「こころ百科」に関する記事につき、一部不確定な事実に基づく表現がありました、読者の皆様にお詫び申し上げます。

生きるつらさを減らすには「やりたくないこと」を探すと良い

ライフハック 液体人間

人は普通「貧困」というと「金がない」ことを指す。しかしよくよく考えてみると本当の「貧困」とは「自分の嫌なことが回避できない」ことではないだろうか。

例えば生活保護以下の賃金でも多くの人が働いているのは、生活保護という「国家に金銭の管理をされ世間から冷たい目で見られながら生存する仕事」より「豊か」な生活を送りたいと願うからだ。金があっても幸せになれない人は「心が貧しい」とも言われる。

自分にはADHD的性質がかなりあり(個人的には困ってないのでこれは障害ではなく性格だと思っている)、労働時間の自由が利かないことと履歴書を書くことが本当に文字通り死ぬほど嫌いなので、履歴書なし・面接なしの自分に合った日雇いバイトを繰り返してその範囲内で生きている。

慢性的に金が無いが、フルタイムの仕事をしていたころに比べればずっと楽しく豊かになった。あの頃は「自分はそう遠くない未来に死ぬ。死因は必ず自殺だ」と確信していた。

今は当時よりずっと頭が働くようになり、もう少し金が貰える仕事がしたいと思っているので、そのうち定職と呼ばれるものに就くのかもしれない。

うつで何も考えられない時に向いているバイトとして、プラカード持ちのバイトなどがある。プラカードバイトは不動産などの広告・道案内ボードを持ってその場にじっと立っている仕事だ(まれに椅子を用意してくれることもある)。

公道に看板を置いてはいけないが、看板を持った人は許可があればその場にいてもいいことになっているので、公道に看板を出したい時は人を雇う必要があるのだ。プラカードはデカい木の板だったりラミネート加工されたチラシだったりするが、デカい木の板の場合でも持ち手を地面に置けるようになっているので力は必要ない。

2・3時間に1回くらいは人から話しかけられるが、この仕事の大半は「動かないこと」だ。この仕事では、指定された時間、風景を見たり、プラカードの裏を見続けることになる。普通の人は動かないことに苦痛を感じるが、うつの人はほとんど動くことができない。逆に言うと「動かないこと」が普通の人よりはるかにできるということだ。

働く前は、長い間立ち続けることが果たして可能なのかと心配していたが、引きこもりでなまった身体でも仕事だと思うと案外こなすことができたし(帰る前にベンチでしばらく休憩しないといけないことがあるくらいヘトヘトにはなるが)、何より自分の金で買って食べた罪悪感のない飯は、親に金を貰って食べた罪悪感のある飯よりもずっとずっと美味しかった。

プラカードバイトは基本外でやるので、日光浴と勤務地までのちょっとした歩行という運動を金を貰ってすることができる。バイトをしだしてから、うつを離脱するまでの時間がかなり短くなったように思う。

多くの人は身体や精神が正常なので、人生がつらいことを相談すると「楽しいことをしよう」などと提案してくるが、メンタルがヘラり、脳がバグって快楽を感じる回路がなくなると、この世に楽しいことがそもそも存在しないということが起こりうる。しかし苦痛は多くの場合感知できるので、それを減らせば良い。

「苦痛を減らす」ための解決策がよくわからない時は、「嫌なことをやめてみる」と良い。例えばうつでカップラーメンのための湯を沸かすことすら苦痛な時は、一度そのままかじってみて、お湯を沸かして柔らかい麺を食べることのほうが硬い麺を食べることより苦痛でないという気持ちが沸き起こったら湯を沸かせばいい。

自分の場合、インスタントカレーは暖めなくてもそれなりに美味しいことがわかったので、うつのときはインスタントカレーの封を開けてそのまま皿にも移さず直接飲んでいた。

病気は治っていないし、今でも人生そのものをやめたいと思うことはよくある。ただ、薬で気分をマシにしたりしてやり過ごしていると、生きることのほうが死ぬことより多少はつらくなかったので、今のところ自分は生きている。

人生に生きる価値があるかどうかはわからない。

生きることが死ぬことよりつらくないうちは生きつづけるだろう。

自分はもしこのまま自殺を選ばなかったらどのように死ぬのかについて興味が湧いているので、自殺はせず、もう少し生きてみようと思う。


【執筆者】
液体人間 さん

【プロフィール】
幸せになったりならなかったりしながら曖昧に生きている野球好きの人間。メンタルの問題としては双極性障害がある。最近切実に金が欲しいので、何かいい感じの仕事があったらください

Twitter:@liquid_person


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3件のコメント

0076 返信

goodボタンを押したくなった。
なるほど、そういう仕事もあるわけか。と読んで感心しました。
今の自分ができる仕事を見つけるのって大事かもしれませんね。

諸行無常 返信

何がやりたくて何がやりたくないのかすらもう自分ではよく分かりません
何をやってみても何かめんどくさいような、ひどくイライラが募るのだけれどそれでいて
同時に無気力感に襲われるような気持ちになって、すぐやめてしまうのだけれど
それの何がそれほどまでに不満なのかと聞かれると、自分でもさっぱりわからなかったり説明できなかったりします

da-ki- 返信

なるほどという目線があったが、こういう人こそ人生の目的に目覚めてみてはいかがだろうか。
私はすべての友人を失って健全な経済の必要性と、大麻の効能を訴えてきた。
これからもそれは続けるだろうし、それらの情報が入ってきたりポジティブでもネガティブでも反応があると力んでしまって身体にエナジーがみなぎってしまう感覚があります。
真実を追いかけてこの普遍的な洗脳から目覚めつつある社会に今、勇者として活動してみませんか?

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