メンヘラ女とシェアハウス ~生活してみてメリット篇~
前回のコラムではメンヘラでアダルトチルドレンな私が一念発起して家を出るまでの話で終わってしまっていたが、今回はシェアハウスに入居した後から書いていきたいと思う。
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母親から離れる決意 部屋の片付けがきっかけで実家を脱出した話
私は10月から女性専用シェアハウスで暮らしていて、すでに1ヵ月が経った。そしてそんな私が最初に言いたいことは「シェアハウスはメンヘラにおすすめできる!」ということである。「なぜ?」とか「どんなところが?」と思う方は読み進めていただきたい。前回のコラムは読まなくてもまったく問題ないのでお好みで。
まずは簡単にメリット・デメリットを挙げておく。
シェアハウスのメリット
① 圧倒的に家賃が安い、初期費用がほとんどかからない
② 想像よりもずっと個人的で適度な集団生活
③ セキュリティがしっかりしている
④ 短期で契約が可能
シェアハウスのデメリット
① 住んでいる人数が増えると面倒くさい
② 時間で行動が制限される
③ 部屋が狭い
ざっとこんなものである。詳しいメリット・デメリットの説明に入る前に、まずはにシェアハウスがどんなところなのかを説明していき、後にメリット・デメリットの細かな解説をいれていく予定だ。
そもそもシェアハウスとはどんな物件なのか?まず、これから書かれる情報は前提として私が今現在住んでいるシェアハウスを基準としている。当たり前だが物件によっては条件の違うことがあることを承知いただきたい。
シェアハウスと聞いて想像されるのは、テラスハウスのようなパリピ軍団の家ではないだろうか?また、シェアと聞いて友達と二人で住んでいるのかと思われるかもしれない。しかし私の場合どちらも違う。
まず私の家には人が集まれるようなリビングがない。リビングがなければ大きなテーブルも椅子も公共スペースにはない。むしろ公共スペースはキッチン、シャワー室、トイレ、玄関以外は廊下のみだ。むしろパーティ等は禁止事項に載っている。
もちろんテラスハウスのようなシェアハウスも存在するだろうが、そういう人はウチのようなところには来ないので安心だ。家の中でまで他人と過剰な付き合いをしたくない私(メンヘラ)には、このようなタイプのシェアハウスはありがたい環境である。
友達に紹介すれば一緒の家に住むことはできるだろうが、個々の部屋はすべて鍵付なため2DKなどでするシェアとは趣きが違う。2階だての戸建てで、1階6部屋・2階6部屋の計12部屋ある。現在は1階2階ともに3人ずつ住んでいて私を含めて6人が同じ家で生活している。
シェアハウスでは共同のスペースや物が存在する。個々の部屋に水道・トイレ・キッチン・シャワーはなく、すべて共同である。また、洗濯機・乾燥機・炊飯器・レンジ・電気ケトル・アイロン・調理器具一式・掃除機・ドライヤーが共同で使っている家電他である。これらが1階・2階どちらにも同じように配置されているため、最大6人で使うことになっている。
共同スペースで使われる消耗品、たとえばトイレットペーパー・ゴミ袋・生ごみ用ネット・食器用洗剤などはすべて共益費(※後述)に含まれているため業者から補充される。そして共同スペースの掃除は業者が月に2、3回ほど来て掃除をしてくれる。普段から各々の多少の掃除・片付けは必要だがトラブルになりやすい部分はカバーされていると言っていい。
シェアハウスの「シェア」の部分はだいぶ説明できたと思うので、次からはメリット・デメリットについて書いていきたい。
初期費用がほとんどかからない。これが最大のメリットであり、最大のアピールポイントである。これ以上に私がオススメしたいところはないと言っても過言ではない。
せっかくなので実際に私がかかった費用を数字で示しながら解説したいと思う。まず、私が住んでいるシェアハウスの家賃は
部屋賃料 33,000円
共益費 12,000円
で、つまり月に45,000円を家賃として支払うことになっている。賃料ももちろんとても安いのだが、注目は普通の賃貸にはない「共益費」という費用だ。
共益費とは、水道代・光熱費・インターネットWifi・上記の共同物品や業者清掃代を含んだ月々の費用である。私の第一のアピールポイントはここにある。
私にとってひとり暮らしを考えるとき、一番躊躇させていたのは
『1ヵ月生きるのにいくらかかるかわからない』
ことだった。
生活に必要不可欠なこれらに月々いくらかかるのか、始めてみないとわからないし、想像しにくい。特に光熱費は夏や冬に倍以上になるとも聞く。今の自分の給料でしっかりやっていけるかどうかなんてわかるはずもなく、いつもそこの計算が不安で踏み込むことができなかった。
その点、シェアハウスはどんなところでもほぼ共益費は上記を含んで月々一律の支払いである。値段には多少の上下があるものの、私が調べた限りは10,000円~15,000円が平均だった。とにかく私は45,000円支払えば後は食費だけで部屋を借りてひとりで生きられる!この明快さがシェアハウスの魅力だと思った。
また、個別の部屋にはそれぞれ家具家電が完備してある。私の場合は、冷蔵庫・テレビ・ベッド(マットレス・布団・枕付)・机・椅子・カーテン・衣装ケース×4・収納BOXがそろっていた。
本当に、後は洋服と食器があれば最低限生活できるほどの用意がすでにされていた。普通の賃貸でも家具家電付の部屋はあると思うが上記の家賃で借りられるのはシェアハウスならではないかと思う。
そのため、初期費用が普通の賃貸を借りる場合とは違いグンと抑えられるのである。実際に私が初月に支払った金額を数字で示してみる。
予約・入居管理費
30,000円
初月家賃
45,000円
引っ越し代
0円
計 75,000円である。
75,000円で実家から脱出することができ、26年間傍にいた母から離れることができた。ちなみにこの75,000円は父親の遺産でもらった貯金からだした。その貯金がなければシェアハウスにも越せなかっただろう。引っ越し代が0円なのは、私のシェアハウスは実家から自転車で15分のところにあるため、荷物運びは全部ひとりで自転車で終わらせたからだ。引っ越しするのに車を借りたり業者に頼めば初期費用は変わってくるがそこは参考にならずに申し訳ない。
私の月々のアルバイト代は平均でだいたい15万円。どんなサイトにもひとり暮らしの家賃は月給の三分の一と書いてあって、その基準に一応当てはまっていることになる。食費や消耗品に月10万もかかるわけがないから安心してひとり暮らしを始めることができた。実際1ヵ月生活してみたが、少し節約しながら、そしてきちんと働けさえすれば(それが大変なのだが)金銭的には問題なかった。
最後に、10月の私のだいたいの出費を書いておくこの他にも奨学金返済や年金保険料や交際費などもあるのだが、それは各々違うので省略した。
・家賃(共益費含む)
45,000円予約
・入居管理費
30,000円
・食費(ほぼ自炊)
15,000円
・雑貨・消耗品
6,000円
合計 96,000円
シェアハウスによっては部屋賃料がもっと安いところも、逆にすごく高いところもある。参考にならない部分もあるだろうが、この数字が他のメンヘラさんの希望になればいいと思う。
冒頭にも少し触れたが、シェアハウスといってもいろんなタイプがあることを調べていくうちに知ることになった。
テラスハウスのようなシェアハウスはもともと都内でも家賃が高い吉祥寺や渋谷などに多い印象で、私が住んでいるような物件は都内でも田舎の方、少しアクセスの悪いところに最近次々と出来ているようだ。
どんなところが個人的かというと、リビングがなくパーティ禁止なこともわかりやすいのだが、私が驚いたのはなんでも部屋番号で分けられているところだ。私の部屋は104号室で、この番号がゴミ捨て場・靴箱・洗面台、傘たてにも貼ってある。
基本的に共同スペースの私物放置は禁止事項で、破るとわりと厳しい処置がとられる。が、さすがに靴は靴箱にいれたい。毎朝部屋から持ってでるのは面倒くさすぎるだろう。そのための対処として大きな備え付けの靴箱の棚に104という白いテープが貼られていてそこが私の靴を置くスペースとなっているのだ。
洗面台にも鏡扉の中のスペースに「104」、1本か2本ほどしか入らない一人用傘たてにも「104」、外のゴミ捨て場には部屋の数だけフックがとりつけられていてそれにも「104」と書かれている。
これだけ徹底して個人の物を分けておけば、たとえばゴミが収集されなかったときも誰のゴミなのかが明確だし、同じようなビニール傘でも混同することがない。きっとシェアハウスでは物がなくなることやゴミの問題が多いのだろう。このような対策がされているのであれば個人の権利が尊重されているし、シェアといえど安心できるメリットではないだろうか。
その上で、私が楽だなあと思ったシェアハウスでの生活の仕方。何度も言うがキッチン・シャワー・トイレは共同で使用する。月に何度か清掃業者が入るものの、キッチンの生ごみやシャワー使用後の髪の毛等は日々の掃除が必要である。溜まったら誰かがやるのかと思われるだろうが、キッチンの生ごみを溜めるネットとシャワーの髪の毛溜めるネットは毎回使い捨てにして各自が使った後即ゴミ箱に捨てるという方法がとられている。
つまり捨てられたのが卵の殻だけだったとしても、そのネットはすぐさま新しいものに取り換えられる。シャワーが終わったら髪の毛とともに捨て、次の人のために新しいものに取り換える。
ちなみに共同スペースにおいてあるゴミ袋もパンパンになっていなくても収集日には出してしまう。そのゴミ用ネットやゴミ袋は共益費から出されているため躊躇わず使いまくっても大丈夫なのだ!特に私はゴミ屋敷出身なので人より衛生面のキャパシティが広すぎるため、「まだ大丈夫だろう」として後回しにしがちだ。もしこの方法でなければ誰かにやらせてばかりだっただろう。綺麗好きな誰かが苦労する必要がなく、衛生的かつストレスフリーなやり方でとても気に入っている。掃除が苦手なメンヘラ的にも大きなメリットだなあと感じている。
内見をしたときに「セコムがついてる!!」と大変安心したことを覚えている。私が住んでいるのは女性専用シェアハウスなので、当然全員女性が住んでいる。女性のひとり暮らしはいろいろと注意しなければならないのは一般常識。どんなに人数が増えても女ばかりである。
私のシェアハウスではセコムがついている他、各部屋にカメラ付インターホンが設置されている。外から部屋番号が押されると部屋の中でカメラに映る人物を確認することができるようになっており、もちろん録画機能もあるのでそれが保存されていく。また、玄関、ゴミ捨て場や自転車置き場は夜になると照明がつき朝まで消えることはない。
完全な対策とは言えないかもしれないが家の外に明かりがついているというのは安心感がある。そもそも防犯意識の薄い私は「そうか、ゴミを漁られる可能性もあるもんな…」とゴミ捨て場の明かりを見て感心したほどだった。私にとっては十分なセキュリティで、シェアハウスがここまで頑張ってくれてるとは思っていなかったのですごく頼もしい部分である。
普通賃貸を借りようとすると2年契約が一般的である。途中で解約しようとすると違約金がかかる場合が多い。ひとり暮らしがきちんと続けられるかわからない私(メンヘラ)には重い条件だ。
しかしシェアハウスでは最短1ヵ月から契約できる。たとえば半年で契約したとして3ヶ月で解約を希望しても違約金はとくに発生しない。そのため途中でお金が枯渇したり同居人とうまくいかなかったりしても、実家へ帰る選択肢があれば選択できるということだ。
このメリットは特に物件によって違うのでよく確認すべきところだ。
ここまで4つのメリットを挙げてきた。このままデメリットを書いていけたら良いのだが、すでに文量が前回を大幅に超えてしまっているため、次回に分けることとした。
デメリットのほうが需要が多いのかもしれないので時間を空けずに投稿したい。しかし私には、「バイトのお給料じゃ不安で部屋を借りられないから実家を出てみたいけどできない」という人にひとつの提案がしたかったのでぜひこのメリット部分を強調したいのだ。
「これならメンヘラの私でもひとり暮らし、集団生活できるかも!」
と思ってもらいたい。なぜならこの私が生活できているから、だ。
どうか「でもどうせ私にはできない……」と思わせてしまう内容でありませんように。私も「この人は私とこういう部分が違って恵まれてるから」と考えがちだった。どうか誰かを勇気づけられるものでありますようにと願いながら、次も書いていきたい。
【執筆者】
いろり さん
【プロフィール】
古本屋で働く二の腕むきむきメンヘラ女。母親が毒でACだけど心療内科に通いながらなんとか自分の幸せをつかもうとしている。2018年10月からシェアハウスに入居、ひとり暮らし中。
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私は10月から女性専用シェアハウスで暮らしていて、すでに1ヵ月が経った。そしてそんな私が最初に言いたいことは「シェアハウスはメンヘラにおすすめできる!」ということである。「なぜ?」とか「どんなところが?」と思う方は読み進めていただきたい。前回のコラムは読まなくてもまったく問題ないのでお好みで。
まずは簡単にメリット・デメリットを挙げておく。
シェアハウスのメリット
① 圧倒的に家賃が安い、初期費用がほとんどかからない
② 想像よりもずっと個人的で適度な集団生活
③ セキュリティがしっかりしている
④ 短期で契約が可能
シェアハウスのデメリット
① 住んでいる人数が増えると面倒くさい
② 時間で行動が制限される
③ 部屋が狭い
ざっとこんなものである。詳しいメリット・デメリットの説明に入る前に、まずはにシェアハウスがどんなところなのかを説明していき、後にメリット・デメリットの細かな解説をいれていく予定だ。
そもそもシェアハウスとは?
そもそもシェアハウスとはどんな物件なのか?まず、これから書かれる情報は前提として私が今現在住んでいるシェアハウスを基準としている。当たり前だが物件によっては条件の違うことがあることを承知いただきたい。
シェアハウスと聞いて想像されるのは、テラスハウスのようなパリピ軍団の家ではないだろうか?また、シェアと聞いて友達と二人で住んでいるのかと思われるかもしれない。しかし私の場合どちらも違う。
まず私の家には人が集まれるようなリビングがない。リビングがなければ大きなテーブルも椅子も公共スペースにはない。むしろ公共スペースはキッチン、シャワー室、トイレ、玄関以外は廊下のみだ。むしろパーティ等は禁止事項に載っている。
もちろんテラスハウスのようなシェアハウスも存在するだろうが、そういう人はウチのようなところには来ないので安心だ。家の中でまで他人と過剰な付き合いをしたくない私(メンヘラ)には、このようなタイプのシェアハウスはありがたい環境である。
友達に紹介すれば一緒の家に住むことはできるだろうが、個々の部屋はすべて鍵付なため2DKなどでするシェアとは趣きが違う。2階だての戸建てで、1階6部屋・2階6部屋の計12部屋ある。現在は1階2階ともに3人ずつ住んでいて私を含めて6人が同じ家で生活している。
シェアハウスでは共同のスペースや物が存在する。個々の部屋に水道・トイレ・キッチン・シャワーはなく、すべて共同である。また、洗濯機・乾燥機・炊飯器・レンジ・電気ケトル・アイロン・調理器具一式・掃除機・ドライヤーが共同で使っている家電他である。これらが1階・2階どちらにも同じように配置されているため、最大6人で使うことになっている。
共同スペースで使われる消耗品、たとえばトイレットペーパー・ゴミ袋・生ごみ用ネット・食器用洗剤などはすべて共益費(※後述)に含まれているため業者から補充される。そして共同スペースの掃除は業者が月に2、3回ほど来て掃除をしてくれる。普段から各々の多少の掃除・片付けは必要だがトラブルになりやすい部分はカバーされていると言っていい。
シェアハウスの「シェア」の部分はだいぶ説明できたと思うので、次からはメリット・デメリットについて書いていきたい。
シェアハウスのメリット
メリット① 圧倒的に家賃が安い
初期費用がほとんどかからない。これが最大のメリットであり、最大のアピールポイントである。これ以上に私がオススメしたいところはないと言っても過言ではない。
せっかくなので実際に私がかかった費用を数字で示しながら解説したいと思う。まず、私が住んでいるシェアハウスの家賃は
部屋賃料 33,000円
共益費 12,000円
で、つまり月に45,000円を家賃として支払うことになっている。賃料ももちろんとても安いのだが、注目は普通の賃貸にはない「共益費」という費用だ。
共益費とは、水道代・光熱費・インターネットWifi・上記の共同物品や業者清掃代を含んだ月々の費用である。私の第一のアピールポイントはここにある。
私にとってひとり暮らしを考えるとき、一番躊躇させていたのは
『1ヵ月生きるのにいくらかかるかわからない』
ことだった。
生活に必要不可欠なこれらに月々いくらかかるのか、始めてみないとわからないし、想像しにくい。特に光熱費は夏や冬に倍以上になるとも聞く。今の自分の給料でしっかりやっていけるかどうかなんてわかるはずもなく、いつもそこの計算が不安で踏み込むことができなかった。
その点、シェアハウスはどんなところでもほぼ共益費は上記を含んで月々一律の支払いである。値段には多少の上下があるものの、私が調べた限りは10,000円~15,000円が平均だった。とにかく私は45,000円支払えば後は食費だけで部屋を借りてひとりで生きられる!この明快さがシェアハウスの魅力だと思った。
また、個別の部屋にはそれぞれ家具家電が完備してある。私の場合は、冷蔵庫・テレビ・ベッド(マットレス・布団・枕付)・机・椅子・カーテン・衣装ケース×4・収納BOXがそろっていた。
本当に、後は洋服と食器があれば最低限生活できるほどの用意がすでにされていた。普通の賃貸でも家具家電付の部屋はあると思うが上記の家賃で借りられるのはシェアハウスならではないかと思う。
そのため、初期費用が普通の賃貸を借りる場合とは違いグンと抑えられるのである。実際に私が初月に支払った金額を数字で示してみる。
予約・入居管理費
30,000円
初月家賃
45,000円
引っ越し代
0円
計 75,000円である。
75,000円で実家から脱出することができ、26年間傍にいた母から離れることができた。ちなみにこの75,000円は父親の遺産でもらった貯金からだした。その貯金がなければシェアハウスにも越せなかっただろう。引っ越し代が0円なのは、私のシェアハウスは実家から自転車で15分のところにあるため、荷物運びは全部ひとりで自転車で終わらせたからだ。引っ越しするのに車を借りたり業者に頼めば初期費用は変わってくるがそこは参考にならずに申し訳ない。
私の月々のアルバイト代は平均でだいたい15万円。どんなサイトにもひとり暮らしの家賃は月給の三分の一と書いてあって、その基準に一応当てはまっていることになる。食費や消耗品に月10万もかかるわけがないから安心してひとり暮らしを始めることができた。実際1ヵ月生活してみたが、少し節約しながら、そしてきちんと働けさえすれば(それが大変なのだが)金銭的には問題なかった。
最後に、10月の私のだいたいの出費を書いておくこの他にも奨学金返済や年金保険料や交際費などもあるのだが、それは各々違うので省略した。
・家賃(共益費含む)
45,000円予約
・入居管理費
30,000円
・食費(ほぼ自炊)
15,000円
・雑貨・消耗品
6,000円
合計 96,000円
シェアハウスによっては部屋賃料がもっと安いところも、逆にすごく高いところもある。参考にならない部分もあるだろうが、この数字が他のメンヘラさんの希望になればいいと思う。
メリット②想像よりずっと個人的で楽な集団生活
冒頭にも少し触れたが、シェアハウスといってもいろんなタイプがあることを調べていくうちに知ることになった。
テラスハウスのようなシェアハウスはもともと都内でも家賃が高い吉祥寺や渋谷などに多い印象で、私が住んでいるような物件は都内でも田舎の方、少しアクセスの悪いところに最近次々と出来ているようだ。
どんなところが個人的かというと、リビングがなくパーティ禁止なこともわかりやすいのだが、私が驚いたのはなんでも部屋番号で分けられているところだ。私の部屋は104号室で、この番号がゴミ捨て場・靴箱・洗面台、傘たてにも貼ってある。
基本的に共同スペースの私物放置は禁止事項で、破るとわりと厳しい処置がとられる。が、さすがに靴は靴箱にいれたい。毎朝部屋から持ってでるのは面倒くさすぎるだろう。そのための対処として大きな備え付けの靴箱の棚に104という白いテープが貼られていてそこが私の靴を置くスペースとなっているのだ。
洗面台にも鏡扉の中のスペースに「104」、1本か2本ほどしか入らない一人用傘たてにも「104」、外のゴミ捨て場には部屋の数だけフックがとりつけられていてそれにも「104」と書かれている。
これだけ徹底して個人の物を分けておけば、たとえばゴミが収集されなかったときも誰のゴミなのかが明確だし、同じようなビニール傘でも混同することがない。きっとシェアハウスでは物がなくなることやゴミの問題が多いのだろう。このような対策がされているのであれば個人の権利が尊重されているし、シェアといえど安心できるメリットではないだろうか。
その上で、私が楽だなあと思ったシェアハウスでの生活の仕方。何度も言うがキッチン・シャワー・トイレは共同で使用する。月に何度か清掃業者が入るものの、キッチンの生ごみやシャワー使用後の髪の毛等は日々の掃除が必要である。溜まったら誰かがやるのかと思われるだろうが、キッチンの生ごみを溜めるネットとシャワーの髪の毛溜めるネットは毎回使い捨てにして各自が使った後即ゴミ箱に捨てるという方法がとられている。
つまり捨てられたのが卵の殻だけだったとしても、そのネットはすぐさま新しいものに取り換えられる。シャワーが終わったら髪の毛とともに捨て、次の人のために新しいものに取り換える。
ちなみに共同スペースにおいてあるゴミ袋もパンパンになっていなくても収集日には出してしまう。そのゴミ用ネットやゴミ袋は共益費から出されているため躊躇わず使いまくっても大丈夫なのだ!特に私はゴミ屋敷出身なので人より衛生面のキャパシティが広すぎるため、「まだ大丈夫だろう」として後回しにしがちだ。もしこの方法でなければ誰かにやらせてばかりだっただろう。綺麗好きな誰かが苦労する必要がなく、衛生的かつストレスフリーなやり方でとても気に入っている。掃除が苦手なメンヘラ的にも大きなメリットだなあと感じている。
③ セキュリティがしっかりしている
内見をしたときに「セコムがついてる!!」と大変安心したことを覚えている。私が住んでいるのは女性専用シェアハウスなので、当然全員女性が住んでいる。女性のひとり暮らしはいろいろと注意しなければならないのは一般常識。どんなに人数が増えても女ばかりである。
私のシェアハウスではセコムがついている他、各部屋にカメラ付インターホンが設置されている。外から部屋番号が押されると部屋の中でカメラに映る人物を確認することができるようになっており、もちろん録画機能もあるのでそれが保存されていく。また、玄関、ゴミ捨て場や自転車置き場は夜になると照明がつき朝まで消えることはない。
完全な対策とは言えないかもしれないが家の外に明かりがついているというのは安心感がある。そもそも防犯意識の薄い私は「そうか、ゴミを漁られる可能性もあるもんな…」とゴミ捨て場の明かりを見て感心したほどだった。私にとっては十分なセキュリティで、シェアハウスがここまで頑張ってくれてるとは思っていなかったのですごく頼もしい部分である。
④ 短期で契約が可能
普通賃貸を借りようとすると2年契約が一般的である。途中で解約しようとすると違約金がかかる場合が多い。ひとり暮らしがきちんと続けられるかわからない私(メンヘラ)には重い条件だ。
しかしシェアハウスでは最短1ヵ月から契約できる。たとえば半年で契約したとして3ヶ月で解約を希望しても違約金はとくに発生しない。そのため途中でお金が枯渇したり同居人とうまくいかなかったりしても、実家へ帰る選択肢があれば選択できるということだ。
このメリットは特に物件によって違うのでよく確認すべきところだ。
ここまで4つのメリットを挙げてきた。このままデメリットを書いていけたら良いのだが、すでに文量が前回を大幅に超えてしまっているため、次回に分けることとした。
デメリットのほうが需要が多いのかもしれないので時間を空けずに投稿したい。しかし私には、「バイトのお給料じゃ不安で部屋を借りられないから実家を出てみたいけどできない」という人にひとつの提案がしたかったのでぜひこのメリット部分を強調したいのだ。
「これならメンヘラの私でもひとり暮らし、集団生活できるかも!」
と思ってもらいたい。なぜならこの私が生活できているから、だ。
どうか「でもどうせ私にはできない……」と思わせてしまう内容でありませんように。私も「この人は私とこういう部分が違って恵まれてるから」と考えがちだった。どうか誰かを勇気づけられるものでありますようにと願いながら、次も書いていきたい。
【執筆者】
いろり さん
【プロフィール】
古本屋で働く二の腕むきむきメンヘラ女。母親が毒でACだけど心療内科に通いながらなんとか自分の幸せをつかもうとしている。2018年10月からシェアハウスに入居、ひとり暮らし中。
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