「声優になれるよ!」を信じて声優養成所に通ってた頃の話




みなさん、こんばんは。みるみるめろろんと申します。二度目の投稿でございます。宜しくお願いします。

さて、タイトルのお話をさせて頂こうと思います。

私は、自慢じゃないのですが昔から「声が綺麗だね」と褒められることがとても多い人生を送ってきました。初対面の度にほぼ必ず言われるので、最近はもう苦笑いしか出来なくなりました(つらい)。

その中でも特に言われてきたのが、「絶対声優になれるよ!」です。

バカな私はその言葉を真に受け、両親を説得し、学生をやりつつ声優養成所に通い始めたのでした。

 

「養成所」というのは、週一くらいで声優になるためのお勉強をしに行く、例えるなら塾みたいなところです。で、年度末の試験にて才能があると認められた子は、養成所からそのまま事務所に入れる仕組みになっています。

私が入ったクラスは、私ともう一人の男の子以外、全員成人のクラスでした。年下だからか、周りからめちゃめちゃ可愛がってもらえました。大学のサークル活動とかってきっとこんな感じなんだろうなぁ、って思うようなワイワイした楽しい時間が過ぎていきました。

それで、あまりの楽しさからすっかり忘れてたんです。自分がここに声優のお勉強しに来てるってこと。もちろん、お家でも滑舌練習やストレッチは欠かさなかったですが……。

うーん、もっと台本読み込んだりして気合い入れ直さなきゃなぁ、と思っていたその頃。レッスンが終わったあと、いつも通りみんなで養成所近くの公園にたまっていた時でした。

その中の一人が、

「みんな、年度末の試験どう?いけそう?」

と発言し、空気が一瞬ピリッとしました。が、すぐに

「どうだろ、わかんないや~」
「あはは、ワンチャンあるかもね」

とフワッとした空気に変わり、みんなもフワッとした発言しかしないのでその場でその話は終わりました。

もうそんな時期か……

あのときみんなが曖昧な反応しか返さなかったのは、こんなに仲が良くても養成所に通ってる以上ライバルだから、手の内を明かしたくなかったのでは……と思い、みんなの事がちょっと怖くなりました。それでビビったんです、私。そんなに人と争ったこともなく生きてきたのに、突然戦場に放り出されたような気持ちになったんです。

それから私は、みんなと距離を置くようになりました。それはみんなが怖くなったからとかじゃなくて、ただ単にもっと勉強する時間を取りたかったから。みんなでレッスン後にダラダラしてる時間があったら台本読みたいな、と思ったからです。そして段々、ただでさえ歳の離れてるクラスのみんなとの距離感がわからなくなっていきました。

 

試験当日。

この試験は【事務所所属】と【進級審査】を兼ねた実技オーディションです。事務所所属はクラスから一人出ればいいほう、進級審査は半分受かればいいほうだ、と聞かされました。

それを聞いた私は超~~ビビりました。絶対失敗出来ないじゃんそんなの。

みんなも同じだったんでしょうね。ガヤガヤうるさかった教室が一気に静まり返りました。そこからはもう~~ずっとピリピリした雰囲気で。

一人一人名前が呼ばれて、隣の部屋で試験やるんですけども。これがちょっとというか全部音漏れしてて。噛んだりとか声がうわずったりしてんのとか丸聞こえなんですよ。なんだかこっちまで緊張が伝わってきて、冷や汗が止まりませんでした。

そして、ついに私の名前が呼ばれました。隣の部屋に行って挨拶を済ませると、いつもは優しい事務員さんが挨拶も返してくれずに、無表情でずっとなんか書いてるんですよ。

こ、こえ~~~
この中でやれと???

私は試験用紙を握りしめ、滑舌を試されまくる台本を精一杯感情を込めて読みました。噛んだけど、「間違えた時は間違えてないフリをして平然と続けなさい」という恩師の言葉を胸に、頑張りました。いやもう何も覚えてないです。頭真っ白で。

 

そして何週間かして、合否通知が郵送されてきました。

結果は……不合格。

事務所所属ならず、留年が決定しました。負のWパンチです。おいおい、私に「絶対声優になれる」って言ってきた人間ども出てこいよ……と他人のせいにしたくなるくらい悲しかったです。

親には「留年だけど続けるの?」と聞かれたので、「諦める」と一言返し、養成所を辞めてしまいました。仲良くさせてもらってたクラスのみんなとは、もう連絡も取っていません。まぁ自分から距離置いたから仕方ないんですけども。

こうして私は、「声優になる夢」も「仲良くさせてもらってたみんな」も両方失いました。

両方を得ようとすると、両方を失うということわざがありますよね。まさにそんな感じです。

何かを切り捨てることは時に大切だけど、深入りし過ぎずにどちらもキープしておくというのも、また大事なのかもしれませんね。自分自身の人生とより上手く付き合っていく為にも。

 


【投稿者】
みるみるめろろん さん

【プロフィール】
無職、20歳。色んなことを諦めてきた分、二次元に夢見る女です。
Twitter:@mirumirumeroron


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