正論だと感じるからこそ逃げられない 低血糖症の私に対する父親の厳しい言葉

コラム 水井軒間 低血糖症

初めまして。水井といいます。あまりまとまっておらず申し訳ないのですが、どうかよろしくお願いします。

私は日々メンヘラ.jp様の記事を読んでウンウンと頷いてるような死にたい人間ですが、今のところ精神科での診断は受けていません。私のつらさはただの甘えである勘違いかもしれません。

突然ですが、私の父親はとても出来の良い人です。真面目で、自分にも他人にも厳しく、毎日仕事で日曜日の夜しか帰って来ず、家族を養うのに加え、私立の美大に通う私の学費を稼いでくれている大黒柱です。見た目も俳優のようにかっこいいです。

私はかなり最近まで、父はほとんど非の打ち所がない自慢の父親と思っていました。今もすっかり疑ってるわけじゃありません。

 

私は去年、ひどい低血糖(低血糖は病気ではなく、慢性低血糖症?というらしい)で大学に通えなくなり、一人暮らしをやめてしばらく療養したあと、今はなんとか実家から週2回ほどの授業に通っています。

低血糖だとわかるまでに紆余曲折あり、体調不良の他に手の痙攣、情緒不安定、暴力衝動などがあったので、「てんかんじゃないか」「自閉症か」「うつ病では」「パーソナリティ障害かもしれない」等いろんな診断を出されては、のちに全て誤診とされました。低血糖が進行すると脳や筋肉に十分な栄養が行かず、そのような症状が出るのだそうです。通学を再開した今、これらは再発しています。加えて療養していたブランクから、人付き合いがほとんどできないほどコミュ障になりました。

低血糖や低血圧で寝込んでいる私を、父親は「自分の体調をコントロールできないことほど情けないことはない」「小学生でもできることができていない」等と言います。

私が調子を崩したのは大学の課題が立て込んだことによる疲労、生活バランスが崩れたこと、疲れて食欲が出ず、そもそも食事に無関心だったことから自炊がおざなりであったことが原因ですので、父親の言うことは全く正しいです。確かに課題は多かったですが、それよりも学業に比べて体調管理の優先順位が低すぎたことなども原因だと思っています。

しっかり治らないまま、しかし生活習慣病のようなものなのでごろごろ寝ていたって治らない、と無理やり通学を再開したところ、激しい腹痛に悩まされるようになりました。低血糖、低血圧対策の薬に加えて、腸の薬、痛み止め、漢方やサプリメントのようなもの合わせて、気がついたら10種類もの薬が処方されていました。ずらっと机に並べて飲んでいると父親に「病院にばかり頼ってもどうにもならんぞ」と言われてしまいました。

このへんで、んん?と思うようになりました。私だって好き飲んでいるわけじゃないのに、なんでこんなこと言われないといけないのか?「たくさん出ちゃって大変だよ〜」と笑いながら呑気に言ったのがよくなかったんでしょうか。でも、確かに低血糖にしろ腸の様子にしろ重要なのは食事などの生活習慣であって、薬だけではどうもならんのは事実です。

「生まれつき病気があったとか、そういうハンデはあんたにはないんだから、しっかり自力でやらないといけない」「うつ病になるとか、カウンセリングだとか受けるような感じじゃないだろ、お前は」みたいなことも言われました。ちょっと逸れますが、私は美大に通っていて絵を描くのですが「才能があるような感じがしない、好きなものが好きなだけの消費者にすぎない、勘違いに注意しなさい」というのもありました。

言われると「まぁそうだな」と納得してしまうパワーが父の言葉にはあります。自分のことだけど、どこまで飲み込むべきか自分ではわかりません。

半ばヤケクソで全ての言葉を飲むようにしてみました。調子が悪いのを奮い立たせて学校に向かったり、食欲がなくても口に何か押し込んだり、実際やってみると案外どうとでもなったりするので、「父親が正しいんだな」という思いが強まります。実感はありませんがおそらく、私がやりたくないなぁと思うことをすればするほど体調は改善されていくようです。

ただ、精神面ではそうもいきませんでした。

どっと疲れて帰宅しながら、もう学校に行きたくない、もう一度思い切り休みたい、誰かに甘えたい、と思うようになりました。そのたびに「情けない」という言葉がよぎります。いっそ死んでしまいたい、でも「カウンセリング受けるような感じじゃない」「お前にハンデはない」という言葉が浮かぶと人に弱音も吐けなくなり、親しい人の前でも何も話題が出ず黙り込んだり、言いたいのに言えないフラストレーションが溜まり人前で頭に血が上ったり、しています。八方塞がりです。

ちなみになんですが、父親は低血圧、低血糖に理解がなく厳しいことを言っているわけではなく、若い頃ひどい起立性低血圧、低血糖症だったそうです。病院に行ってもらちがあかず(低血圧を軽視する病院は今でも多いそうです)、自力でどんなものが効くのか調べ、食事を改善したり運動したりして、力仕事ができるまでになったと言っていました。だからこそメソメソ寝込んでいるだけの私に「そんなんではいかん」と言うんでしょう。

抑うつ的な気分やそういった病気について、どれくらい理解があるのかはわかりません。ある程度理解した上で、私はそれには当てはまらないと考えているのだと思います。

 

メンヘラ.jp様での記事を読んでいると、誰が聞いてもむちゃくちゃだとわかるような暴論を浴びて苦しんでいる方をたくさんお見かけします。私の父親の言っていることは、私にとってはほとんど正論として聞こえますが、皆さんはどう感じるんでしょうか。

また、同じように正論と思える言葉に退路を塞がれて気持ちが救われない、逃げ場がない、といった境遇に、なっている人や、なったことのある人はいませんでしょうか。その状態は、正論を受け入れることのできない人間に非があるんでしょうか。だとしたら私はどうすればいいんでしょうか。

1人で被害妄想に走ってめちゃくちゃなことを書いてるのではないかとかなり怖いのですが、最後まで読んでくださった方ありがとうございました。

 


【執筆者】
水井軒間 さん

【プロフィール】
メンヘラ未満の美大生。要領の悪い子もいます。
Twitter:@mizuinokima


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7件のコメント

えん あきら 返信

読みました。これは完全に憶測ですが、お父様は「自分はこの症状を若い頃持っていたけれど、自力で克服した。同じ傾向持つなら貴方もできるはずだ」みたいな考えをお持ちなのでしょうか。だとすればそれは違うと言わせてください。たとえ同じような症例でも抱える辛さは人それぞれです。解決方法も。たとえお父様に言われても、あなた自身が辛いと感じるならそれは紛れもない事実です。あなたがあなた自身の苦しみを否定する必要はないです。……言いすぎてたらごめんなさいね。お大事に。

リサ 返信

記事を拝読し、母のことを思い出しました。
わたしの母はもともと身体が丈夫でないのですが、ジムに通い、家事も仕事もバリバリこなしています。
わたしは、そんな母を尊敬していました。

中学生になり視力が落ちたとき、母が「トレーニング次第で視力は回復する。自分もそうだった」と何度も話すので、わたしは眼鏡が欲しいと言い出すことができませんでした。高校に入って本格的に授業に支障が出て、こっそりコンタクトレンズを購入したところ、結局母にバレ、ひどく叱られました。テレビで整形の話題が出るたびに「親に黙ってコンタクトを買ったあんたは、親に黙って整形しても平気でしょう」などと言われつづけたことを今でも覚えています。
そういえば母も(漢方やサプリはともかく)薬が嫌いで、わたしが市販の頭痛薬などを飲んでいるとよく「あまり薬に頼るのはいけない」と言っていました。

それからわたしは、かえって母に自分の弱みを見せることができなくなりました。
社会人になってわりとブラックな会社で何日も家に帰れない生活をしていたときも、母には「22時くらいに帰ることもある」と伝えていましたし、とうとう鬱で休職してしまった際にも、普通に会社に行っているふりをしていました(一人暮らしだったので)。
いまでも鬱で休職したことは伝えられていません。知られれば折に触れ「外に出て、日光を浴びなさい」「身体を動かしなさい」と言われるのではないか、いずれ自分に子どもができたとき「子どももあんたに似て、鬱になるのでは」と言われるのではないか、と思うと伝えることができないのです。時間が経つと余計に言い出しづらく、嘘を重ねるのも正直しんどいので、電話や帰省をなるべく避けるようになりました。

ですからもし、水井さんがこれからもお父さまと親しくお付き合いをしていきたいと思うのであれば、「もう頑張れない」「これ以上追い詰めないで」と早めにギブアップしてしまうほうが、もしかしたら水井さんの心は楽になるのではないかと思います。伝えるのは勇気がいることだと思いますが、無理をつづけるとじわじわとHPが削られていきます。

長文になってしまいすみません。
無理はなさらないでくださいね。

みなみ 返信

お父様は、私には猛毒親に見えます。
お父様のおっしゃることは正論ではありません。

ko 返信

私も、お父さんは毒親に見える。
まず弱っている子供が追い詰められている事に気づけない時点で、お父さんのしている事は愛情からの行為というより子供への支配欲だと思う。「俺は正しい(=おまえは嘘つきだ、おまえの辛さは信じない)」という感じで、子供の訴えや選択に正当性があると認めない所とか支配だなぁと思う。子供が気にくわないから不機嫌になって責めてますよね。できのいい子供だったら肯定して愛してくれるけど、できが悪くなったら否定して切り捨てて責める態度がありそうだと思った。それは甘えじゃなくて、親からの愛情が欲しいと言うんじゃないか。「親の利益になるいい子じゃないと愛してもらえない」のは毒親だよ。今も、愛してもらうために親の望む子供になろうとして苦しんでる様に見えた。

水井軒間 返信

コメントがこんなにたくさんいただいていることにかなり経ってから気がつきました、すみません…ありがとうございます。ひとつひとつ本当に嬉しいです。
もうかなり経ちまして、自分の低血糖症という病気(病気です!)と向き合い始め、実家を出て一人暮らしも始めました。この記事を書いた頃よりずっと元気にやっています。

まとまと 返信

正論は、正しい論と書きますが、確かに正しいですが、正しいことだけがいいわけではなくて、それが人を苦しめることもあって。
人間ですもの、正論ばかりにしたがって生きてくなんて無理だわ。
正論という大きな存在にそこまで振り回されなくてもいいのではと思いました。
つらいものはつらい。
甘えたいものは甘えたい。
投稿者さんはもうじゅうぶん頑張ってます。
褒めてあげたいくらいです。
駄文失礼しました。

まる 返信

私は無反応性低血糖症です。
正論であれば人が動くと思ったら大間違いです。人が動く動機は正論ではありません。
お父様の言うことが正しいかどうかなど問題ではありません。お父様が自力で治したかどうかなども、どうでもいい事です。
私から見ればお父様は、自分が正しいと主張する優越感を感じたいだけの人にしか見えませんね。

それより、ご自分で調べて知識をつけ、治療していきましょう。この病気は、ストレスで悪化します。ご自分を追い詰めないで下さい。
ご自分のペースにあったやり方を見つけ、少しずつ出来ることからで良いんです。
私も同じ病気ですが、なかなか理解されず症状が出ると本当に辛いんですから。

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