病名なんてほしくなかった 病名にアイデンティティを支配される恐怖
物心ついた時から得体の知れぬ不安が常にまとわりついている人生だった。
・前菜、両親の離婚
・不登校スープ~自傷行為を添えて~
・自殺未遂のソテー ODソース添え
・共依存サラダ 避妊薬風
・鬱病と摂食障害のジェラート
という具合にメンヘラのフルコースをかっ喰らってきた。気付けばもうすぐ21歳の誕生日を迎える。
認知の歪みが著しいために混乱したり、時には周囲と衝突してしまうこともある。
節目節目において自分には他と異なる特性があることが判明し、病名が与えられ、カテゴライズされ、アイデンティティを言語化される。それは、自身を的確かつ端的に形容する手段になる。
さすがに自己紹介の場面で持ち出すのはまずいが、TwitterのBio欄にスラッシュで区切って書き連ねておけば頃合いのユーザーとつながることも容易になるだろう。
わたしは機能不完全家庭に育ったのでアダルトチルドレンという呼び名を持っている。FtXのトランスジェンダーでもあり、19歳の時にはアスペルガーの診断を受けた。
しかし悲しいかな、生きづらさに名前がついたところで何が変わるわけでもない。それどころか、気付けば病名やカテゴライズに支配されている。
この拙文をお読みになっている愛しきメンヘラ諸君はどんな言葉で形容されているだろう。不名誉な名前をつけられると、じき乗っ取られてしまうぞ。
君らしさってなんだ、自分らしさってなんだ、わたしってなんなんだ。
病名なんて欲しくなかった。ありのままを思い出させてくれ。殺してくれ。助けてくれ。
【執筆者】
萬田 さん
【プロフィール】
社会にカミカゼ特攻を仕掛けている大学生。勝つまで死なない。
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