「普通の人」になりたくて コミュ障の私が擬態しようとして失敗した話
今回が初めての投稿になります。
皆様はじめまして、副島(そえじま)と申します。
鬱症状で仕事の続かない父と、私を身籠ったせいで父と離婚できなくなった過保護・世話焼・依存性な母に育てられた、ユルめのメンヘラです。
自傷癖有り、診断名無し。
特技は電柱を殴って骨折する事です。(家の壁は直ぐ穴が開くので、叩くなら壊れない物を!)
私にとっては『死にたい』『壊したい・殺したい』願望同様に、『普通になりたい』願望も日常的で当たり前の…いわば基本仕様でした。
最初にそれを自覚した小学校の高学年位の頃。
当時の私は周囲と馴染めず、一部からは分かりやすく苛められ(悪口と暴力と嫌がらせ各種)、クラスの全員から無視されていました。(ただし、その辺りの具体的な記憶がないので、本当は被害妄想かもしれません)
そんな私が「普通のひと」に擬態しようとして失敗したお話です。
恐らく純粋に私の性格が悪いせいで嫌われていたダケなのでしょうが、当時は『自分が皆から嫌われるのは普通じゃないから』と、何故か固く信じており、クラスの中で友達の多い子(=目指すべき普通の子)の喋り方や言葉の選び方→雰囲気の出し方をじっと観察していました。
同級生に対して怒りや怨みは別に感じていませんでしたが、自分が無視してる相手に凝視されていた方は、実に気持ち悪かったでしょうね。今にして思えばホラーな児童です。
中学校に上がる頃からは、私の小学生時代を知らない(であろう)大人しそうな女子に対して、部分部分【普通ッポイ喋り方】を実践したりして、友達になろうと試みたのですが、キャラ付けがチグハグ過ぎたのでしょうね…
友人候補の一人の『副島って普通じゃないよね』の一言に過剰反応して
『じゃあ お前の言う普通ってなんだよ』
とキレたりして色々失敗してました。
H田さん、あの時はビックリさせてしまってご免なさい。
思い出しても恥ずかしいです申し訳ない。
今でもあの『普通じゃないよね』の一言は夢に見ます。
その後の中学生活では、がんばって【普通の人】に擬態したのに、交友関係が上手くいかなかった理由を『誰かが私が普通じゃないことをバラして広めたせい』だと思っていました。
純粋に私がツマラナイ奴だから相手にされなかったダケなのに、思い上がりも甚だしいですね。
高校に進学した頃、『親には私を大学ら専門学校に進学させる金銭的余裕は無い→このままでは技術もコミュ力も無い私は無職→大嫌いな父と同じになる』事に気付きまして、バイトを始めました。
コミュ障を治して普通の人に成る為の矯正も兼ねて、接客業です。
ずっとずっと【普通】に憧れていた私は、人間は嫌いじゃありませんでした。むしろ好きな方です。怖いだけで。
人との距離感が分からなくてもセリフとタイミングのテンプレートがあるので、結果的にはかなり楽しくバイト出来ました。そして稼げました。
仕事の要領が死ぬほど悪いのと、常識が無いのとでお店には多大なご迷惑をおかけしましたが、オバチャン達を中心に、同世代以外のバイトメンバーの中には、私と話をしてくれる人も居ました。有難い。
同じくらいの年の人って怖いですよね。
『若いから』とか『あの位の世代は』とか『年上・年下だから』とか【違う理由】…つまり言い訳が少ないじゃないですか。【自分が普通じゃない】事が見透かされてる気がして恐ろしいです。
そこからの延長で、専門学校時代は【敬語キャラ】で皆の中に紛れ込みました。
【普通の人】の仮面より【接客業】の仮面の方が、曖昧さが無い分、やりやすかったので。
今までは観察がメインでしたが、交流してみるとイッキに情報が増えますね。
皆は私と違って感受性が豊かで、身近な色んな事に自分の考えや感想を持っていて凄いなあと驚きました。
『俺の為に言ってくれてるのは分かるけど、言われるとムカつく』とか『痩せたいケドお菓子食べちゃう』とか『言ってる事は正しいかも知れないケド、モノには言い方がモンが…』とか…
とても複雑で繊細な…興味深い見解達です。
実感は出来なくても、パターンは理解できそうなので、【普通ワード】に登録しときました。
いつか使ってやろう(笑)
交流して感じた事なのですが、普通の人と言うのは詰まる所、【遠巻きに見た時にはみ出してない人】なのであって、つまりそれは【外から見ていた私にとっての皆】なのであって、細かく見た時には【それぞれが個】、つまり【普通】なんて無いのですね。
誰も彼も、何だかんだ問題やらコンプレックスを抱えていて大変そうでした。
えぇと……つまり?
個々にみた時に【普通】が無いのであれば、主観の世界の主である私にとって【普通の人の私】はこの先も…未来永劫…存在せず、どこまでいっても私は【普通じゃない私】なんですね。
そうか、個を個として認識する限り、目標は達成感されないのか…
……えぇと、私は、何で普通になりたかったんだっけ…?
その後、国家試験を経て意識もお給料もさほど高くない医療の中でも土方寄りな企業に就職した私は、【変な奴】のまま、何とか生活しています。
ずっとやりたかった『家にお金を入れて家計を支える』夢も叶いました。
ようやく母への償いが始められます。
サービス残業も力仕事も、誰かの代わりに謝罪連絡をするのも、あまり苦痛を感じない質みたいなので(ただし仕事の失敗は話が別)、【普通】になれない分の価値の差分を、便利さで埋められれば良いな、と。
【変だけど便利な奴】で多少の利用価値がついて、皆から見捨てられる時期を少しでも遅らせられたら良いなあ…
でも本当は、
いつか普通の人になって、皆と普通に話せたら良いなあ……
話は以上です。
オチも盛り上がりも無くてご免なさい。
もしここまで長々とお付き合い頂けた人が居たら嬉しいです。
ありがとうございます。
【執筆者】
副島 さん
【プロフィール】
『死の傍らを業にしよう』と専門学校に進み、 なんとか医療土方のスミッコに置いてもらってる30代のユルメン ヘラ。趣味は傷痕蒐集。
皆様はじめまして、副島(そえじま)と申します。
鬱症状で仕事の続かない父と、私を身籠ったせいで父と離婚できなくなった過保護・世話焼・依存性な母に育てられた、ユルめのメンヘラです。
自傷癖有り、診断名無し。
特技は電柱を殴って骨折する事です。(家の壁は直ぐ穴が開くので、叩くなら壊れない物を!)
私にとっては『死にたい』『壊したい・殺したい』願望同様に、『普通になりたい』願望も日常的で当たり前の…いわば基本仕様でした。
最初にそれを自覚した小学校の高学年位の頃。
当時の私は周囲と馴染めず、一部からは分かりやすく苛められ(悪口と暴力と嫌がらせ各種)、クラスの全員から無視されていました。(ただし、その辺りの具体的な記憶がないので、本当は被害妄想かもしれません)
そんな私が「普通のひと」に擬態しようとして失敗したお話です。
◆ステップ1:観察◆
恐らく純粋に私の性格が悪いせいで嫌われていたダケなのでしょうが、当時は『自分が皆から嫌われるのは普通じゃないから』と、何故か固く信じており、クラスの中で友達の多い子(=目指すべき普通の子)の喋り方や言葉の選び方→雰囲気の出し方をじっと観察していました。
同級生に対して怒りや怨みは別に感じていませんでしたが、自分が無視してる相手に凝視されていた方は、実に気持ち悪かったでしょうね。今にして思えばホラーな児童です。
◆ステップ2:擬態◆
中学校に上がる頃からは、私の小学生時代を知らない(であろう)大人しそうな女子に対して、部分部分【普通ッポイ喋り方】を実践したりして、友達になろうと試みたのですが、キャラ付けがチグハグ過ぎたのでしょうね…
友人候補の一人の『副島って普通じゃないよね』の一言に過剰反応して
『じゃあ お前の言う普通ってなんだよ』
とキレたりして色々失敗してました。
H田さん、あの時はビックリさせてしまってご免なさい。
思い出しても恥ずかしいです申し訳ない。
今でもあの『普通じゃないよね』の一言は夢に見ます。
その後の中学生活では、がんばって【普通の人】に擬態したのに、交友関係が上手くいかなかった理由を『誰かが私が普通じゃないことをバラして広めたせい』だと思っていました。
純粋に私がツマラナイ奴だから相手にされなかったダケなのに、思い上がりも甚だしいですね。
◆ステップ3:脱・人見知り◆
高校に進学した頃、『親には私を大学ら専門学校に進学させる金銭的余裕は無い→このままでは技術もコミュ力も無い私は無職→大嫌いな父と同じになる』事に気付きまして、バイトを始めました。
コミュ障を治して普通の人に成る為の矯正も兼ねて、接客業です。
ずっとずっと【普通】に憧れていた私は、人間は嫌いじゃありませんでした。むしろ好きな方です。怖いだけで。
人との距離感が分からなくてもセリフとタイミングのテンプレートがあるので、結果的にはかなり楽しくバイト出来ました。そして稼げました。
仕事の要領が死ぬほど悪いのと、常識が無いのとでお店には多大なご迷惑をおかけしましたが、オバチャン達を中心に、同世代以外のバイトメンバーの中には、私と話をしてくれる人も居ました。有難い。
同じくらいの年の人って怖いですよね。
『若いから』とか『あの位の世代は』とか『年上・年下だから』とか【違う理由】…つまり言い訳が少ないじゃないですか。【自分が普通じゃない】事が見透かされてる気がして恐ろしいです。
◆ステップ4:交流◆
そこからの延長で、専門学校時代は【敬語キャラ】で皆の中に紛れ込みました。
【普通の人】の仮面より【接客業】の仮面の方が、曖昧さが無い分、やりやすかったので。
今までは観察がメインでしたが、交流してみるとイッキに情報が増えますね。
皆は私と違って感受性が豊かで、身近な色んな事に自分の考えや感想を持っていて凄いなあと驚きました。
『俺の為に言ってくれてるのは分かるけど、言われるとムカつく』とか『痩せたいケドお菓子食べちゃう』とか『言ってる事は正しいかも知れないケド、モノには言い方がモンが…』とか…
とても複雑で繊細な…興味深い見解達です。
実感は出来なくても、パターンは理解できそうなので、【普通ワード】に登録しときました。
いつか使ってやろう(笑)
◆ステップ5:考察◆
交流して感じた事なのですが、普通の人と言うのは詰まる所、【遠巻きに見た時にはみ出してない人】なのであって、つまりそれは【外から見ていた私にとっての皆】なのであって、細かく見た時には【それぞれが個】、つまり【普通】なんて無いのですね。
誰も彼も、何だかんだ問題やらコンプレックスを抱えていて大変そうでした。
えぇと……つまり?
個々にみた時に【普通】が無いのであれば、主観の世界の主である私にとって【普通の人の私】はこの先も…未来永劫…存在せず、どこまでいっても私は【普通じゃない私】なんですね。
そうか、個を個として認識する限り、目標は達成感されないのか…
……えぇと、私は、何で普通になりたかったんだっけ…?
◆ステップ6:閑話休題◆
その後、国家試験を経て意識もお給料もさほど高くない医療の中でも土方寄りな企業に就職した私は、【変な奴】のまま、何とか生活しています。
ずっとやりたかった『家にお金を入れて家計を支える』夢も叶いました。
ようやく母への償いが始められます。
サービス残業も力仕事も、誰かの代わりに謝罪連絡をするのも、あまり苦痛を感じない質みたいなので(ただし仕事の失敗は話が別)、【普通】になれない分の価値の差分を、便利さで埋められれば良いな、と。
【変だけど便利な奴】で多少の利用価値がついて、皆から見捨てられる時期を少しでも遅らせられたら良いなあ…
でも本当は、
いつか普通の人になって、皆と普通に話せたら良いなあ……
話は以上です。
オチも盛り上がりも無くてご免なさい。
もしここまで長々とお付き合い頂けた人が居たら嬉しいです。
ありがとうございます。
【執筆者】
副島 さん
【プロフィール】
『死の傍らを業にしよう』と専門学校に進み、
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