【書評】うつヌケ~うつのトンネルから抜けた人たち~(田中圭一)

コラム 書評 さしすせさそ

こないだ酔って帰って来たら頭から流血してました。さしすせさそです。お酒やめないとなぁ。(できるかな)

今回は手塚治虫さんのパロディ漫画を描いている作家さん・田中圭一さんのコミック『うつヌケ~うつのトンネルから抜けた人たち~』をご紹介しようと思います。

田中圭一さんはサラリーマンをしながら手塚治虫先生のパロディ漫画を描いている漫画家さんで、手塚治虫さんの娘さん(手塚るみ子)さんからも公認(?)されている漫画家さんになります。

手塚治虫さんが書いてるのかな? と思うほどのタッチに、絶対に手塚治虫さんが書いてないと言いきれる内容のギャグ漫画を描いています。『うつヌケ』以外の作品もぜひ読んでみてほしいです!

『うつヌケ』では田中圭一さん以外にも、16人の方の「うつを抜けたエピソード」や「闘病エピソード」を読むことができます。「うつ」という精神疾病のお話ではありますが、コミックなので非常に読みやすいです。また、うつのトンネルに入ってしまう描写などがとても分かりやすく描かれています。

 

■自分が嫌い


病んでいる真っ最中に思うことってどんなことでしょうか。私は「自分が嫌い」に尽きました。

私は過去に「ADHDかもしれない」と思って検査を受けましたが、ADHDの診断はもらえませんでした。そして不安神経症と醜形恐怖症としか診断されなかった私は「ADHD関係なく、ただの仕事が出来ない人間なんだ」と自分の事が嫌いになりました。

するとあっという間に自分で「私はダメ人間だ」と思い込み、生活も自堕落になっていきました。目からは生気が消え、髪の毛は伸びっぱなしで不潔だし、鏡を見るたびに醜くなっていく……そんな自分のことがどんどん嫌いになっていきました。

作者の田中圭一さんも自分に向いてない部署に配属され、なんとか頑張りますが思うように成果が上がらず、憂鬱な日が続いてしまいます。

皆さんの中にもそういう経験がある方はいらっしゃるのではないでしょうか。

 

■自分で自分を「ダメだ」と決めつけていませんか?


自分で「あぁもうダメだ」と思い込んでしまうことで、本当に何もできなくなってしまうことがあります。

私が一番興味深かったのは第11話の小説家の宮内悠介さんのお話の中で『健全なナルシズムを取り戻す』といううつヌケの方法でした。そのお話を読んで「そういえば私もこんな経験があるなぁ」と思い出しました。

それは私がグチャグチャな状態だった頃、深夜徘徊をするためにファンデーションを塗って外に出たときのことです。外のお店の窓に映る自分の顔が少しマシな状態になっていて、それだけで少し元気になったという経験です。

引きこもっていたおかげでストレスからの肌荒れを起こしておらず、よく寝ていたためファンデーションが綺麗に乗っていて「私、肌綺麗じゃん」とうれしくなりました。「引きこもってたから髪の毛もカラーしてないし、おかげで綺麗な黒髪だし、最高じゃん」と帰り道にテンションが上がりました。今思えば、それが私の『健全なナルシズムを取り戻す』きっかけになったのかもしれません。

落ち込みやすい、病みやすい私たちは自分自身のことを卑下してしまいがちです。やりすぎはよくないけれど、たまには調子に乗ったりしてもいいと思います。自分のいいところを自分で認めてあげる。そういうことがうつヌケするヒントになるのではないかと思いました。健全に自分のいいところ見つけていきたいですね。

たまに思ってもいないのに「今日の私は最強だ」とか言い聞かせて会社に行ったりします。自己暗示大事。

 

■もしかしてその憂鬱は気圧のせい?


なんだか意味も無く落ち込んだり、しんどい日ってありますよね。

田中圭一さんは自分の不調の原因を調べて、「調子が悪い日は気候や気圧が関係している」ということを発見しています。この発見によって、寒暖差や気圧で体調が悪いことを心の憂鬱と勘違いしてしまう……ということに気づいたのです。

田中圭一さんの「気圧の変動が激しい日は落ち込んでもしょうがない!」という内容のツイートは9000RTもされています。そのツイートは「不安な気持ちも原因がわかれば少しでも気分が軽くなるのではないか」という意図でツイートしてくださってるそうです。

『頭痛~る』というアプリは地域別、や時間帯別で気圧の上がり下がりが分かります。私も使ってますが、「あ~こんな日はなにやってもダメだぁ!!!」とあきらめる要因になりとてもいいです。天気のせいにするのとても良いですよ。不可抗力ですし。

 

■きっと永遠に辛いわけじゃない


と、たらたらお話ししていきましたが、この本を読んだ後に思ったことは「辛い時もある、でも永遠に辛いわけじゃない」ということです。

きっと苦しい時のさなかは本当に苦しいと思います。自暴自棄にもなってしまいます。そういう時は無理せず、じっとするしかありません。今はお休みの時と割り切ってじーっとしていましょう。

そしてもうひとつ。例えうつから完全にはヌケられなくても、自分を理解・分析し、病気が治らなくてもしっかり向き合っていくという姿勢が重要だということです。

毎日ハッピーである必要はありません。ちょっと憂鬱が襲ってきたらそれに対処する方法を自分の中で何個かあるといいかもしれませんね。

ほとんどネタバレしておりませんので是非読んでいただきたいです!

ここまで読んでくださってありがとうございます。
私は毎日「私は最強だから」と毎日毎日言い聞かせて生きています! わりとおすすめですよ!(最強では無いため酔って失神して頭から流血したりする)

終わりまーす(またね)!

 


【執筆者】
さしすせさそ さん

【プロフィール】
総務OL兼ライティング修行中の29歳女
Twitter:@mmmmmmmmmm222

 


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