【レポ】就労移行支援1日体験イベントレポート

体験談 就労移行支援 就労 メンヘラ.jp編集部

メンヘラ.jp×就労移行支援事業所


11月17日土曜日、就労移行支援事業所「JoBridge飯田橋」にて就労移行支援1日体験イベントを行いました。

当日は15名の方にご参加いただきまして大盛況となりました。参加者の皆さん、そしてJoBridge飯田橋の皆さん、本当にありがとうございました。

こちらの記事では当日のイベントの様子をざっくりお伝えいたします。このようなイベントは今後も開催していく予定です。気になった方はぜひ次の機会にご参加いただければと思います。

事前に皆さんからいただいたご質問にもバッチリ答えていただきましたので、どうぞ最後までお付き合いください。

 

第一部「就労移行支援とは」


まずはじめに、JoBridge飯田橋の代表・内田さんより「そもそも就労移行支援とは」というところをご説明いただきました。



就労移行支援とは「障害者総合支援法に定められた就労系障害福祉サービス」のこと。一言で表せば「メンヘラ向けの職業訓練」といえます。具体的なサービスの内容はそれぞれの事業所によって異なりますが、就労移行支援を行っている全ての事業所で、一般就労などへの移行に向けて就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、企業における実習、適性に合った職場開拓などを受けることができます。

対象者は身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などの障害を抱えた方になりますが、事業所によってどんな障害を対象にしているかは異なります。ちなみに、JoBridge飯田橋さんでは精神障害と発達障害を専門にしています。

さらに、JoBridge飯田橋さんでは具体的にどんなサービスが受けられるのか?というところもご説明いただきました。



JoBridge飯田橋さんのプログラムでは、就職までを3つのステップ分けてており、STEP1は基本トレーニング、STEP2は応用トレーニング、STEP3は実践トレーニングとなっています。もちろん、3つのステップをクリアしたのちの就職がゴールではなく、職場に定着して就労を継続することがゴールです。そのため、JoBridge飯田橋さんでは定着支援というものも行っています。定着支援では、障害をオープンにして就職した場合、当事者と職場の調整してくれます。



これは過去の事例としてお伺いしたお話ですが、発達障害を公表してとある企業に就職したAさんという方がいらっしゃったそうです。Aさんは自分の特性と要望をしっかり企業に伝えて働き始めました。しかしAさんの働きぶりを評価した企業側は、次第にAさんと約束した以上の仕事を任せるようになり、その結果Aさんは調子を崩してしまいました。そういったときにJoBridge飯田橋さんがAさんと企業の間に入って状況をヒアリングし、Aさんが働きやすい環境を維持できるように企業へ働きかけたそうです。

このように、オープン就労で就職した場合は、何か困りごとがあったときに就労移行支援事業所が直接企業へ働きかけてくれることもあります。クローズ就労で就職した場合は当事者のサポートをしてくれます。電話でも対面でもご対応いただけるようです。就職したあともサポートしてくれる体制が整っていることは、当事者への安心感を高める上で重要だと感じます。



▲JoBridge飯田橋代表 内田靖氏



▲JoBridge飯田橋でのスケジュール(例)

プログラムのなかには、グループでプロジェクトの企画・準備・運営・振り返りまで行う実践的なトレーニングもあるそうです。介護施設に行ってイベントをしたり、道の駅で物販を行うこともあるとのこと。開放的な環境で様々な経験が積めるプログラムが多い印象を受けました。

 

第二部「プログラム体験」


第一部終了後、休憩を挟んだあとは、第二部のプログラム体験から再開です。時間の都合もあり、今回は3つのグループに分かれてショートプログラムを体験させていただきました。

「メンタル作業療法プログラム」ではレジンアクセサリーの制作。
「コミュニケーション力をつけるプログラム」では他己紹介。
「ビジネス力をつけるプログラム」では報連相の練習。

参加者の皆さんにお好きなプログラムをお選びいただき、実際に体験していただきました。

 

1.レジンアクセサリー制作

レジンアクセサリー制作では、二色の金型から一つ選んで、レジンに好きな色をつけていきます。



ラメなども使いながら色を作り、金型に色を配置していく作業はとても楽しそうでした。

参加者の皆さんも終始楽しそうに制作していらっしゃいました。同系色でまとめてみたり、カラフルな色を配置してみたり、色を混ぜてオリジナルの着色をしたり、それぞれの個性が形に表れていて面白かったです。

このような作業を通じて、「何もやる気がしない」「人と接することが苦手」「自信が持てない」などと感じている方に不安な気持ちを和らげることを目的としています。レジンアクセサリーの他にも塗り絵やペーパークラフトなどがあります。また、事業所内にはボードゲームもたくさんあり、よく皆さんで遊んでいるのだそうです。手を動かしながら生まれる自然なコミュニケーションによって、人と接するスキルや自信を徐々に身につけていきます。

 

2.他己紹介

他己紹介では二人一組のペアになって、相手に自分の紹介をしてもらうプログラムです。決められた時間内にペアの相手とコミュニケーションを取り、最後に発表します。



他己紹介ではこのようなシートを使って、相手に質問をしながらコミュニケーションを取ります。シートだけ見ると少し形式的に感じるかもしれませんが、実際にはこの質問をもとにたくさんの会話と笑顔が生まれていました。

例えば「趣味は料理です」といった回答から「最近はどんな料理を作りましたか?」「タイ料理にハマっていて、グリーンカレーを作りました。休日は色々なお店のタイ料理を食べるために遠出することもあります」というように、具体的なエピソードなども広がります。さらに、発表するときに添える相手へのコメントとして「タイ料理を食べるために遠出することもあると聞いて、行動力がある人だと感じました」など、話をしてみてどう感じたか?どういう人だと思ったか?ということも付け加えます。

こういったプログラムを通して、会話や対話の捉え方、人との関わり方を身につけていきます。

 

3.報連相

報連相は、ビジネススキルの一つです。経験がある方ない方、苦手な方得意な方と様々だと思いますが、ここでは報連相の練習をするプログラムを体験しました。



このように実際に職場で起こりそうな状況を想定して、どのように報告したらよいかということを体験します。

職員さんからフィードバックをもらって、正しい言葉遣いやビジネスマナーを学んでいきます。もちろんこれはプログラムのほんの一部なので、他にも仕事をするうえで必要な基本スキルを身につけることができます。

パソコンや電話対応をはじめとする職務能力としてのスキルも大切ですが、こういった基本的なスキルを自分一人で身につけるのはなかなか大変ですよね。失敗してもいいという気持ちで練習できる場所はとても大切だと思いました。

 

第三部「利用者さんのプレゼン・質疑応答」


プログラム体験のあとは、現在JoBridge飯田橋さんに通所されている3名の利用者さんにお越しいただき、「利用者から見たJoBridge飯田橋」というテーマでプレゼンテーションを行っていただきました。

プレゼンテーションのなかで印象的だったのは、皆さんが「もともと人前で発表することが苦手で……」と仰っていたところです。とても堂々とプレゼンテーションをしてくださったので、自分で発信するのが得意な方々だと思っていました。パワーポイントを利用しつつプレゼンを行って頂いたのですが、なかには「入所前はPowerPointという言葉すら知らなかった」という利用者さんもいらっしゃいました。とても見やすく綺麗なスライドを使ってご説明していただきました。

プレゼンテーションをしていただいたあとは、参加者の皆さんから利用者の皆さんへの質問タイムです。かなり踏み込んだご質問にもお答えいただきましたので、皆さんにもご紹介します。

 

Q.好きなプログラムや嫌いなプログラムはありますか?

A.一人で集中して作業に取り組むことが好きなので、アクセサリーやペーパークラフトを作る作業療法のプログラムが好きです。反対に、人とコミュニケーションを取ることが苦手なこともあって実践トレーニングは少し大変だなと感じます。ただ、苦手なことに挑戦してみようと思える環境ですし、実践トレーニングを受けてよかったと思います。(利用者Aさん)

 

Q.「今日は行きたくないな」という日はどうやって乗り越えていますか?

A.
「仲の良い人がいるので、『その人と話せる』ということを楽しみにして通所しています」(Aさん)

「確かに『面倒だな』と思う日もありますが、今まで通所日に休んだことがないので皆勤賞を逃したくないという気持ちで乗り越えています。あとは家に一人でいても落ち込んでしまうので、外に出ることが大事なことだと思っています」(Bさん)

 

Q.どんなところに就職する予定ですか?

A.
「今まで立ち仕事をしていたのですが自分に合わない仕事だと感じているので、事務などのデスクワークを目指しています」(Aさん)

「興味があることには集中できて、興味のないことには集中できないという特性があるので、自分の特性に合った仕事に就きたいです」(Bさん)

「接客などが苦手なのでそういった仕事ではなく、手先の器用さを活かせる仕事がいいなと思っています」(Cさん)

 

Q.通所をはじめるにあたって不安な気持ちなどはありましたか?また、それはどんなことで解消されましたか?

A.
「不安な気持ちはありました。でも、実際に見学をしてみて職員さんも他の利用者さんも優しい方ばかりだったので、『ここなら大丈夫かな』と通所を決めました」(Aさん)

「自分も不安でしたが、見学をしてプログラムが自分に合っていると感じたので通所をはじめました。また、通い始めてからも皆さん親切丁寧にサポートしてくださって的確なアドバイスをいただけるので、安心して通えています」(Bさん)

「体調に波がある状態が続くのかなと思っていたので通所する前は不安でした。ですが、見学をしてみると事業所内もきれいで明るい雰囲気ですし、リラックスして過ごせる空間だなと思ったんです。職員さんも真摯に話を聞いてくださるので、外に話せる人がいるということで安定している部分もあって安心して通っています」(Cさん)

 

Q.就労移行支援をどこで知って、どんな経緯でこちらの事業所(JoBridge飯田橋)に通所を決めたのですか?他の事業所も見学されましたか?

A.
「仕事に就いてもうまくいかず不安を感じていました。そんな時にネットで「うつ病 就職支援」などのキーワードで検索して就労移行支援を知りました。最初は違う事業所に見学に行ったのですが、最終的にはJoBridge飯田橋に決めました」(Aさん)

「はじめは就労継続支援事業所に行ったのですが、面接時にJoBridge飯田橋を紹介されて知りました。そのまま見学をして『いいな』と感じたので通所を決めました」(Bさん)

 

Q.正直、就労移行支援を利用して「成長した」という実感はありますか?

A.
「ちょっと成長したかな?と思います。例えば、以前はこのように皆さんの前に出てお話をすることも苦手でした。でも、JoBridge飯田橋の中では朝礼や昼礼などの話す機会があるんです。そういう機会やプログラムを経て少しずつできることが増え、成長していると思っています」(Aさん)

「毎月、月末に職員さんと面談をする時間があるのですが、そのときに職員さんに「成長してるね」と言ってもらうので成長していると思います。企業実習のときに自分自身でも成長が確認出来たらいいなと思っています」(Bさん)

「以前は緊張すると声が出なくなっていたので、通所する前は今ここに立っても何も話せなかったと思います。それが話せるようになったのは成長だと思いますし、以前に比べてパソコンスキルも身に付きました。インターネットしかできなかった自分がPowerPointでスライドを作れるようになって、少し自信も持てるようになりました」(Cさん)

 

以上、「JoBridge飯田橋 就労移行支援1日体験イベント」の簡単なレポートでした。

ご協力頂いたアンケートでは

「実際の支援内容や施設の雰囲気を知れたのが良かった」
「良い意味で自分のイメージしていた就労移行支援とは違うことが知れて良かった」
「他の事業所でも開催してほしい」
「質疑応答がぶっちゃけててよかった」

などのお声を頂戴しました。

就労移行支援は「就労」というゴールに足を踏み出すための大きな一歩であり、大きな一歩であるからこそ、事業所選びには不安や迷いが常につきまといます。

より良い支援とつながるためには、ネットなどを通じた情報収集だけではなく、実際に自分の目で見て選ぶことが重要です。

今後もメンヘラ.jpでは就労移行について「実際に見る」「体験する」機会を提供していければと考えております。



【執筆者】
メンヘラ.jp編集部

 


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