円満な家庭環境でメンヘラになってしまった私の気持ち




私は、自分の家族は円満だと思う。

声を上げづらいだけで、円満な家族をもつ〝メンヘラ〟は一定数居る。そしてその中には私のように悩んでいる人もいるのではないかとの思いからこの文章を書くに至った。

 

■私の場合

家族構成は父、母、姉、父方の祖母、私の5人だ。
母は父との口喧嘩が趣味というはた迷惑な部分はあるが、私の障害についても理解しようと頑張ってくれているし、私たち姉妹のことを1番に考えてくれる。

父は酒乱でヘビースモーカーという役満っぷりだったが、5年ほど前に禁煙し、定年後タクシードライバーに就くためお酒を辞め、すっかり丸くなった気がする。父は私の状態についてほとんど理解していないみたいだが生ぬるく見守ってくれている。

祖母は今年91歳で認知症が表れ始めたり、姉も去年適応障害を患って転職したりなどしたが、いわゆる家庭崩壊に当たるようなことは起きていない。

 

■反抗期

中学から高校生くらいの頃は父親が大嫌いだった。

行きたくない塾に行かされ、学力に見合わない高偏差値の学校を志望校にさせられ、私が門限に間に合わないと母親に当たった。それでも暴力は全く振るわなかったし、精神的に不安定な私を大学に入れてくれることで社会に出るのを4年間遅らせてくれた(中退するわ、奨学金の返済に四苦八苦するわで結果的に良かったかどうかは不明)。

しかし今となってはそれが私を安全なシェルターにとどまらせるための、愛情の一種だったんだろうなぁと想像できるので特段今でも恨んでいるということではない。

 

■生きづらさと家庭環境

こころに何らかの生きづらさを感じている人たちの中で、家族関係が上手くいっていない人は少なくない。寧ろ、私が知る限り殆どの人が家族関係が上手くいっていないように思う。

だから私は、「家族が円満だったにも関わらず心を病んでしまった」自分を責め続けた。優しくしてもらうのにも引け目を感じたし、家庭が上手くいかず心を病んでしまった周りの人たちにも、「恵まれた環境なのに不幸ぶってごめん」と申し訳なかった。

 

■家庭が原因に無いメンヘラもいるということ

何が原因で精神を病んだかなんて人それぞれだ(今更言うことでもないか)。私は、たまたま原因が家庭に無かっただけ。そう思えるようになって、家で過ごす時間が苦痛でなくなった。家庭にしろ、家庭じゃないにしろ、はっきりとした原因はわからなくとも「今生きづらくて(医学的・心理的)助けを必要としている」ということには変わりない。

これを読んでいて、もし私と同じように家庭が円満でも精神を病んでいる方が居たら、ここにも同じ境遇の人が居ると伝えたい。家族が円満だって病む人は病むし、家族の支援があるからといって必ずしも治るのが早いだなんていうことは無い。

どうか一つでも多くの自己否定から逃れられますように。


【投稿者】
syy さん

【プロフィール】
20代半ば。社会人になってついたあだ名は「メレンヘラー(心優しいメンヘラ)」。メンヘラ2人でシェアハウスして生活中。
Twitter:http://twitter.com/lovers16g


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5 件のコメント

  1. むじな 返信

    父が酒乱、両親がしょっちゅう口喧嘩、本人の希望しない進路を強要される、というのは円満な家庭環境には受け取れません。
    どちらかというと不健康な家庭で、メンヘラが育つ土壌が充分にあるように感じました。
    メンヘラの友人を増やすとこれよりひどい家庭環境を聞くのはザラでしょうから「うちは円満だったのだろう」と考えがちですが、一般的に考えられる円満な家庭環境とは差があると思いました。
    一度非メンヘラで育ちの良い家族大好きを公言している友人のお宅に遊びに行って、そこのご家族を観察してみてはいかがでしょうか。

  2. ぴっぴ 返信

    夫婦円満、家族円満の環境で育ってきた私でも病んでおかしくないのですね。
    ありがとうございます。ちょっと楽になれた気がします。

  3. 返信

    気持ちはわかるが、「筆者の場合」を紹介してしまったことで、また一つのハードル・基準が出来てしまった。その点がちょっと悲しかった。
    でも、記事を書いてくれてありがとうございます。

  4. うぐ 返信

    私も「家庭円満」なのにメンヘラになってしまったと最近まで思い込んでいました。
    しかし自分で思い込んでいるだけで「円満」とは言い難いのだと気付きました。
    確かに家族は寄り添ってくれるし愛情もくれるけれどだからと言って自分の苦痛である分野を押し付けていいわけではなかったのです。

    私は家族と物理的に離れてみて、ようやく気付けました。
    筆者さんが、愛する家族との間に、良い意味での心の境界線を作ることができますように。

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