「こころ百科」に関する記事につき、一部不確定な事実に基づく表現がありました、読者の皆様にお詫び申し上げます。

クラスジャパン「原田メゾッド」は不登校児童をケアできるのか

コラム 不登校 わかり手 クラスジャパン

不登校の小中学校に対しネットを通じた学習支援を謳う「クラスジャパン・プロジェクト」が話題となっている。

DeNA、Classiなど名だたる大企業から協賛を受ける一方で、「全ての不登校児を学校に戻す」というミッションが炎上したり、ミッションに対する釈明文が出たり、その釈明文を書いた理事の今井紀明氏の名前がいつの間にか公式サイトから消えたりと、未だに二転三転の様相を見せている。

クラスジャパン・プロジェクトの真意はどこにあるのか。

そのプロジェクトは、本当に不登校当事者にとって良いものなのか。

本シリーズ【特集 クラスジャパン】では、関係者に対する取材を通して、この問題について考えていきたいと思っている。

本シリーズは、クラスジャパン・プロジェクト理事長の中島武氏への取材を記事化したものである。取材に応じて頂いた関係各位に、改めて御礼を申し上げたい。

【特集 クラスジャパン】
・なぜドワンゴは高校を作ったのか 仕掛け人に聞く「N高」設立の経緯
・クラスジャパン・プロジェクトの基は「教育機会確保法」
・クラスジャパン「原田メゾッド」は不登校児童をケアできるか
・クラスジャパン・プロジェクトの目指すもの
・精神科医 斎藤環氏に聞く「クラスジャパン」の問題点

 

不登校児の「休養の必要性」をどう考えるか

メンヘラ.jp
先ほど「休養の必要性」について言及していただきました。ということは、クラスジャパン・プロジェクトとしては、子どもが休養を終えて回復したときに、クラスジャパンが必要になってくるってことなんでしょうか。

中島氏
いやいや、休養中もですよ。もちろん。クラスジャパンは休養中も必要です。クラスジャパンの考え方としては、単なる休養の必要性を説いてるだけじゃなくて、休養の必要性プラス、進路に向けての必要性っていうのを、クラスジャパンは考えます。それが文科省が今、言ってることなんです。

メンヘラ.jp
これは我々がメンタルヘルスの当事者という立場から少し言いたいことなんですけれども、休養しながらにキャリアプランを作る、進路のための勉強をしていくってことは、ちょっとかなりしんどいんじゃないかなっていう懸念があります。

原田氏
休養中に勉強する。例えば、自宅で教科の勉強するっていうのは、苦しくないと思いますけれど。

メンヘラ.jp
全部の子どもがそうではないと思います。もちろん全部の子どもにとってホームスクーリングが苦しいわけじゃないんです。

けれども、今不登校の子どもっていうのは、現場を見ているものとしては、みんなぎりぎりのところまでねばって、傷ついて、もう学校いけないってなってようやく不登校になるんですよね。そういう子が多分8割ぐらい。もちろん、もっと比較的軽い段階のうちに学校から逃げられた子供もいるわけですが。不登校と言っても、多様な子供がいますので。

で、ぎりぎりの状態でいけなくなっちゃったっていう子に、ホームスクーリングが追いかけてくるようだと、ちょっとしんどいのではないかな、と思います。

中島氏
追いかけるっていうのは?

メンヘラ.jp
例えば親御さんとかに「じゃあ、あんた学校いかないんだったら、代わりにこれで勉強しなさい」っていわれてしまう。それはしんどいんですね。

中島氏
だから、言ってるように、勉強だけじゃないんですよ、今回われわれがやろうとしてることは。勉強じゃなくてもいいんですよ。だから、今回プログラミングで、楽しいプログラム、ゲームから入っていこうであったりとか、例えば科学実験を家にいながらVRを使ってやりましょうであったりとか、別に教科じゃなくてもいいから。で、その中で、例えば全国の友達とネット上で友達になりましょうでも構わんわけですよ、それは。そういう仕掛けに、全国の親御さんが飛びついてきてるわけですよ。

メンヘラ.jp
メンヘラ.jpは当事者メディアという立場なので…。その、親御さんが飛びついてくるというお話はすごくわかるのですけれど、当事者として懸念するべきところ、すごく気になっちゃうんですね。ようやく学校から逃げてきたのに、家でまた新しい押しつけが始まるんじゃないか。そういう懸念があるんですよ。

で、そこについて、このような当事者の抱える不安について、どういうふうに対処というか配慮が考えられているのか、ちょっとそこをお伺いしたいと思います。

中島氏
新しい押し付けってどういうこと?

メンヘラ.jp
例えばさきほどお話されていた「義務教育制度を前提に、学校復帰ということを前提に、ネット越しに学ぶ仕組みを行政サービスとして作っていく」という仕組み。これは義務教育って枠組みの中でやっているから、あくまで休むのは休養でしかなくて、休んだらちゃんと勉強してくださいねっていうことを前提にしていますよね。そういう、休養はあくまで一時的なものだ、すぐに新しい勉強が始まるんだ、みたいなことを言われちゃうのが嫌とか。色々あると思います、これはあくまで一例ですが。

中島氏
いや、いいよ。休養、例えば1週間勉強しなくてもいいじゃない。だから、全日の中学校、小学校いってると、時間割があるわけじゃないですか。時間割がある。だから、その時間割に、要は学校のペースに子どもが合わさないとだめじゃないですか。そこでしんどくなってる子どもが多いわけですよ。で、自宅になった途端に、自分のペースでできるわけじゃないですか。じゃあ1週間何もやりません。で、元気になってきた。さあ、勉強そろそろやろうかな…と。

メンヘラ.jp
いや、1週間で不登校の子供は元気にならないですよ。

中島氏
いや、それは子供によるって、1週間、

メンヘラ.jp
子供にもよりますが、回復にかかる時間を1週間とかと見積もるのは、

(休養期間についてのかなり激しい言い合い)

スタッフ
一旦止めましょう。

中島氏
いいねん、だから別に期間は。1週間でも1カ月でも1年でも2年でもいいんよて。休養の期間、別にここを言ってるわけじゃないねん。文科省も言ってるわけじゃない。1カ月、1年、2年、3年、別にそれは子どもによっていろいろとあるわけ。N高校の子でも、1週間で元気になる子もおるわけ。いるのよ、そんな子も実際には。自宅にきて元気になって。

家にいて、何かっていうと、学校にいってない、要は学校にいってないことを罪悪感を持ってる子どもが多いわけよ、いくのが当たり前って思ってるから。親も子も。だから、家にいてもいいよっていくら親に言われても、子どもは言ってない自分に罪悪感を持ってる。まずそれを、いかなくてもいいよって。これは文科省、学校が認めてるから。家にいてもいいんだよって言ってあげたら、子ども楽になる。N高校はまさにそうですよ。自宅にいてもいいよ。通信制高校っていうのは学校いかなくてもいいんだよって。親御さんもいけいけって言わなくてもいいよって言った途端に楽になれる。その週間に元気になる子もおる。中にはおる。だから、これは人による。

だから、1週間で元気になる子も、1カ月でなる子も、2カ月、だから休養の期間別にいつでもいいんよ。構わない。ただし、考え方としては、その休養の期間を、できるだけ早くしてあげる。で、少し社会に向けてつなぐような道を、子どもたちに指し示してあげることが必要じゃないですかっていうことなんよ。

例えば、1年間子どもが本当にいじめに遭って、もう学校いかなくてもいいよっていって言ってあげるお父さん。いいよって、家にいてもいいよって。その代わり、1年間キャンピングカーで日本中回ろうねってやるわけ。すばらしいよ。すばらしい。で、子どもも元気になっていくよね。で、人間性もできてくる。ところが、この子が中学3年生になって、子どもって気が変わるの。気が変わる。僕やっぱり県立高校いきたいなって言ったときに、ごめん、(内申がないから)県立高校きみ受からんでって親は言うしかないわけよ。選択肢を狭める。で、親がどうするかっちゅうと、県立高校だけが一つの道じゃないって言わはる。

いや、言ってもいいよ。言ってもいいけども、選択肢を狭めてあげるのは、親の責任かっていう話。少なくとも選択肢は持たせよと。で、その中で高校いく、いかないは、別に選んだらいいじゃない。でも、もう既に中学卒業する段階で、あなたは県立高校合格できないよっていう状況にしてしまうのは、これは僕、親の責任やと。これは親の責任。やっぱ選択肢は持たすことが必要。だから、ある種休養の必要性と、それと成績充当するっていうことを国が言ってるんであれば、その選択肢をある程度持てるように、子どもたちに示してあげることは、これは親の責任やと思うわけよ、大人の責任。

で、なぜ教育の機会を与えるべきかっていうのは、将来的なことにつながるから、義務教育っていうのは教育の責任を持たしてるわけですよ。将来関係なかったら、責任なんか持たさない、大人に対して。国はなぜ大人に対して責任を持たしてるかっていったら、義務教育ということが将来の子どもの社会活動につながるっていうことが決まってるからですよ。で、それのいい悪いを論じても、僕は仕方ないと思う、それは。それは論じたらいいよ。それとは別に、今困ってる子どもに対して指し示すべきは、今の制度の中で、いかに社会につなげることのできる道を、伝えてあげることだっていうようなことが、今回クラスジャパンで一番言いたいところですよ。

だから、多少お父さん、お母さんに厳しいことを言う必要もあると思う。それはやっぱりこのままいってたら、子どもたち本当に将来が狭まるよと。だから、少しこの子どもに対して、やっぱり学校ということをもう一度向き合う必要があるんじゃないか。だから、お母さんに対しても、学校と対峙するっていうの、最初は必要かもしれない。最初はね。もう学校が悪かったってなるかもしれんけど。でもそこは、それをしてても、子どもの将来的なプラスにはならんですよと。だから、ある種やっぱりそこはお互いに少し向きあ合って、学校教育の中にもう一度子どもを返そうと。

それは、教室に帰すことじゃなくてもいい。これ(教育機会確保法)では、公教育は自宅にいてもいいって言ってるんやから。もっと言えば、私の言ってる学校教育っていうのは、自宅で学んでることも学校復帰なわけですよ。教室復帰って言ってない。学校復帰。だって、これ(教育機会確保法)がそれを学校制度やって言ってんねんから。自宅で学んでも、これは学校と同じような成績や出席にするってことは、もう既に学校なんや。通信制の小学校、中学校認めてない。けれども、これはまさに通信制の小学校、中学と同じことをあえて言ってるわけよ。じゃあそうしましょう。だから、学校復帰、自宅にいながらも学校復帰。これ、なかなか伝わりにくかった(笑)

メンヘラ.jp
すいません。そこの、進路のところが、すごくメンタルヘルスの立場の人って、多分時々教育とか進路的なものとすごく相性が悪い部分がすごくあって。心の問題のことを考えると、まずそれが最優先だって我々の立場としては考えざるを得ないんですね。

というのは、心の問題、メンタルヘルスの問題というのは、自殺であるとか疾患の重篤化であるとかに容易に結びつくからです。だから進路だとかキャリアだとかというのは、基本的に二の次三の次と考えてしまう傾向がある。

中島氏
だから、順番としては心のケアが大切や。一番や。それがなくていきなり、言われるように、はい、これもやらないとっちゅうのは、これも子どもしんどくなるよね。だから、まずは心のケアしましょう。でも、いつまでやるんですかって、そこの見極めっていうこと。そこの見極めで、そろそろでも先の話を子どもにしてやろう。

メンヘラ.jp
そこの見極めを、どうするかっていうのは、アイデアがありますか。

中島氏
それはもちろん

メンヘラ.jp
それはぜひ伺いたいです

 

「原田メゾッド」で不登校児の心のケアを

中島氏
もちろん、ある。例えばN高校でやってるのは、まさに社会性を身につけるっていう、ホームルームやったりクラブ活動もやってるわけですよ。ただし、N高校は高等学校として完結してるから、エビデンスは別に要らんわけです。でもクラスジャパン・プロジェクトは行政サービスとしてやる。つまり今回はエビデンスが要る。

要は社会性をどうやって養ってるか、養えてるかっていうのを、エビデンスとして出さなきゃいけないわけですね。

教科はできる。教科のエビデンス出すのは簡単なんです。例えばわれわれ組んでるスタディサプリさんとか、すららネットさん、こういう教材を使ったら、学習の進捗、これは出せるわけよ。今どこまで単元進んでるかとかね。そうすると、従来在籍してる学校の担任の先生とこれ、情報共有するから、今この子はこの単元まで進んでるよっていうんで、じゃあ学校に戻ってもいい状態だなって、これが出るわけよ。戻る、戻らない別にして、戻れる状態やなって、これ見ることができるわけよ。

でも、教室に入って、要は社会活動ができるかどうかっていう、その進捗の確認、そこは今まではできなかった。私が今回やる仕組みは、もちろん行政サービスとしてやるわけだから、数値化しなきゃあかんねん。それを数値化しましょう。その数値化するのを、今までやってたのが原田隆史先生なわけよ。

メンヘラ.jp 
ここで原田メソッドが出てくるわけですね。

中島氏
そうそう。原田メソッドは、これを10年以上ずっと生徒指導でやってるわけよ。

メンヘラ.jp
心のケアについては原田メソッドでやっていく…?

中島氏
心のケアというか、心の状態を数値化する。

メンヘラ.jp
そこらへんの詳しいお話をわれわれメンタルヘルスの側としてはぜひ伺いたいです。原田さんのメソッドっていうのがどういう風に心の状態を数値化できるのか、その心の状態を数値化したあとに、このケアしていく仕組みがあるのか。そこらへんを、ぜひ

中島氏
原田メゾッドというのは、教室の中の子供の状態というのをマッピングしていくやり方なわけなんですよ。評価軸はふたつあって、「存在感」と「不安感」。

例えば「存在感」が高く、不安感が低い。これは安定集合ですよ。すごく安定。逆に存在感が低くて不安感が高い子、要は孤立されてる子、疎外感のある子、ここは危ないわけですよ。不登校になるし、もっと言えば自傷行為が出るっていうのはこういう子供たちなわけです。

こういうことを、原田先生は20年間ずっとやってきたわけですよ。学校現場、それも小学校、中学校、特に中学校だね。中学校高校、大学で、部活、いろんなグループ、クラスであったり部活であったり、これ取ってるわけですよ。それはアンケートを取ってね。アンケートっていうのを取りながらこれをマッピングしている。そうすると、今どういうクラスの状態になってるかっていうのと、クラスの運営状態と、あと個人がどこにいるかっていうの全部わかるから、個人がどういう状態になっているかがわかる。わかるから、どう生徒指導の対応をすればいいってことが全部あるわけです。

メンヘラ.jp
すると、原田メソッドによって各この子どもたちの状態っていうのをマッピングしていって、危機群にある子どもたちについては原田式の生徒指導でケアしていく?

中島氏
そう。そういう形が既にできてる。やってるの原田メゾッドで。それを今回取り入れようというわけなんです。

メンヘラ.jp
原田メソッドで子供たちの心の状態をマッピングして、その危機群に対してケアをしていく、個別指導をやっていくっていうのはすごくわかるんですけど、個別指導の具体的な内容についてですとか、どんな方が個別指導をやるかですかとか、そこらへんを伺っても良いでしょうか。

中島氏
担任。もちろん担任。担任がやる。だからその声のかけ方とか回数とかそういったことが全部マニュアル化できてるわけ。

メンヘラ.jp
それは原田メゾッドで?

中島氏
そうそう。そうそう、それを原田先生はここ十何年間かずっとやってるから。「存在感」「不安感」それぞれ違う子がいて、この子に対する声のかけ方と、その子に対する声のかけ方が違うわけです。同じように頑張れ言うても仕方ない。じゃあこの子たちの存在感を上げるためにどうしていったらいいか。ほかの生徒たち、要はクラスの生徒たちがこの子に対しての声のかけ方とかっていうのを生徒指導をしていく。そこが一番必要。

これが見えてきたときに、学校の先生方と連携をして、今だったら学校に戻れるかなっていうようなそのガイドラインを作りましょうと。学校と一緒に作っていきましょうと。結構戻るか戻らないかは別の外的要因がありますので、もともと教室にいじめてる子がいてたらそこに戻れって、これはしんどい話やん。だからそれがまた別の要因がある。でも、少なくともその子が今学校に戻れる状態かどうかっていうのをこれは指し示すことができる。

だからそのガイドラインをまず作りましょう。それを目指しましょうよ。これが義務教育の一つの評価っていうこと。今まで評価がなかった。定性的や。でも、定量的じゃないと仕組みにはならんわけ。だからそれを定量的にしましょうっていうのが今回クラスジャパンの一番やりたいところ。だからこそ高等学校側とかが内申を安心してくれるわけ。定量的にそれが出てる、学校側とクラスジャパンが在宅にいる子どもたちに対してそういう評価軸をきちっと持って指導をしている、その子によってある一定の評価を得てる子だったら高等学校を受験してきてくれても認めようじゃない、この出席をカウントしようじゃないかっていうのを正式に認める。

メンヘラ.jp
心のケアについて、原田メゾッドによって不登校生徒の心の状態をマッピングし、個々ののケースについては担任の指導によって改善していく。その生徒指導も原田メゾッドに沿ってやっていく。そういうことですね。なるほど…。

気になるのが、クラスジャパンのいろいろ、プレスとか読ませていただいたときに、メンタルヘルス的な立場からすると原田メソッドっていうものが本当に不登校の学生さんに合うのかなっていうところにちょっと違和感があるんですね。それは不登校当事者の方にしてみればすごく不安だろうなって思いますんで、だからそこを安心できるような情報、これだったら確かに何か受けてもいいかもなって本人が思えるような情報があれば教えて頂きたいです。

中島氏
それは、もともと不登校の子どもたちのケアを遠隔でやっている人なんかいないんやから、それをエビデンスを出せっていうのはってそれは難しい話や。ただし、この原田メソッドのもともとは、原田メソッドのこの主催者の原田先生っていうのは中学の先生なわけですよ。大阪の中学で西成ってご存じ?

メンヘラ.jp
わかります。

中島氏
あそこのあいりん地区にある、飛田新地の裏っかわにある松虫中学っていう学校があるんですね。原田先生はそこで中学校の体育の教員で生徒指導をやってたわけですよ。

そこでは、普通の生徒指導じゃ無理なわけですよ。親御さんはああいうところに住んでいらっしゃる親御さんであったりとかする。その子どもたちに対してどう生徒指導したかっていうと、陸上部を作って陸上部に入れたわけです。この人陸上の先生やった。よくある話、陸上部。ただし、その陸上の生徒指導で、素人の子、陸上をやってなかった子をみんな入れたんよ。ところが7年間連続、計12回日本一になった。それでみんなびっくりしたんですよ。なぜあんな公立の中学が7年間連続、それも計12回日本一になったとわーっと見に来られた。あっちこっちで。中島 西成の学校で7年連続…。

メンヘラ.jp
そのこ陸上部には、やはり不登校の子がたくさん来ていたという感じだったんでしょうか。

中島氏
不登校っていうよりか、どちらかというと問題行動。

メンヘラ.jp
いわゆる不良というか…?

中島氏
どっちかっていうとね。どっちかいうたらそっちの子が多かったりはした。

まぁ何をしたかっていうと、教えない生徒指導をしたわけよ。それまでの、言えば、生徒指導はそういうやんちゃ系の子どもたちの生徒指導ってどちらかっていうと強くやる、軍隊的にやるっていうのが一つやったんやけど、それでは日本一なんかなれへんわけ。でも、日本一になったっていうのはそうじゃないってこと。教えない、っていうことをやる。何をしたかっていうと、これはまさに例の大リーグいった大谷くんが使ったことで有名になってんけれども、目標を自分で作らさす。目標を自分で作らせる。個々に目標の設定をさす。教員側は言わない、目標を決めさせる、個々に。だからそれぞれの目標が違うわけですよ。レベルも違う。

今度、その目標の設定、個々がした目標の設定に対する行動計画は個々にやらすわけですよ。じゃあ君が1年後に大阪の走り幅跳びで大阪一になるっていう目標を決めたら、それをするためにルーティンの行動計画を自分で考えてごらんって、自分で行動計画を作らす。自分で行動計画作る。それを今度チェックさすわけです。自分でチェックさせる。それの伴走を先生がずっとしているわけ。やってたかどうかっていう。ただし、やりながら本当にその目標とこの行動計画が合っているかどうか、このチェックはする。これは大人の目でするわけですよ。大人の目でする。でも、これで彼の言っている行動がきちっと毎日やってたら大阪一になれるっていうようなこの相関関係が見えてたら、あとはそれを子どもがきちっとできてるかどうかを見るだけ。やってなかったら、別に指導をするわけじゃなくて、目標をちょっと下ろそうか、行動計画に無理があるよね。じゃあ行動計画少し落として、目標を少し落とそうかと。成功体験を要は作っていく。

なぜかっていうと、自立性の、要は自立教育っていうのをやられている。自立型の人材育成。何でかっていうと、行かれたらわかる、あいりん地区、自分で早く生きなあかんわけ、あの地区の子どもたちっていうのは。だから早く社会に出るための自分で生きる力をつける。自立性っていうのを持たさないとだめ。だから自分で目標を立てて、自分でそれで行動計画を立て、それを自分で実践していくっていう実践力を中学の間に養いたいっていうのがこの原田メソッド、その本質なんや、実は。

それが今単に中学生だけじゃなくて、高等学校、進学校の高等学校であったり、まさにこういう大谷くんがいた花巻東高校であったりとか、プロスポーツの中でもそれは取り入れられている、いるから広がっている。もともとはそうやって自立をさせるようじゃないとだめだ。生活を自分で何とか生きていかないとだめな子どもたちのためのメソッドがこの原田メソッドなんです。今回それを子どもたちに、不登校の子どもたちに広めていく。

要は不登校の子どもたちもやっぱりどこかで自分で生きていかないとだめだなっていう、ここがな、だからその力をつけてやりたい、それを、普通に学校にいってる子よりも自宅で学校にいってない子どものほうが自分で生きる力をつけてやらないとだめだし、それを親御さん求めるわけ。だからそれをそういう力をつけることを目的とした教育をしましょうってお母さん方に言ったら、お母さん方は賛同して一緒に頑張りましょうねって言ってくれるわけでや。

メンヘラ.jp
やっぱり話を伺ってて懸念してしまうのは、もちろん進路の問題っていうのは本人にとってもすごく不安だと思う、僕このままでいいのかなっていう気持ちは多分あるので、サポートしてもらいたい。ただ一方で、さっきも言ったように、休養というか、心の問題みたいなところがある程度解決されたときに初めて進路のことを考えられると思うんですよね。

中島氏
その心のケアがこれ、それぞれの子どもの自尊感情がどこにあるかっていうのをマッピングして、その子どもに対する生徒指導、言葉かけとかっていうのをやっていく。

メンヘラ.jp
するとやはり、心のケアの部分は原田メゾッドでやる?

原田氏
そう

メンヘラ.jp
カウンセリングなんかよく言われている話ですけど、カウンセリングの中で「コーチング」といわれてるものがあって、原田メゾッドはどちらかというとコーチング寄りな指導だなというふうに感じます。要はコーチが伴走して目標を立てて、それにずっと伴走していく。そして目標達成して、効果を高めていくっていうのがコーチングの方法なんですけれど、多分、いわゆるひきこもりとか不登校の支援されてる方の感覚からすると、最初にカウンセリング的な方向、何がつらいのか話を聞いていって、心を開いてってみたいな段階のほうが大事だって考える方が多いんですね。

中島氏
もちろんそうだと思うよ。

メンヘラ.jp
多分そこの感覚の違い、不登校の子に対して取るべき方法の違いがあまりにも大きかったことが、プレスリリースの炎上だとかに繋がってるんじゃないかと、我々としては思うのですけれど…。

中島氏
もちろん。われわれも通信制を言ってるように20年間ずっとやってる、不登校の子どもたちずっとやってるから、それは一番、だから担任が必要だっていうこと。

メンヘラ.jp
方向をきちんと、何ていうんでしょうね、心のケアの段階を踏んだ上で先に進むんだってことが伝わらないと、何かよくない受け取られ方をするだろうなと思っていて、そこをちょっとお伺いしたい。

中島氏
僕は逆にフリースクールの方々は進路を考えなさすぎてる、本当にそれは。あとになって高校受験で困ったけども、フリースクール側としてはあとはじゃあ通信制高校どうですかっていうような狭い選択肢の中で提供することしかできないフリースクールが多い。逆に、それは罪やなと僕は思ってるわけ。さっきも言ったように選択肢を狭めるから。だから心のケアはすごい必要やっていう。でも同時に進路の話はやっぱり考えましょうっていう、その耳のちょっと痛いことを言いたい。

不登校の子に今必要なこととしての心のケアと、2年後大事なこととしての進路の問題、両方同時に考えましょうって言ってるけども、フリースクールとかの方々は、いやいや今だよ、今、今の心のケアが大切だと。今この子こんなに苦しんでるのに、進路の問題なんかをやるのは、あと、あと、あとってなってる。

私にしてみればじゃあいつまでですかっていう。それは当然ですよっていう話。将来のこと考えるのに今考えないとだめ。心のケアも将来のことも一緒にやる。

言われるような、最初に心のケアを元気にするような仕掛けは、これ、いっぱい作る。それはなぜかっていうと、企業さんと一緒に作るわけよ。今はこういう教材しかないけども、もっと子どもたちが、要はN高とニコニコ動画がなぜ一緒にやるか、まさに心のケアよ、あれは。通信制高校は心のケアできなかったけど、ニコニコ動画やったらいいよっていうので、みんなそこのところで安心したわけよ。心のケアになってる。だからそのニコニコ動画に代わるものは用意していく、今後。それはたくさん今後出てくる。これからいろいろ出てくる。ちょっと今は言えない、名前は。でも、キャラクターを持たれている企業とかたくさん入ってきてくれて、子どもたちはそっから入っていく。それができてきたらいい。

メンヘラ.jp
ブランドイメージとして子どもが好きそうなものを教材として使えるよみたいな?

中島氏
であったり、例えば担任の先生すらだめな子もいるわけよ、それは。親も嫌、担任の先生も嫌、大人が嫌っていう子もいる。だから大人とか親にかかわる、代わるような、その子どもに寄り添えるようなものをわれわれ用意するっていうこと、それはね。大人が無理な子たくさんいるんよ。それ、カウンセラーの方が行っても合わないっていう子どももいっぱいおるわけ。でも、カウンセラー合わない、担任が合わない、親も合わないけども、ニコニコ動画やったら合ってたわけよ、子どもは実は。っていうことは、合う要素はあるの、小学生でも。だからそれを今回作る。キャラクターであったりだとか。

メンヘラ.jp
なるほど。心のケアについては、色々な手法を模索しつつも、主に原田メゾッドでやっていく。だいたいの方針は呑み込めたと思います。

次回に続く

【特集 クラスジャパン】
・なぜドワンゴは高校を作ったのか 仕掛け人に聞く「N高」設立の経緯
・クラスジャパン・プロジェクトの基は「教育機会確保法」
・クラスジャパン「原田メゾッド」は不登校児童をケアできるか
・クラスジャパン・プロジェクトの目指すもの
・精神科医 斎藤環氏に聞く「クラスジャパン」の問題点


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