摂食障害との共存

体験談 摂食障害 メイメイ

摂食障害について、きっかけとかいつ始まったかは今となっては思い出せない。
よく母親との関係が原因と言われるけど、私の場合両親どちらもだと思う。

幼い頃から不仲の両親を見て育った。喧嘩は日常茶飯事。原因は主に父の女性関係。父っ子だったし信じたくなかったけど、小5の時、父の車のダッシュボードで新品ではない女性用の下着を見つけた。吐き気がした。その後、少し食べては吐くという行為が始まった。

治まったり嘔吐したりを繰り返しながら成長し、体型にコンプレックスがあった私は大学時代ついに食べ過ぎたら吐けばいいと思い付く。丁度その頃も両親は毎日喧嘩をし、私は機嫌の悪い母の顔色を伺う毎日だった。そんな両親から逃げたい気持ちが日に日に大きくなる。ここに居たくないけど一人では生活していけないという行き場のない思いは食べることで紛らせた。嘔吐が完全に習慣として染み付いてしまった。

家から逃げる手段として私は結婚を選んだ。妊娠もした。

これで自分の自由を取り入れられるかに思えたが、両親を見捨てることが出来なかった。私の両親は身体障害者の母と母の面倒を見ようとしない自分勝手な父だから。離れたいのに放っておけなかった。妊娠中も嘔吐は我慢できなかった。産後も慣れない育児に加えて、母乳信仰や3歳神話など親世代の声に苦しめられ、いい母親になれない自分を責め続け、ストレスはたまる一方だった。

食べて吐いて。少しはマシになったり、またひどくなったりという状態が何年も続いた。

子供が入園や入学をし、子供を通した近所付き合いが始まると、ストレスはピークになった。

人に合わせ横にならえの考え方が強い地域。おかしいと思っても自己主張したら一斉にたたかれる。陰口大好きな仲良しごっこに嫌気がさした私は徐々に孤立するようになっていった。

大人が平気で子供の悪口も言うような人と付き合いたくないと思ってはいても、子供への影響を考えてしまう。そんな時は食べては吐くという行為に救われる。一日に何度も過食嘔吐をするようになっていった。そしてある日、限界を越えた私はとうとう壊れてしまいうつ病を発症した。

数ヶ月は家から出れなかった。誰にも会えなかった。辛くて苦しくて消えてしまいたいと何度も思った。ご飯も食べれなくなっていった。時間とともに家族の存在が救いとなり少しずつマシになっていっても、子供関係の付き合いはできない。参観日も行けない。人付き合いはできるようにならなかった。友達以外は。それがまたストレスとなり、過食嘔吐はどんどん酷くなる。そんな自分に嫌気がさし、ストレスがたまって過食に走る…という悪循環だった。それが三年近く続いた。

その頃の私は、自分が摂食障害だということ、摂食障害が病気だと認められていなかった。

私は違う、と、他人事だった。でも、まともに食べれない生活で体はボロボロ。日常生活すらまともに送れなくなりつつあったので、さすがに辛くなり病院に行ってみた。何度か通うと治るだろうと期待して。

行くことで気分的には救われた部分はあったけど、摂食障害は期待していたように簡単に治るようなものではなかった。家から遠かった事もあり徐々に足が遠退く。治せない自分に失望し、焦り、それがまたストレスとなり食べてしまう。

私はなんてクズなんだろうーーそんな時、昔好きだった歌をYouTubeでたまたま見つけた。懐かしい。よく聴いた。やっぱりいいな。何度も何度も繰り返し聴いた。気がついたら涙が溢れていた。その歌は何だか不思議なパワーをくれる。今のままの私でいいと言ってくれてるみたいだ。すーっと心が軽くなるのが分かった。私という存在を認めてもらえた気がした。もう大丈夫。何となくそう思えた。

それからの私は以前と比べて明るく行動的になった。人付き合いは相変わらず苦手で、仲良しごっこはできないし、学校も人の集まる所も苦手。まだまだ完全に元に戻れた訳じゃないけど、落ち込んでばかりの自分ではなくなった。

その理由は一つ。楽しかった記憶、経験、歩んできた人生、感覚や考え方、価値観、、、コンプレックスの塊で大っ嫌いだった自分を少しずつ認められるようになったこと。自分は摂食障害という病気だとようやく認めそんな自分を少しずつでも受け入れられるようになったから。ありのままの自分を否定せず、少し休むことをあの歌が教えてくれた。

完璧な私になりたかった。何をしても中途半端で人より優れた所がない自分が大っ嫌いだった。嘔吐する自分に罪悪感しかなかった。コンプレックスの塊で後ろ向きな現実を受け入れたくなかった。だけど、それでもいい。私は私。そう思えるようになると心も軽くなった。

長年染み付いた習慣はそう簡単には変えられない。食べたら吐くと体が覚えている。お菓子なら食べてもいいと脳が覚えている。過食したくなったらしてもいい。吐きたくなったら吐いたらいい。食べれる時はバランスを考えよう。いつか治ればラッキー。それでいっか。それも私の人生。

そうして私は自分を責めないよう心掛けるよう意識し始めた。過食嘔吐と共存していこう。そんな自分を少しでも好きになりたい。

これから先いいこともまたどん底に落ちることもあるかもしれない。でも、きっと私はもう大丈夫。人のせいじゃない。乗り越えられるかどうかは自分次第。それが分かったから。


【投稿者】
メイメイ さん

【プロフィール】
アラフォー♀


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1件のコメント

ことのは 返信

どうかその勇気付けられた曲をお伺いしたいです

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