メンヘラ当事者研究会 第1回「生きづらさってどんな感じ?」報告レポート




どうも下駄です。

今回は先日行ったメンヘラ当事者研究会の報告を行いたいと思います。

(参考:メンヘラ当事者研究会第一回 〜「生きづらさ」ってどんな感じ?〜

報告は、会について書いたレポートと、アンケート集計結果、会の運営的な反省会計をお伝えします。

とりあえず、レポート部分だけでも読んでいただけると幸いです。

 

メンヘラ当事者研究会 レポート

7月30日(日)に横浜の貸し会議室でメンヘラ当事者研究会の第1回が行われました。

定員20名で行いましたが、予約はほぼ埋まり、実際にも17名の人々が集まりました。

ありがとうございます。

第1回は「生きづらさってどういう感じ」というテーマで行いました。

最初はイントロクエスチョンとして、皆さんが現在抱えている生きづらさを聞きました。

内容としては人間関係にまつわるものが多い印象を受けましたが、中には体の問題や、生活リズムにまつわる問題もありました。

その後、それぞれの悩みを受けて参加者それぞれが感じたことを話しました。やはり人間関係にまつわる生きづらさを持った人が多かったので、話としてはそのような話が多い印象でした。

そうして、1時間半ほど話し、そののち、全体を3グループに分けて少人数で同じ作業を行いました。

そして、最後に全体で今日の感想を聞き、会は終わりました。

以下、僕が今回の当事者研究会を受けて考えたことを書いていきたいと思います。

①コミュニケーションについて

コミュケーションがうまく取れないという話題になった際に、自分が話そうとするのではなく、相手の話を聞くとうまくいったという話が出ました。

それは、人の話を聞くとそれぞれの中に人がいるということが実感としてわかり、また、相手も話すことで満足感が生まれ、コミュケーションとして成立するというものという話だったように思います。

しかし、他の参加者の方から、聞き過ぎることはまた負担になるという話も出ました。それは聞くことが受動的なものであるため、コミュニケーションの出来不出来が相手に左右されやすく、自我が相手の意見に翻弄され、保ちづらくなるというものでした。

コミュニケーションの基本は傾聴であるという話はよく耳にすることがありますが、それは決して誰しもが使える技術ではなく、自我の安定が暗に求められているのだなぁと感じましたが、多くの場合そのことはあまり語られていないなぁと思いました。

実際に僕も、話せないのであれば聞けば良いのではと考えていたのですが、それは知らず知らずのうちに自我のある程度の安定を当たり前のものとみなしており、当たり前を規定しまっていること。

そして、自分はそのことを知らないまま生きてきて、そのようでない人を考えていなかったのだ、と思うと、酷く怖い気持ちになりました。

また、コミュニケーションを通じて人は自我の安定が可能になるという話も聞きます。ですが、コミュニケーションによってその安定が揺るがされるのならば、どのようにしてそのことを求めれば良いのか。これは難しい問題なぁと思いました。

 

②人間関係の方法について

また、それと関連して、人間関係のやり方を学んでいないという話も出ました。

確かに、人間関係のやり方は国語や算数のように学校では教えてくれません。ですので、基本的には他の人の人間関係のやり方を見たり、トライアンドエラーを通じて学んでいくのだと思うのですが、そこで学んだ人間関係の方法がうまくできなかったり、苦痛であったりする場合、また、自分の人間関係のやり方がある種特殊なものである場合、どうすれば良いのだろうと思いました。

この世界にはいろんな人がいるのだから、一人くらいは人間関係を取り結べる人がいると考えることもできるのかもしれません。しかし、そのような人が本当にいなかったら。また、それでもなお、人間関係をとり結ぶことが必要に感じていたら。それこそ本当に、どうすれば良いのだろうと思いました。

 

③ルールについて

他に人間関係にまつわる話をしていく中で、ルールの話題が出ました。また、ルールはそこから外れて初めてわかるという話も出ました。

その中で、基本的に問題となるのは、ルールには入れない、馴染めないという話のように感じたのですが、それをどうにかしようとする方向にある共通点があるように思いました。

それは、自分を変えてルールに合わせて行こうとする方向でした。ですが、方向としてはルールの方を変える、あるいは自分が不快でないルールの集団に入る、あるいは作るという方向もあるはずです。

ではなぜ、そうなるのだろうと考えました。そこでひとつ思ったのが、ある集団、例えば社会のルールから外れていることが問題となるとき、多くの場合その目標がその集団に入ることが目的なのではないのかというものでした。その時、別の集団を作ったり、入ったりすることは、確かに何かしらの集団に入ることことではあります。しかし、目標がその特定の集団に入ることならば、それはズレた解決策です。

また、例に挙げた社会のように非常に大きな集団の場合、そのルールを変えることは困難です。そのため、自分を変えなければという方向に行くのではないかなぁと思いました。

 

④身体性について

また、体に関する生きづらさを抱えている人の話を聞いた時、心に関する話より、実感として「わかった!」となりづらいことを感じました。

それは、話を聞いてその感覚を想像するのですが、その感覚は自分が今までに体験してきたものでしかないため、その人の身体の問題とはたしてあっているのか、と感じたためでした。

しかし、冷静に考えると心に関する話も、正確には自分はその話している当人ではないため、あくまで体験しているわけではありません。

ではなぜ、「わかった!」となるのかといえば、その人の話に聞く体験と、自分の体験が似ていると感じるためです。

しかし、なぜ、身体の話も似ているとは感じるものの、そのことを似ていると感じることにブレーキがかかるのだろうなぁと思いました。

また、似た部分を感じながら、違う部分も感じるということを目的としている当事者研究という手法は、そのブレーキを緩めたり、締めたりするという、ある意味乱暴なことが1つ重要なのだなぁと思いましたし、その難しさも実感しました。

 

以上、僕が今回の当事者研究会を受けて考えたことでした。

全ての発言を拾いきれているわけではありませんし、「うーん、ちょっと違うかなぁ」と感じる部分もあるかと思います。あくまで、一意見でしかないですし、僕に今回の当事者研究会はこのように見えたよ、というものだよと思って読んでいただければと思います。

また、当事者研究はあくまでその人の一意見を重要視していて、無理に大きなことを言わないことに意味があるんじゃね、みたいなことを大事にして行くので、まぁ、こんな感じかぁと思っていただければなと思います。

レポートに関してはこんな感じです。

 

メンヘラ当事者研究会 アンケート集計結果

次にアンケート集計結果です。

アンケートはQ1〜Q4まであります。

順番に見ていきます。

 

Q1の質問群は会の評価を聞く設問です。

選択形式で1〜4の、

1-とてもそう思う  2-そう思う  3-あまり思わない  4-全く思わない

の項目の中から選んで貰います。

質問はそれぞれ

(ア)初めのレジュメ説明の内容は理解できた
(イ) 気兼ねせずに話ができた
(ウ) 話すことを強制されていると感じた
(エ) 何を話せばいいのかわからないと感じた
(オ) 話している途中で、自分が何を話しているのかわからなくなった
(カ) 言いたい事がうまく言葉にできないと感じた
(キ) 他の参加者から興味深い話を聞くことができた
(ク) 司会進行は快適だった

以下が集計結果です。

 

 

(ア)〜(ク)は司会進行の評価を問う設問でした。

全体としてはそれほど悪い評価ではないのかなという感じです。

ただ、

(オ) 話している途中で、自分が何を話しているのかわからなくなった
(カ) 言いたい事がうまく言葉にできないと感じた

に低評価が目立つのが気になります。

これは、人数が多かったぶん一人一人の問題に対しての深く掘り下げて言語化して行くところまで行けなかったためもあるのかなと思いました。

 

質問群(ケ)〜(サ)は、4段階評価ではなく「はい」「いいえ」二択の設問です。

この設問は、参加者の方が参加して傷ついていないかを問う設問です。

(ケ) 他の人の言葉に傷ついたことがあった
(コ) 言いたくないことを話してしまったことがあった
(サ) 話したことを後悔している(*(コ)で「はい」を選んだ人のみ)

これに関しては、全ての人が「いいえ」でした。

良かったです。

 

(シ)〜(ツ)の質問群は会の内容についての評価を聞く設問です。

(シ) 今回の研究会は楽しい時間だった
(ス) 研究会を通して、新しい発見があった
(セ) 自分について、より深く知ることができた
(ソ) 友達や他人について、より深く知ることができた
(タ) 達成感があった
(チ) 今回の研究会に参加して良かった
(ツ) また参加したい

これもまた全体としては悪い評価ではないのかなと思います。

ただ、これもまた(セ)〜(タ)の評価が少し低いのが気になります。

これは、それぞれの人しか体験していない、個別的な体験から生まれる語りが少なかったためかなと思いました。

しかし、そのような体験を知らない人の前で話すことはなかなか難しいことです。

今後、そういう話をしやすい会の空気を作れるような進め方にしていけたらな思いました。

 

Q2は

「ネット中継を行う当事者研究会に参加してみたいと思いますか?」

という、この会の告知をした際に要望のあった、会の中継に関する設問です。

設問が参加を問うものなのは、参加者の側にデメリットがあると考えたためです。

その結果としては、参加したくないと答えた方が3分の2で多かったです。

ですので、とりあえずは様子を見ながら慎重に対応していきたいなと思います。

 

Q3は

「次回以降の研究会で、扱ってみたいテーマを一つ書いてください(今自分が困っていること、他の人の場合を聞いてみたいテーマなど)」

という質問です。

・「〇〇の問題に〇〇で対処してるよ」の共有
・生きづらさの個人差
・「非モテの男性の困難」を当事者はどう感じているのか? 非当事者からはどう見えるのか?
・身体と心の関係性
・「普通」のつらさ
・性について
・自分を好きになれるか?
・自分が好きか?
・自分に自死された人がいる人の集まり
・摂食障害
・「フツウ」とは何か?
・「アタリマエ」のことを要求されながら「アタリマエ」をうまく流すには?
・人と話すときの「最低限」の素養
・人に興味を持つには…
・付き合う「ハードルの低い」コミュニティとは?

などなど、結構やりたテーマについてはばらけました。

個人的には、「普通」についてや「恋愛」についてやりたいなぁと思っています。

 

Q4は自由記入欄でした。

感想は好意的なものが多かったです。

要望に関しては以下のようなものがありました

 

・建物が入りづらい、目印が欲しい

確かに少しわかりづらい場所だったので、次回以降そのような場所の場合は、誰かにここですよと立ってもらったり、近くの建物などを周知できたらと思います。

 

・名札をつけたい

確かにそうです。ガムテープ名札を次回は作れるようにしようと思います。反省。

 

今回は初回ということもありたくさんの人に参加してもらいたく思い、定員を20名にしたのですが、手が回るギリギリのところだったので、次回以降の人数に関しては考えていきたいです。

理想としては、個々人の話を深める時間は取れつつも、様々な意見が聞けるくらいです。

また、アンケートの設問がアンケートの目的に対して適切なのかという問題があります。

これに関しても今後、考えていきたいです。

会の進め方についても同様です。

 

メンヘラ当事者研究会 会計について

会計です。

ここに書かれている手当に関しては、運営の中で話し合って、必要なのではないかと考えて設けました。

それぞれ、経費を抜いた額の25%が手当として当てられます。

事務手当は会を開くまでの準備をした人に対して、司会手当は当日の司会進行をした人に対して支払われます。

残金はプールされ、会のシステム面の研究や、資料購入などに用いられます。

お金周りに関しては、運営の中で話し合いがあり、別記事(本日2000時公開)でその結果を報告していますので、そちらを見ていただければと思います。

 

以上で報告を終わります。

次回のメンヘラ当事者研究会は9月18日に開きたいと考えています。

参加をご希望される方は以下のtwipiaからご参加ください。

メンヘラ当事者研究会第二回 〜「普通」ってなんだろう?〜

告知記事等でまた改めて詳細についてご報告いたしますので、今しばらくお待ちいただければと思います。

 


【投稿者】
日和下駄 さん

【プロフィール】
普段は大学生をやったり、演劇をやったりしています。

twitter : @getateg


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