ガチひきこもりの僕が一泊二日の旅行を成功させるまで

体験談 ひきこもり わとりん

こんにちは。生きているだけで限界なわとりんと申します。

メンタル不調を起こしたのはおよそ7年前で、そこから騙し騙し生きてきました。

ブラック企業に就職してしまい、2年ほど前にメンタルが爆発四散して異常行動を取るようになり入院。双極性障害と診断され今に至ります。現状は比較的安定しておりますが、日常生活もままならない日々を送っています。

 

そんな僕ですが、先日、広島へ旅行に行きました。
この記事は日常生活もままならない引きこもりの僕が、どんな感じで旅行に行ってきたかについての記録です。

僕は一般的な人から見たら引きこもりです。自分では「このくらいはまだ引きこもりではない」などと思っていますが、通院と風呂とトイレと食事以外で基本的に部屋から出ないというのは引きこもりのようです。

今は引きこもりですが、これでも昔は活発な方だったと思います。友達と旅行に行ったり遊びに行ったり、大学生の頃は毎週のように友達を誘って何処かに遊びに行ったものです。しかし、精神に不調をきたしてからその頻度も減っていき、今では滅多なことでは外出しないまでになりました。

この旅行は一泊二日の一人旅行です。メンタルが爆発四散して以来、宿泊を伴う旅行は初めてです。およそ3年ぶりです。移動時間だけで往復8時間という、引きこもりにとっては大冒険です。

なぜ広島までわざわざきたかというと、好きなアーティストのライブが目的です。旅行に行くと決めた時はすごく迷いました。旅行に行くためにはいくつかハードルがあります。「行きたい」と思うことを前提として、一つ目は朝起きられるか、二つ目は出発するまでに体調が悪くならないか、三つ目は移動中に体調が悪くならないか、四つ目は目的地で体調が悪くならないか、五つ目は帰って来られるか、です。

多くの人はこのハードルは「誰でもあることだろう。大げさだ。」と思うかもしれません。しかしこのハードルのおかげで、今まで多くのイベント事を断念せざる負えませんでした。例えば「友達と遊びに行く」や「友達とご飯を食べに行く」、「買い物に行く」、当然「ライブに行く」というものもあります。

ライブの告知がされてから迷いました。行きたいのに行けないかもしれない。せっかくライブのチケットを買ったのに行けなかったら困る。

このことを主治医の先生に相談しました。そしたら意外なことに「行きましょう」と即答されました。「体調と相談してから決めましょう」みたいに言われると思っていました。先生曰く、そういうイベントに行きたいと思うのも大事だし、実際に行ってみて体調がどの様になるか把握するのも大事。ふたつの意味で行ったほうがいいとのことでした。

 

僕にとって旅行は出発前から始まっています。どこか出かけると思うと腹痛や下痢に襲われます。ニー子ちゃんが玄関でお腹壊している絵がありますが、僕の場合は玄関に行く前にお腹を壊しています。これは通院やコンビニに出かけるみたいな日常生活でも出るので避けられません。特に旅行となると大変です。

旅行に行くということを家族に話すのも大変です。「帰って来られるのか」「通院もやっとなのに行けるわけがない」「働いてないんだからお金の無駄だ」等言われます。まぁごもっともな話です。そういうことを言われるとますますお腹も痛くなるし頭も痛くなるし鬱になってきます。辛いです。

「主治医の指示だ」と無理やり説き伏せたらまずは一歩前進です。

最初の関門はいきなり二つあり、「朝起きられるか」と「出発までに体調が悪くならないか」です。前者については僕は日常であれば特に問題ありませんでした。普段はほぼ毎日7時から8時に起きられていました。問題は、当日に起きられるかどうかです。

例えば通院などでは朝から家族に「病院に行く日だ!」と言われると胸が苦しくなり、布団から出られなくなります。この問題は、対策として、通院日をランダムにして家族に教えずに出発直前に言うことをしたら、ほとんど解消されました。「出かける」ということを意識すると気分が悪くなるのです。

第一関門と第二関門を突破し、旅行を成功させるには、いかに「旅行に行く」ということを意識せずに出発するかにかかっているようです。

出発日が近くなったら前日まで忘れるようにゲームやネットやることにしました。それなのにその努力をぶち壊すように「旅行の支度をしておけ」とか「体調を整えておけ」とか言われて体調が悪くなりました。もうこれは仕方がありません。昼寝したりして逃れましたが、おかげで整っていた生活リズムが崩れました。

出発直前まで旅行についてあれこれ聞かれて、当日は起きてから出発までにトイレに10回くらい行きました。もう心が折れましたが、坂本真綾の曲を聴くことと、胃薬と頭痛薬と処方薬を飲んでなんとか家を出るだけの力を振り絞って出発できました。

出発してからの武器はお薬です。お薬を飲んで痛みや苦しみを取り除きながら目的地に向かうだけです。移動はとにかくラクをします。新幹線を使い、快適に移動できるように心がけます。移動中もトイレに何度か立ちましたが、お薬を飲んでいたおかげでそれほど酷くならずに行けました。なにより、「気分が悪くなったらトイレに行ける」という安心感で落ち着くことができました。

ホテルに到着できればこっちのものです。気持ちを落ち着けることができます。

ホテルに着いてまずしたことはトイレ以外ではタバコです。旅の疲れを癒します。とは言うもののライブ開始まであまり時間がないのですぐに会場に向かいます。

ホテルからライブ会場までの移動中の体調変化にも気を使います。移動は普通列車です。新幹線とは違い、とても騒がしく、神経に障ります。ここで頓服のお薬(処方薬)を飲みます。体調が悪くなる前の予防策です。しかしながら気分が悪くなりました。帰りたいと本気で考えました。最後の手段として、音漏れとか無視して大音量で音楽を聞くことで難を逃れました。重要なのは目的地にたどり着くことです。目的地に着いたら人気がなく風通しのいい場所でライブが始まるまでのんびり待つことにしました。

ライブが始まってからは、比較的安定していました。人混みには違いないのですが、今回のライブに限っては静かなもので、みんなおとなしく座ってくれていたおかげで最後まで楽しむことができました。

ホテルまでの帰り道が大変でした。思ったより体力を消耗していたせいか、頭痛、めまい、手足の震えという症状が出てきました。とにかくお薬を飲みました。それでも気分は良くなりません。

ライブの帰りということもあり、電車はメチャ混みです。痴漢冤罪なんて言葉も2,3秒頭をよぎりましたが気にする余裕もなく、身体を落ち着けたい一心で電車の壁際に体を預けていました。スマフォで音楽を聞いたりTwitterを眺めたりしながら目的の駅まで耐え忍んでいました。

フラフラになりながらホテルに帰ってきたら、すぐにお風呂に入って寝ることにしました。疲労困憊しているところに睡眠薬を呑むと軽躁のような状態になってしまうのですが、幸運にもなんとか損害を出すことなく眠ることができました。

夜はあまり熟睡できず、翌朝の寝起きが悪かったものの、チェックアウト時間までにはホテルを出発することができました。せっかく旅行に来たのだから観光をしたいところですが、体力的に考えて難しかったです。ここはまっすぐ家に帰ります。

新幹線乗り場までやってくる間に頭痛、めまいと言った症状が出てきました。新幹線はグリーン車に乗り(生まれて初めて乗りました!椅子が大きい!座り心地良い!添乗員さんがおしぼりくれる!グリーン車すごい!)、落ち着いた環境で快適に帰ることにしました。

帰りの道程では特別体調が悪くなったり困ったことが起きたりすることなく家に帰ることができました。旅行はこれでおわりです。

 

最後に、やけにたくさんお薬を飲んでいるようにも読めますが、ちゃんと用法用量を守って使用しています。他の引きこもりの方がお薬を持って外出する際もきちんと用法用量を守ってください。

とある引きこもりが一泊二日の旅行をなんとか成功させた、これが全記録です。

同じような境遇の方の参考になれば幸いです。


【投稿者】
わとりん さん

【プロフィール】
中高生の時から「周りの人となにかおかしいな?」と思いながらもなんとか高校を卒業。大学生の時にメンタル不調を自覚。ADHD・統合失調症と診断され治療を開始。その後就職するも、150h残業でメンタルが爆発四散して入院。双極性障害と診断される。気がついたら借金まみれになっていてお先真っ暗な感じでも、なんとか生きています。

twitter : @wtwtringring


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