や流行語がどこから始まったのか、明確な歴史が残っているというのはインターネットならではのことですね。もしかして学術的な価値もあったり……?

 

【今週のおすすめ記事】
今週のおすすめ記事は、090さんの「メンヘラ」という言葉の歴史シリーズ三本です。

「メンヘラ」という言葉の歴史 2ちゃんねるで「メンヘラ」が誕生するまで

移り変わる「メンヘラ」の意味。この10年で「メンヘラ」の使用法はどのように変わったのか

「メンヘラ」ってどういう意味? メンヘラという言葉が生まれるまで

とても力の入った記事ですし、自分でもうすぼんやり書いてみたい気持ちがあったので、是非読んでみてほしいです。

そして090さんに乗っかってここに置いておきますが、僕が眺めていた2ちゃんねるまとめブログ等の歴史の述懐と補足か蛇足かが以下になります。

 

2003年にはてなダイアリー(1月)やライブドアブログ(11月)ココログ(12月)などのサービスが開始するまでブログという概念とプラットフォームが一般的にはなくて(「日記」はありました)、特定の板でどのスレッドが盛り上がっているかを紹介するニュース速報的な個人サイトと、「電車男」に代表される一つの盛り上がった話題の保管庫が点在するという形でいくらかのまとめサイトがありました。

2004年には芸能人がブログをはじめたこともありブログという概念がかなり一般化され、www.2log.netという2ちゃんねるまとめブログのためのサービスが始まり、ここからスレッドの内容をコピペして少々編集しコメントを添える形式のまとめブログが流行し、2005年には中川翔子がVIP板の住人っぽい振る舞いを自身のブログでするなどもあり、VIP板の勢力拡大と更なるまとめブログの盛り上がりをみせ、さらに2006年には大手まとめブログサイトがアフィリエイトで荒稼ぎしたことが発覚し、炎上し閉鎖してしまう、といったところです。

当時には、「メンタルヘルス板・メンヘルサロンまとめブログ」みたいなものは記憶の限りでは無かったと思います。おそらく、掲示板の内側で「メンヘラ」という言葉がフローとしてある程度流通していても、外側のまとめサイトのストックとしての書き込みは「メンヘル」「ボーダー」という言葉が担っていて、せいぜい「ボーダー女とトラブルに遭った」というような内容の記事がたまにある程度で、まだ表立ってメンヘラという言葉が流通してはいなかった印象です。また世相を反映することで有名な漫画、闇金ウシジマくんの「楽園くん編」(2009年連載)でも「メンヘル」という言葉が出てきた気がするんですけど、今手元にないのでわかりません。

 

そしてTwitterは2010年よりも11年の3.11以降と10月にiPhone4Sが発売開始したところが勢力の拡大が一番大きかったではないかと今は思っています。2010年はまだmixiのほうが強い印象です。

そしてまとめブログとTwitterの間にはニコニコ生放送(2008年12月12日〜)が噛んでいるのではないかという勘があるのですけど、一度も見たことがないのでこちらもわかりません。お客様の中に有識者様はいらっしゃいませんか。などと思っていたら、おなべの中からボワッと有識者というか有責者というかが登場しました。「そういえばTwitterのアカウントは何十個あるんですか?」と僕が訊いたせいです。

「え〜?昔は50個ぐらいありましたけど今は二つしかないですよ〜」
「は?50?どういうことですか?」
「五十音全部の名前で始まるアカウントを持ってたんですよ。アなら愛子、イなら伊藤、ウなら上田って感じで」
「……」
「でも、ヲとンで始まる名前が思いつかなくて、ヲはヲワタ\(^o^)/、ンはぷりんにしました。わたし、プリンが好きなんです」
「で、50ものアカウントをどうすんですか?」
「鍵アカの監視に使うんです。アがブロックされたら次のイで、これもバレたら次のウで、って感じで。まあこれお前だろってバレちゃいましたけどね」
「え、じゃあ50ものメールアドレスを取得したってことですか?」
「そういうサイトの登録につかえる、10分ぐらいで消えちゃうメールアドレスが作れるサイトがあったんです。ニコ生界隈の生主がみんな使ってて教えてくれました。わたしは少ない方で、みんな100とか200とか持ってましたよ」
ということで、教科書には乗らない初期ニコニコ生放送地獄変の物語を僕は知ることになりました。そして「50ってすごいですね僕が知ってるの最高でも13でしたよ」と言ったら、訝しげな顔をして「なんでそんなに使い分けれるの……?」と言っていたのが印象的でした。
初期のニコ生では、イケボ萌声配信、喧嘩凸配信、顔出し配信、声真似配信、釣り配信が人気のジャンルだったそうです。リスナーと配信者は総じて女ならばメンヘラ、男ならニートに準ずるクズか何かで、コメント欄にも当たり前にそういう言葉が飛び交い、ゴミ箱の中でゴミたちがナンバーワンのゴミを目指している(※語り手の意見です)という状況であり、毎日何かしらヤバいやつがヤバイことをしていて面白かったのだと。

例えば、下着姿でギターに素股をする女性がいたりだとか。そんな中にも配信者同士の横のつながりがあり、配信外でもスカイプで毎日のようにお喋りをしていたのだそうです。喋ってみると喧嘩凸配信者同士も意外と穏やかで仲良くて、一種プロレス的であることもあるとわかったとのことです。

そして配信者とリスナーが恋愛関係になるということはありがちなことで、出会った場所と人間層がそういう感じなので、当然愚痴は積もり積もります。その愚痴はメンヘラ特有の執拗な検索能力からの「わたし面倒くさいメンヘラだっていわれてる……つらい……リスカしょ」コンボを回避するため、SNS上での言及は避けて文字証拠が残らないスカイプ上で行われていて、ここでも「メンヘラ」という言葉が飛び交っていたのそうです。
といった具合で、ニコ生の中にも「メンヘラ」の意味が拡大していく一端があったとのことです。たぶん喧嘩凸配信者とその取り巻きが女性配信者を罵倒するのに、「このメンヘラ!」とか言ってたりコメントしていたりしていて、罵倒語やレッテルとしての「メンヘラ」が広まる、というような流れもあったのではないでしょうか。加えて「メンヘラ」と「メンヘラー」ですと、口に出してみると前者のほうが歯切れもいい気がします。

 

以上、蛇足でした。こんな締め方でよいのかわかりませんが、「今週のメンヘラ.jp」これにておしまいです。ではまた来週もお楽しみに。最後までお読み頂きありがとうございました。今週は████がお送りいたしました。

 


【執筆者】
████ さん

 


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