自閉症スペクトラムの私がSNSを始めて「人とうまく話せない」を克服した話

体験談 自閉症スペクトラム カイワレ大根

どうもはじめまして、最近「自閉症スペクトラム障害」と診断され、少し鬱気味のカイワレ大根と申します。

今回私がお話したいことはSNSを通じてコミュニケーションに対する苦手意識を克服したことと、今も悩むフレンドという危うく脆い関係についてです。何も知らない私が送った怒涛の2ヶ月と学んだことを書きたいと思います。

 

さて、皆さんはSNSをよく利用されますか?若い人ほど利用している人は多いんじゃないかと思います。お恥ずかしながら、私はSNSに触れることなく成人しました。何故利用しなかったのかというと、怖かったのです。顔の見えない相手と繋がるという行為は私からすればとても怖いことでした。どこの誰かも知らない人と繋がるなんて…SNS使わない当時はそう思っていました。

だからといってリアルで繋がれるような友達もいない。同期とも馴染めない私は「趣味の合う友達を探したい」という思いで始めたのがTwitterでした。ただ、Twitterを始めてわかったことが一つ。

それは、私はリアルでもネットでも致命的に人に話しかけられないということ。

リアルでは寡黙でも、ネットではとてもお喋りな方もいますよね。でも私はネットでもどう話しかけていいかわからずに時が過ぎていきました。フォローしてもいいのかすら分からず、結局独り言を呟くアカウントになっていた頃に1人の方に話しかけられました。これがAさんというフレンドさんとの出会いです。

何故フォローされたのかわからず、誤操作によるフォローじゃないかと質問したり、私のアカウントをフォローしても面白くないことを伝えても「それでもいい」「Twitterなんてそんなものだ」と教えてもらい、そこから仲良くしてもらいました。Twitterで何度かやり取りして、そのうちにすぐにSkypeでやり取りする仲になるまで、そう時間はかかりませんでした。Twitterすら上手く使いこなせていない私はSkypeも初めてで、一から全部本当に丁寧に教えてもらいました。

ただ、ここで一つ問題があります。

私は発達障害である自閉症スペクトラム障害を持つ故に、人と上手くコミュニケーションが取れません。特に言葉の綾や冗談が一切通じないという欠点を抱えていました。非言語コミュニケーション(表情や暗黙のルール)ができなくていつも悩んでいたので、Skypeで上手く話せるかわかりませんでした。

相手の気を悪くさせてしまうのではないかとビクビクしながらお話すると、あれ? 意外と話せる、寧ろお喋り! というくらい話せるのです。初めてフレンドになってくれたAさんが面白く、気の利いた方だったからかもしれません。しかし、私は人生の中で一番人と話せていました。人の顔色が伺うのが苦手で、人一倍気を使って顔色を伺うことに徹底した結果何も話せなくなった私は「逆に顔を見なくて済む状況のほうが人と話せる」ということに気づいたのです。

顔が見えないからこそ相手の表情や感情が読み取りにくいと思う方もいるでしょう。その読み取る力がない私は、逆に私にとっては余計な情報(相手の表情など)が減ったことで自分の考えがまとまりやすくなり、それをアウトプットできる=スムーズに話せる、ということに気付きました。それに気付いてから、私はネットの人間関係にハマりはじめました。

毎日のようにAさんとお話して、Aさんのフレンドさんと知り合うまでにそう時間はかかりませんでした。初めは上手く喋れませんでしたが、回数を重ねて練習することで人と話す苦手意識を克服しました。

私は人が嫌いで話せないんじゃない。情報が多すぎただけで、それを整理して少なくすればうまく話せるんだ! と気づけたのはとても大きかったです。

1対1で話すこともままならなかった私は、たった一ヶ月半でAさんのグループ内でお喋りな人だと言われるまで成長しました。よく笑い、よく茶化される、お喋りな人という印象を与えるほどです。今まではよく「暗い」と言われていた人が、ここまで変われるものだと驚いたことはよく覚えています。この頃から家族からも「とても楽しそうだね」と言わていたので、この関係はリアルと変わらない良いものだと感じました。

さらに、この経験はリアルでも大きく影響しました。他の人と上手く話せなかった私は前より流暢に話せるようになりましたし、多人数でも多少は話せるようになりました。ネットのようには上手くいかなくても、リアルでもコミュニケーションは取れるようになりました。今まで苦手だから話せないと思っていたけど、「苦手だから」と思うから余計に話せなくなっていただけで、本当は私も話せるんだ! と自信がつきましたね。この頃は本当に毎日が愛おしくて、一日が終わってしまうことを辛く思うくらい楽しかったのです。

 

しかし、出会いもあれば別れもあります。それはリアルでは経験しないような唐突なものでした。AさんとBさん(Aさんのフレンドさん)の喧嘩です。

その喧嘩はAさんによる一方的なものでした。事の発端は、Bさんが他のフレンドさんと遊んでいることがとても気に入らなかったAさんが、このままでは他のフレンドさんも離れてしまうのではないかと危機を感じて、特に理由も告げずにBさんをブロックしたことでした。しかも私とSkypeしている目の前で、です。

私は必死にAさんを説得しました。何故こんな事をするのか、Bさんの言い分も聞かないなんてあんまりだ、話し合うべきだ、と説得しましたが、それがいけませんでした。私が様々な説得をした結果、実はBさんがAさんを今までずっと遊びに誘わなかったという事実に気づいてしまい、AさんはもうBさんと「和解する気がない、もうこれっきりだ」という結論を早めてしまいました。

これに焦った私はBさんに、Aさんがブロックしたこと、和解する気がないくらい怒っていることを全部バカ正直に話しました。しかし、これも仇となります。Bさんも「そっちが和解する気がないなら、こっちもその気は無いからいい」とグループを抜ける事を話してきました。結果、Bさんは半ば追い出されたようなかたちで居なくなってしまいました。

昨日まであんなにゲームして楽しんでいたのに何故と涙を流しました。Bさんに、これはおかしい、間違っていると泣いたこともあります。これは仕方がないことかもしれません。ネットは気軽に出会えるぶん、別れることも気軽なのです。でも、ネットのフレンドさんがリアルの友人のように思っていたからこそ、私はこの事実が耐えられませんでした。耐えられなくて、前から二次障害として表れていた鬱のために飲んでいた薬もあまり効かなくなり、医師に相談したくらいです。しかし、ここで更なる追い打ちがかかります。

それは、私はAさんとBさんのどちらについて行くか?ということ…

Aさんのグループにいれば今まで通りとは行かなくても楽しく過ごせます。対してBさんは1人です。しかし、私はBさんのほうがAさんより話が合うので、とても楽しかったのです。Aさんからは「Bさんと仲良くするならブロックする」、対してBさんからは「自分の事は気にせずに楽しんで欲しい」と言われました。二つに一つです。どちらか一方を取れば一方は失います。でも、私はどちらも慕っており、どちらを選ぶなどとてもできませんでした。

その中で私が出した結論は、どちらとも関係を絶たないということです。

Bさんと仲良くしていれば、Aさんはいずれ私との関係を絶つでしょう。私はそれを避けたかった為に、表面上では「Aさんについて行く、Bさんとの関係を絶つ」と言いながら、裏でBさんとも繋がることにしました。Aさんからすれば裏切りでしょう。でも、私にはBさんも大切なフレンドさんであることに変わりなく、ずっとフレンドさんで居たいという自分の気持ちに嘘が付けなかったのです。

二頭追うものは一頭も得ずということわざのように、将来両方のフレンドさんを失う可能性もあります。AさんにBさんと繋がっていることがバレるかもしれない、BさんがAさんと仲良くしている私に嫌気がさすかもしれない。それだけリスキーな道を選びました。たかがネットにそこまで熱くならなくても、と思う方もいるでしょう。しかし、ネットによって私は私を知り、変わることができたので、ネットもリアルも変わらないくらい大切だと思っているのです。

 

今もこの何とも言えない関係は続いています。たった2ヶ月で人は変われることを実感しました。それと、世の中本当に何が起きるかわからないということも。フレンドさんと仲良くなる時間の長さは関係ないと思った経験でもあります。

実際にAさんとは2ヶ月、Bさんに至っては出会って2週間程ですが、前から知っていたような気軽に話せる友人のような関係になり…何年も関係が長かったAさんとBさんはちょっとしたすれ違いで切れてしまった関係を見て、尚更そう思います。

2人と繋がっているこの時間がいつまで続くかはわかりません。AさんにバレないようにBさんとこっそりお話したりとか、Bさんに気を使わせないようにAさんと接しているとか、前より複雑な関係で右往左往し憂鬱になる事もあります。でもそれと同時に楽しさもあるのです。

私はこの関係をこれからも続けたいと思います。いつか終わるその日が来るまで…

 


【投稿者】
カイワレ大根 さん

【プロフィール】
発達障害と二次障害の鬱に悩まされている20代。ネットでフレンドさんと遊ぶ事が唯一の生き甲斐で楽しみ。


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2件のコメント

荘川桜 返信

コミュニケーションの基本として、相手に期待をしない事で楽になりますよ。

砂糖 返信

カイワレ大根さんにとっては、初めて自分を出せるお友達に出会えた…その喜びはすごく分かります。
私もある時期までまったく友達ができなかったので。

ただ、読んでいて、八方美人になるのはよくないなと、少し気になりました。
何も知らないのにすみません。
コミュニケーションに自信をもてたなら、これからもたぶん、お友達はどんどん出来ていくものだと思います。

私は、カイワレ大根さんの選択を否定するつもりはありません。
でも、もしAさんかBさん、どちらかと絶縁できない理由が、八方美人からきているのなら、あんまりよくないなと思った次第です。

偉そうなこと言ってすみません。
違うと思ったら無視してください。

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