松本人志さんの「死んだら負け」発言を考える

コラム 死にたい 自殺未遂 希死念慮 みしゅ

松本人志さんの

「死んだら負け」

このひとつの発言について考えてみました。

ちなみに私は自殺未遂経験者で、今も突発的な希死念慮と戦いながら生きています。

まず、松本さんが自殺者を責めたいという意図が無いのは分かります。「自殺をしたあなた」ではなくて「自殺をするという行為」について怒っている。ニュアンスとインパクトで勘違いしやすいけどこれは事実だと思う。

ただ、「死んだら負け」はキツいです。

ワイドショーの中で松本さんは

「自殺の原因なんてない、いろんなことがあってコップの水が溢れるようにいっぱいいっぱいになってしまうもの。(略)一晩寝たらコップの水半分になっていたりすることもある」

みたいなことを言ってたんですね。これ聞いて、松本さんは生と死の間で揺れ動いた事が無いに等しいんだろうなぁと思いました。まぁ普通はそりゃそうかもしれないけど。メンタルヘルスに悩みを抱えた人の界隈にいると分からなくなるけど。この世の中では生の間で揺れ動くような「こっち側」のひとはマイノリティなんだよね。

自殺してしまうぐらい苦しんでいる時って、朝起きた瞬間に「死にたい」って思ってしまうものです。そしてそれが続く。簡単に言葉にすれば鬱状態というものでしょうか。

だから、松本さんは「死にたい」と思う側の気持ちが分からないんです。もうこれに関しては仕方がない。誰だって自分以外のことを分かろうとするなんて限界がある。想像力がないとかではなくて、みんなそんなもんです。私だって死んでしまう側の気持ちはわかるけど、松本さん側の気持ちはわからない。

でもテレビでこうやって「死なない」側の人が「死にたい」側を少なからず責めているようなニュアンスでこの言葉を発するというのは、暴力的だと思ってしまう人がいて当然だとも思います。そして主に議論の場となっているインターネットの海には「死にたい」側が多いです。彼らが流れ着きやすい場所なんです、インターネットって。現実とは違うんです。例えば場所を変えて現実でこの言葉について老若男女で語ったら、圧倒的に松本さんの支持率が高い結果になると思う。「死なない」側はすべてを制圧する力を持っている。

私達は今までこの制圧する力に苦しんできたんですよね、きっと。

どうすればみんなが幸せになれるんだろう。

「死なない」側も「死にたい」側も、

お互いを認め合って生きていくことはできないのだろうか。

人間の課題だ...。

コメントなど頂けたらとても嬉しいです。生きる励みになります。

よろしくお願い致します。


【執筆者】
みしゅ さん

【プロフィール】
虐待、いじめ、摂食障害、自殺未遂などあったけど生きている19歳。2週間前に色々あって深夜の精神科に連れていかれた話を誰かに聞いて欲しくてたまらない。今の悩みはある日を境に自分を偽って生きてきたのを誰にも言えない事。


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7件のコメント

まめ 返信

コメント求めてらしたので。。。
私はですが、「〜したら負け」っていうのに最近は何も感じなくなった気がします。誰と何の勝負してるの?私はそんな勝負に関係ないからどうぞご勝手に、、、って、気分になります。
治療で自他の境界線を持つように意識しているんですが、その影響でしょうか? 、なんかそういう他者が勝手に引っ張ってくるマウント的な土俵がバカらしく見えてきました。
だっておかしくないですか? 誰とも勝負なんてしてないのに、外野から勝ちだの負けだの言われて、それに一喜一憂させられるなんて。

少なくとも、私はそういう他者と勝負する土俵には祭り上げられないようにしていたいな、ってこの件で更に思うのでした。

返信

みしゅ さんはじめまして。
もう20年以上前のお話になりますが松本一志さんの自著伝 遺書 というのを読んだ事があります。
その中で 親にお笑いの道に進むのを猛反対され それでも選んだ というのがあった気が。
お笑いの世界だけでなく芸能界、スポーツでも将棋とか囲碁の世界でも有名に なるというのは大変だと思います。
仕事がなく諦めた方や自殺された方もいます。
松本氏もひょっとしたら駆け出しの若いころ自殺はともかく
売れなくて無駄なことをしているのか 他の人はみんな家庭とか営んでいるのに俺は何を
と思った事があるかも、と私は思います・
そして運よくというかこの方は成功してというか、それで自身の経験から

自殺の原因なんてない、いろんなことがあってコップの水が溢れるようにいっぱいいっぱいになってしまうもの
(経験からのたとえ話)

一晩寝たらコップの水半分になっていたりすることもある
(これも自身の経験から 一晩というのも例えですね(何年かぐらいは下積みはあったでしょうから))

ということで
自殺願望がある人に
もう少し諦めないで欲しい 生きていれば何がおきるか分らないから
というニュアンスがあったのかな、と私個人としては好意的に というか。
ごめんなさい 何が言いたいのか分らないくなってきましたのでこの辺で。

りか 返信

テレビって、特殊な人ばかりが映っている世界だっていうことに大人になってはじめて気づいた私です。
芸能人は、昔から見世物で稼いでいたあこぎな産業です。
私は、「そこに苦しんでいる人がいることを知るだけで良いのです」というノーベル賞のマザーテレサの言葉のほうが、世界中に評価される言葉だと思います。
松本さんは「死んだら負け」と言うかもしれませんが、介護をしていると本当に「死んだら勝ちだよ」と言っています。きっと、テレビって特殊な人しか映らないのであまり気にしない方が良いと思います。

初花 返信

私もその発言には疑問を感じていました。こうして記事にして頂きありがとうございます。

ポンタ 返信

死んだら「負け」ではなく、死んだら「終わり」だと思います。
だから終わらせないように、休みながら自分のペースで
細々と生きるしかないのかなと、やっと最近思えるようになりました。

関次 返信

認め合うことはできない。それは支配。
君が求めてるのは共生じゃない支配だ。

副島 返信

みしゅ さん 今晩和。

理解する とか しないとか、勝つ とか 負ける とか、正しい とか 間違い とかではなくて、

ただお互いに『ふ~ん、そっかー』『そうなんだ~』って受け入れてくれたら、理解できなくても赦して認めてくれたら、もっと お互い穏やかに暮らせるのに……と思います。

松本さんはご自身が辛い経験を乗り越えて【勝ち】を得たので(辛さのない人生を歩む人は極僅かでしょう)、
→『自分が負けなかった事は正しい事』→自分の経験と価値観を伝える事で励まされたり、頑張れる人がいるはずだ!

的な感じで、叩かれるのを覚悟で御発言されたのではないでしょうか。

まぁ、人間の価値観なんて人それぞれですから、大多数側の人達の誰かが、それで救われたなら『良かったねえ』ですし、

共感出来ないなら、その時点で他人事ですから、『そうなんだ-』って流してしまうのが楽ですよ。
心に余裕がない時に別の世界の偉人の言葉を聞く余裕はありませんから。

……と言いつつ、僕自信も、『死んだら負け』発言はモヤっとしていたので、みしゅさんが記事にしてくれて、何だか心が軽くなりました。
有り難う御座います。

長々と失礼しましたm(._.)m

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