なぜ僕はストーカーになってしまったのか 加害者側の心理

体験談 双極性障害 すくらっち ストーカー

こんにちは。引きこもり在宅勤務でだめだめサラリーマンのすくらっちといいます。

双極性障害の躁状態でラブレターを出し続けた結果ストーカーになってしまいました。
メンヘラとストーカーということについて思うところがあるので書くことにします。

 

最初の手紙をだすまで

ストーカー相手のSに出会ったのは躁状態の時でした。初めての飲み屋に一人で入る事など絶対にないのに、躁状態だった4年前のあの日、とあるバーに足を踏み入れました。そのバーでSがスタッフとして働いていました。バーに毎週通うようになると、気が付くと私はSのことが好きになっていました。

躁状態が終わりごろ、鬱のどん底に突き落とされて、会社にもいけなくなった時でもバーには通い続けました。日内変動で夕方以降にやっと動くようになった体をひきずるようにして、私はバー通いをしていました。やめてしまったら完全引きこもりになると思っていて、それだけは避けたかったのです。いや、それよりもSの顔を見たかったのです。Sと話しをしたかったのです。いつしか鬱でつらいときは、Sのことばかり布団の中で考えるようになっていました。Sのことを考えていると鬱のつらさや、会社のこと、嫌なことを全て忘れさせてくれました。

Sにアプローチをかけることもなく、2年がたちました。Sが遠方に引っ越すことになり、Sはバーをやめることになりました。Sがバーをやめる直前、手紙をもらいました。内容は、ただの挨拶状でしたが、手紙をもらったことがうれしくてすぐに返信を書きました。ほどなくして、Sの出勤最終日になりました。その日Sが勤務終わりで帰るときに一緒に帰りました。この時アプローチをかければよかったのに、躁状態でもないので何もできませんでした。思えばこのとき私の想いを伝えていれば、ストーカーにならずに済んだかもしれません。

Sが引っ越ししてからしばらくして、私とSは文通を始めることになりました。今時文通と思うかもしれませんが、Sは何人もの文通仲間を持っていました。私は、Sにとっての「その他大勢」という人間のくくりから、「文通仲間」という人間のくくりにステップアップしたのでした。手紙のやりとりは1年ほど続きました。当時私が知っていたSの連絡先は、Sの住所だけでした。ラブレターで想いを伝えたかったのですが、鬱ぎみの私にはそんな心のエネルギーがあるはずもなく、悶々とした日々をおくっていました。

 

最初のラブレター

そのうち、私は鬱状態になり、会社の欠勤日数が上限に達した結果仕事も休職扱いとなり、実家に強制送還されてしました。休養を経て鬱もしだいによくなり(実際は躁状態になっていた)実家から戻ってきて、またバーに通い始めた時でした。ある日バーで飲んでいると、たまたま地元に帰ってきていたSと会いました。その日はいろいろとあり特にSのことを頭の中で考えていた日だったので、会ったときに死ぬほどびっくりしました。そして、目に映るSの姿にもう一度惚れました。Sの顔がこれまでで最も輝いて見えたのです。まるで私がもう一度躁転したかのようでした。そしてこの時、初めてラブレターを書く決心をしました。こうして私はおかしくなり始めました。それまでともっていた恋の炎が、一段と大きくなりました。

2週間何を書こうか考え、1週間かけてラブレターを書き上げました。ラブレターは手書きでB5のレポート用紙10枚とA5の便せん1枚の2部構成となりました。馬鹿じゃないのか?と思われるかもしれません。でも「多弁」というやつですね、次々とSに話したいことが頭に浮かんできて、常識的な手紙の長さになりませんでした。そして書き上げたハイテンションのノリのままラブレターを投函しました。この時点で、もう完全におかしいですね。

投函後、さすがにその非常識な長さのラブレターをだしたことを後悔してバーでやけ酒を飲んでいました。するとSから次の日のデートの誘いがありました。深酒していたはずだったのに、いっぺんに酔いがさめ、SにOKの返事を送ったのですが、その日の夜はうれしさで一睡もできませんでした。デートの前に徹夜するとか、双極性障害の人間が一番やっちゃいけないやつのひとつですね。

躁状態に加え、徹夜明けのハイテンションでSとのデートに臨みました。デート中のSは見たこともないほどかわいく、そしてきれいでした。これまでで最もSの笑顔がきらきらと光り輝いて見えました。ラブレターの返事にはNOをもらいましたが、そんなことはおかまいなしぐらい、Sの魅力に酔いしれていました。大きくなっていた心の中の炎が、ガソリンをかけられたように激しく燃え上がりました。それにNOと言われたからといって引き下がるつもりは毛頭ありませんでした。粘着、執着というやつですね。まさにストーカー化ですね。

デートが終わった後、またも興奮で一睡もできませんでした。会社には二日連続徹夜の状態で行きましたが、完全に頭がおかしくなっているのが自分でもわかりました。起きている間ずっと頭の中はSのことで占拠されていて、他の事など一切考えられませんでした。そして、またラブレターを書きました、今度も前と同じ長さでした。NOって言われたばかりなのに、頭おかしいですね。

 

もう一度NOといわれるまで

躁状態が終わった後も幸運なことにSとの手紙のやりとりは続きました。毎回手紙を書くたびにSをデートに誘うことにしました。そうしたら、誘いの返事がいっこうに来なくなりました。そして、鬱状態から普通に戻った時に、またラブレターを書きました。

その後、しばらくしてSからラブレターの返事がきました。きっぱりとNOを伝える内容でした。さらに、もうラブレターも、手紙の返事もいらないというものでした。しかし、私はSのことをあきらめませんでした。その後一時期Sから気持ちが離れたことがありました。しかし、私の心の中でのSへの気持ち重要性を再認識させられて、再びSへの気持ちが強くなりました。完全なる執着心ですね。

復職できずに会社を首になって転職したこともあり、再度NOの返事をもらってから数か月はSへ手紙を送ることをやめていました。しかし、またやつ(躁状態)がやってきたのです。再び躁状態になり、気持ちが大きくなった結果、送ってくるなといわれていた手紙をSに送るようになりました。当然これはSからの返事が帰ってくるはずのない手紙でした。そして毎日、帰ってくるはずのないSからの返事を待ち続けていました。ほどなくして、もうそろそろSに手紙を送るのをやめようと思うようになりました。そしてその前に再度Sに想いを伝えるラブレターを書こうと考えるようになりました。きっぱりと断られても送り続けるということで、ここら辺からストーカーっぽくなってきていました。

 

「恋愛」から「ストーカー」へ

ラブレターの内容は、Sから再度NOの返事をもらった時からずっと考えていました。毎日毎日頭の中で推敲していました。躁状態がいまだに続いていた為、今回も1週間で書き上げました。いままでと違い、ずっと考えていた内容を紙に落とし込んだ為、膨大な文字数となりました。結果、A5の便せんに23枚となりました。頭の中で、そして心の中で思っていること、Sへの想い、妄想などを、もう最後だからということで全て吐き出して、Sにぶつけました。これまでのラブレターに比べて量も、内容も、表現も過激にエスカレートしていました。書かなくてもいいこと、書いたらいけないことも書きました。いくら双極性障害による「多弁」といっても、もう、非常識も通り越していますね。この時は、もうどうなってもいいと思っていました。

数日後、この4年間で初めてSの夢を見ました。とてもかわいくてきれいでした。そして、そのことを手紙に書いてその日に投函しました。その夜、警察から電話がかかってきました。電話を取る前に一発でSのことだとわかりました。内容は、ストーカー規制法にのっとる「警告」でした。そしてSへのあらゆる接触が禁止されました。そして「禁止されたことを今度やったら逮捕だからね。」と言われました。既にきっぱりと断られているにも関わらず、私がやってきたこれまでの非常識すぎる手紙攻撃にSがブチギレたのです。結果Sが警察署に駆け込み、ストーカー行為を受けていると警察に訴えたのです。

全てが終わりました。おかしいことは薄々わかってはいましたが、公的にストーカーの烙印をおされてしまいました。Sには躁状態で迷惑をかけたくないと強く思っていたのに、最悪の結果になりました。もうSにコンタクトをとれなくなりました。手紙、電話、SMS、メール、FAX、SNSでのコンタクト全てが禁止されました(それが、例え間違い電話であってもNGです)。Sに謝ることすらできません。自分のこの4年間を全否定されたように感じました。ショックで寝込んでしまい、躁状態も終わり鬱になりました。自分で自分のSへの想いをぶち壊した気がしてものすごく落ち込みました。

私は、躁状態になったということは、躁状態の間はいつも気づいていません。躁状態が終わった時になって初めて自分がおかしかったことに気づきます。今回のことは、常に冷静に一歩ひいて考えていれば、こんなことにならなかったでしょう。Sへの気持ちをコントロールすることが全くできませんでした。医者からも躁状態用の頓服が処方されましたが、はたして、そんなものを使う時が来るのかどうか…。

本当はSと遭遇することは避けたいのですが、Sがやってくるかもしれない、あのバーには今でも通い続けています。警察からは、遭遇してしまったら、話しかけずに担当刑事に連絡をいれればいいだけの話だからと言われています。バーで働いていたSの事を思い出しながら飲んでいます。まだ、Sのことは忘れられません。私のつらい4年間を心の中で支えてくれていたSへの想いを手放すことはできません。いずれ躁状態になったときにSになにかしたりしないか、ものすごく不安な毎日を送っています。

ちなみに、Sも精神的に問題を抱えた人だったようです。ODも2回経験しているようで、学生時代に精神科にも通っていたとのことで処方薬に妙に詳しかったです。さらに、ストーカー被害についても私は、Sにとって少なくとも3人目のストーカーだったようです。そのうちの1名は僕の知る限りSと同性だったようで、Sはストーカーを引き寄せてしまうタイプの女性だったのかもしれません。だから私にはSが死ぬほどかわいく見えたのでしょう。

 

ストーカー被害にあったらどうするか

さて、「ストーカーになってしまった」と書きました。警視庁によりますと、ストーカー行為とは、次の8つのつきまとい行為を繰り返すことをストーカー行為と呼ぶそうです。

ア:つきまとい・待ち伏せ・押しかけ・うろつき
イ:監視していると告げる行為
ウ:面会や交際の強要
エ:乱暴な言動
オ:無言電話、連続した電話・FAX・電子メール・SNS等
カ:汚物などの送付
キ:名誉を傷つける
ク:性的しゅう恥心の侵害

【参考サイト】
警視庁 ストーカー規制法

私の場合は、ウとオ、「面会や交際の強要」や「無言電話、連続した電話・FAX・電子メール・SNS等」に該当したのでしょう。

私が送った手紙(ラブレター)の数はそんなに多くありませんでしたが、最後のラブレターの内容がひどすぎたのだと思われます。いわゆる「メンヘラ彼女(彼氏)」の行動として、大量の着信、大量のメール、家・職場等での待ち伏せ等を聞きます。上記にも書きましたが、これらは全てストーカー行為となります。

このようなストーカーへの対処方法としては、ひたすら無視する、着信拒否等の意見があります。しかし、皆さんにとってそうすることがあまりにもしんどい場合は、警察に駆け込むことをお勧めします。警察沙汰するのはかわいそうと思われるかもしれませんが、相手があまりにも行動をエスカレートさせた場合には最悪の結果に終わる場合もあります。

警察に相談すれば、最近は親身になって皆さんの訴えを聞いてくれるはずです。痴漢事件と同じで被害者完全有利となります。加害者側の言い分は、まず通りませんので安心してください。警察に相談に行く際は、必ずストーカーの証拠をもっていくことが必要です。ついでに印鑑も持っていったほうがいいそうです。

警察で必要書類に記入すれば、私がされたのと同じように、警察はストーカー加害者に「警告」を出します。上記の8項目の行為をストーカー被害者に対して行うことを禁止する旨の警告です。警告後にストーカー加害者が再度つきまとい行為を行ったとストーカー被害者から通報があった時点で、ストーカー加害者は逮捕されます。ストーカー加害者に冷静な思考回路が残っている場合は、この「警告」がなされた時点でつきまとい行為はなくなります。手紙、電話、SMS、メール、FAX、LINE等のSNSでのコンタクトも全て止まります。相手をストーカーとして訴えた以上、もうこれ以上彼らがあなたに関わる事はありえません。尚、あまりにもストーカー被害がひどい場合は、ストーカー加害者は、問答無用で逮捕されます。

ストーカー被害者は、ストーカー加害者に関してどんな小さなこと(例えば、街中で見かけた)でも通報するように警察から言われています。同様に加害者が被害者を街中で見かけた場合でも、加害者は警察に連絡するよう言われます。こういう状況で、被害者から通報があったのに、加害者から連絡がなかったりし場合は、ものすごく怪しまれます。ちなみに、想像がつくかもしれませんが、街中で仮に加害者が被害者に鉢合わせした際に、加害者が被害者に話しかけると、それだけで被害者は110番します。そのような事態にはならないとは思いますが、皆さん気を付けてください。

また、ストーカー事件は被害者完全有利と書きましたが、痴漢事件において示談金目的で痴漢をでっちあげる女の人がいるように、ストーカー事件でも、同様の目的でストーカー被害をでっちあげる人がいるようです。怖い世の中ですね。

 

ストーカーには毅然とした態度を

いわゆるメンヘラ彼女、メンヘラ彼氏と言われている人たちの行動に関しての記事を見ると、つきまとい行為8項目に該当する行動をとっている人たちが多そうです。

メンヘラの皆さん、気を付けましょう。もし、あなたがつきまとい行為をしていて、あなたの彼氏彼女の周囲にストーカー規制法に関する知識がある人がいたら、警察に相談されたら面倒なことになります。いったん「警告」をだされたら、冷静な思考回路をもっていないとつきまとい行為を繰り返してしまい逮捕されてしまいます。思い当たる節がある方は、ストーカーにならないためにも病院に行ってちゃんと処方薬をもらったりしたほうがいいかもしれませんね。

また、あなたがストーカーからのつきまとい行為の被害者になった場合は、よく考えてください。そうした行動やめてくれと、きっぱりと断った後にひたすら無視しつづけるのもいいでしょう。しかし、相手の行為が度をこしている、もしくは、もうしんどいな、と感じるときは警察に相談して「警告」をしてもらうことも考えてみください。ピタッとやむはずです。

ストーカーには毅然とした態度をとりましょう。


【執筆者】
すくらっち さん

【プロフィール】
双極性障害の30代サラリーマンです


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