メンヘラ当事者研究会 第4回「人見知り」報告レポート

コラム 当事者研究 メンヘラ当事者研究会 midori

どうも、midoriです。第4回でも司会を務めさせていただきました。
恒例の報告をぼちぼちしていきたいと思います。

まず僕たちの活動の「メンヘラ当事者研究会」についてはこちら。
・「当事者研究」とは - 当事者研究の進め方、おもしろさ

次に今まで行ってきた会のレポート。
・メンヘラ当事者研究会 第一回「生きづらさってどんな感じ?」報告レポート
・メンヘラ当事者研究会 第二回「普通ってなんだろう?」報告レポート
・メンヘラ当事者研究会 第3回「居場所があるってどういうこと?」報告レポート

興味のある方は読んでいただけたら会の雰囲気がなんとなくわかるかと思います。

この報告では、
・参加者レポート
・アンケート集計結果
・会の反省
・会計
…の順番でお伝えしていきたいと思います。

 

■第四回レポート

今回は参加者の1人であるわたなべさんにレポートを書いていただきました。

* * *

はじめまして。武蔵野大学ぼっち飯同好会のわたなべと申します。今回は第四回メンヘラ当事者研究会の様子について報告したいと思います。私は一時間遅刻しており、また博覧強記でもないため、研究会の内容について不完全な所が多々ありますがご了承ください。

1.当事者研究会の概要


第四回メンヘラ当事者研究会は渋谷の貸会議室にて行われました。参加者は合計9名。性格や出自の違う人たちが「人見知り」というテーマのもとに一堂に会しておりました。

この会は三部構成で、はじめに上記の「『人見知り』で困ったこと」、続いて「人見知りする対象とその理由」、最後に「会のまとめと感想」という流れで進められました。それぞれの部の合間に10分程度の小休憩を挟んでいました。

余談ですが、「人見知り」が集っていても会はつつがなく進行していました。ただ小休憩を挟むと波が引くように静かになるので「ああ、みんな人見知りなんだなあ」と、どこか心地の良い静けさを感じていました。

2.「人見知り」の原因について


第一部では人見知りで困ったことについて語り合い、その流れで第二部は「人見知りはどうすれば治せるのか」を探るために、参加者がそれぞれ、人見知りをする対象とその理由を挙げていきました。

〈人見知りする対象:人見知りする理由〉
女性:思っていることと話していることの一貫性がない。
リア充:劣等感を感じる、許されている感じがしない。
自分をオープンにしてくれない人:何を考えているかわからない。
むやみに声を出す人:相手を怖がらせることを目的にしている気がする。
昔から自分を知っている人:やらかした過去を辛く感じて申し訳なさを感じる。

このほか「全人類」「『遠吠え(意味の無い非言語的なやりとり)』を返してこない人」「後輩(=年下)」「仲良くならないといけない人」「会う回数が二度目以降の微妙な知人」などがありました。

人見知りをする対象は様々でしたが、理由はある程度傾向があるようで、個人的にまとめてみると、
① 他者に対する不信感
② 自身との比較によって生まれる劣等感
③ コミュニケーションをとることでダメージを受けることへの恐怖

が挙げられるのではないかと思いました。またこれらは、人生経験の中で後天的に生まれたものであり「過去のトラウマが人見知りを引き起こすのではないか」という意見が出ました。

3.「当事者研究会」は人見知りに優しい


さて、会の最後にまとめと感想を述べあったのですが、その中に「当事者研究の仕組みは人を傷つけにくい」という意見がありました。自分もすごくそれを感じていたので、少しこれについて掘り下げたいと思います。

当事者研究会では、会を始める前にA3サイズのレジュメが配られています。これには当事者研究会の流れや約束ごとなどが書かれているのですが、普通はあまり見られない文言が書かれています。

例えば、話すことについての注意書きでは「自分の体験を他人事のように話してみましょう。」「他の人の体験を客観化、一般化することは避けましょう。」とあったり、聞くことについては「話を聞くことだけで、あなたはこの会に参加しています。」「誤解や偏見は『ある』のが前提です。」などとあります。また、必ず守って欲しいことに「会内での他の人の発言を、個人が特定できる形で、当人の許可なく漏らさない」とあります。

他にも様々な約束などが書かれていますが、これらは一貫して人を傷つける要素をなるべく排する意図があるように感じられます。個人的な感想ですが、私は自分の経験を語るときの心理的な圧を感じることはほぼありませんでした。

日常会話のルールは誰かに教えてもらうのではなく、「空気」に対する独自の嗅覚を頼りになんとなく察していかなければならないものです。うまくそのルールを嗅ぎ取り、きちんと振舞えればコミュニケーションは円滑に進められますが、それができなかったときには、つま弾きにあったり笑い者にされたりするなどして傷つくことがあります。このときの傷が深ければ深いほどそれがトラウマになり、後に同じような場面に遭遇したときその傷を再現しないために防衛反応として人見知るのではないかと考えられます。

当事者研究の手法は会話におけるルールをあらかじめ明文化しておくことで自身が傷つく可能性を下げ、なおかつそのルール自体が人を傷をつけないように作られています。このため、人見知りであっても自身の経験をあまり臆せず語ることができるようです。またこれだけでなく、話題が重くても話ができるところも優れた点です。参加者の感想の中に「悩みを実際に話せる場があるのは良い」というものがあったように、普段話しづらい自分の辛さや弱みを語れる場というのは価値の高いものだと思います。

そういう意味で当事者研究会という集まりは、人見知りにとってかなり優しいのではないでしょうか。

4.終わりに


この集まりは有志によって運営されており、専門家の監修のもとで行われているものではないので、ここに行けば病が治るとか良質なカウンセリングが受けられるとか、あるいは優れた研究成果を得られるとかはないと思います。ただ自分自身を見つめ直すいい機会になると思いますし、同じテーマのもとに語れるひとびとがいることを知ることもできて良いと思います。

個人的には楽しかったので、興味のある方は次回以降、是非参加してみてください。駄文乱文失礼いたしました。

* * *

以上、わたなべさんによるレポートでした。ありがとうございました。

 

■アンケート

次にアンケートの集計結果です。

Q1 全体の満足度を教えてください。
なお、尺度は非常に不満の0から非常に満足の10で測定しました。

高めなんじゃないかなぁと思います。前回の司会を勤めさせていただいたときより遥かに高くなっていて、すごい嬉しくなるアンケート結果でした。

 

Q2 Q1の満足度になった主な理由をお書きください。(自由記述)

・「自分が傷付かないと思わないとコミュニケーションできない」を言語化できたのはよかった。
・いろいろな人の思い、気持ちがきけた。テーマに沿った人間ではない自分も当事者意識をもって参加できた。(参加すべきだ)
・自分の話したい事をきちんと伝えられた
・いろいろな方のお話を聞けてよかった
・不安や悩みを共有して考えられてよかったです。楽しかったです。ありがとうございました。

こちらも気持ちの良い回答が多くて嬉しい限りです!とても満足していただいたことを実感できます!ありがとうございます!

 

Q3 本日の司会の進行は快適でしたか?
なお、尺度は「全く快適でなかった」の0から「非常に快適だった」の10で測定しました。

これからはもっと10をつけてくださる人が増えるように精進したいと思います!

 

Q4 (ア)から(エ)の項目について、回答を○で囲んでください。
尺度は「1 とてもそう思う」、「2 そう思う」、「3 あまり思わない」、「4 全く思わない」の4尺度でした。

(ア) レジュメの説明の内容は理解できたか
無回答は遅れて参加された方々でしたので、最初に行ったレジュメの説明は比較的わかりやすくできていたかな、と思います。

(イ) 話しやすい雰囲気だったか

(ウ) 話すことを強制されていると感じたか
やはり研究という特性上、話すことが強要されるような雰囲気は出てしまいます。その辺りを緩和してもっとフランクな会にしていたいです。

(エ) 何を話したらいいかわからず戸惑った
結果が分かれました。テーマに対する具体性のある道筋というのを示せるように今後も精進していきたいと思います。

以下の(オ)、(カ)、(キ)は「はい」、「いいえ」の2択で答えていただきました。

(オ) 他の人の言葉に傷ついたことがあった
こちらは全て「いいえ」でした。傷つくことがない、という理想があったのですが、無事実現できて何よりです。

(カ) 言いたくないことを話してしまったことがあった

(キ) *(カ)で「はい」を選んだ人のみ 話したことを後悔している
こちら2問とも「はい」の方が1名いらっしゃいました。会に参加することで傷ついてしまう、後悔してもらうことは可能な限り避けたいことではございますので、会の進行などに気をつけて更に「後悔しない」会を目指したいと思います。

 

Q5 本日の会のテーマは、あなたの話したいこと/知りたいことに合っていましたか?

「人見知り」という具体性のあるテーマで望んだので、こちらは個人的には高くなるかなと感じていましたが、少し想定から逸れた結果とはなってしまいました。会の進行や内容で見直す点があるかもしれません。

 

Q6 次回以降話してみたいテーマを1つ書いてください。
(今自分が困っていること、他の人の場合を聞いてみたいテーマなど)

・自殺、復縁
・家庭環境
・コミュ障
・生活リズム(睡眠など)について
・就労、収入、福祉など金銭関連の問題

自殺、復縁辺りなど僕は興味あるなぁって分野ですね。いずれ会として行うことがあったら是非司会として行かせていただきたいと思います。

 

Q7 今回の研究会の感想や改善要望があれば、自由に書いてください。

・楽しかったです。ありがとうございました。
・たのしかったです。ありがとうございました。
・楽しかったです。ブレイクタイムで静かだったのが流石というか
・司会と書記は分けた方が良いのでは。

司会と書記については事前に一考したのですが、僕自身がじっとしていられないところがあるので今回は同時にやらせていただきました。とてもやりやすく今後も僕の会はこの方針を取らせていただきたいと思うので、申し訳ないですが多目に見ていただければ……と思います。

 

■反省

今回は二度目の司会ということでしたが、意外と板についてきたのではないかなぁって驕ったりしています。

参加者の方からご提供いただいた名札を利用させていただいての会となったのですが、これがとても画期的でやりやすく感じました。

これからの会のやり方としてまだまだ参加者が快適に参加できる方法があるのではないかと考えさせていただける良いきっかけとなりました。ありがとうございます。

反省としては開催地の住所の件なのですが、Twiplaに誤った記載があったことを改めてお詫びさせていただきます。

これからは参加者の方々の混乱を招くようなことは可能な限り起こらないように気を付けてやっていきたいと思います。

 

■会計

最後に今回の会計についてです。

 

先日開催された第5回メンヘラ当事者研究会「働くこと」も無事終了しました。行きたくても行けなかった方、参加してくださった方、ありがとうございました。

次回もよろしくお願いします。

 


【執筆者】
midori さん

【プロフィール】
ここ最近は米津玄師さんにどハマり
Twitter:@viridis217


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