就労移行支援事業所のひとにぶっちゃけ質問をぶつけてみた
先日行われた「就労移行支援1日体験イベント」での質疑応答をまとめました。
・利用者同士でトラブルが起きることはありますか?
・就職できない人はいますか?
・同業者から見た「こういう事業所はやめておいた方がいい」というポイントがあれば教えてください。
などぶっちゃけた質問が多く、「これはこれで記事としてまとめたいな…」と判断した結果、本記事が生まれました。
質問者はイベント参加者のみなさん、回答者は「JoBridge飯田橋」代表の内田靖氏です。
それでは行ってみましょう!
Q.就労移行支援を利用している人は全国に何人くらいですか?
A.データでは全国で約3万人と言われています。
Q.障害を非公表にして就職された方(クローズ就労)は、JoBridge飯田橋では過去どれくらいいらっしゃいましたか?
A.今までの実績は10人ほどだと思います。手帳を取得するのも取得しないのも、障害を公表するのも公表しないのも原則としてご本人様の自由です。ただ、いわゆるオープン就労ですと、事業所側から企業へ障害の説明や対処方法などを伝えられるので、配慮はしてもらいやすいと思います。
Q.障害を公表せずに就職できた方というのは何か特別なスキルがあったり、立派な職務経歴があったりする方だけなんじゃないかと思ってしまいます。例えば、特別なスキルも経歴もない、だけどクローズ就労でなければいけないという人にはどういったサポートをされるのですか?
A.基本的な部分ですが、まずは自己分析をしっかり行います。自分はどんな性格なのか、どんなことが得意でどんなことが苦手なのか、そしてどんな仕事に就きたいのかというところが大きな鍵になってきますので、そこを把握するためにサポートします。そのうえで企業実習をして、自分に合った仕事や職場を探していきます。あとは面接対策ですね。履歴書に空白期間がある場合はどう回答するか?など、障害を非公表にしながら回答する対策を練ります。
Q.クローズ就労とオープン就労でお給料の差はありますか?
A.オープン就労や障害者雇用は労働時間が短い傾向にあるので、そういった場合はやはりクローズ就労に比べて賃金が低い傾向はあります。しかし、オープン就労であっても高いお給料をもらって就労されている方もいます。どんなスキルを持っていてどんな仕事ができるのかによって異なりますし、企業によっても待遇が異なります。
Q.利用者さんの男女比や年齢を教えてください。また、最高齢の方の年齢も教えてほしいです。
A.今現在(JoBridge飯田橋では)男性が4割、女性が6割です。平均年齢は31歳ですので、若い方が多いですね。今まで通所されていた方ですと、56歳の方がいらっしゃいました。
Q.受けられるプログラムのなかにメンタルトレーニングというものがありましたが、自分のプライベートな出来事やトラウマについてもグループで話し合ったりするのですか?
A.センシティブなお話を出してもらうわけではありません。例えば「最近イラっとしたことはなんですか?」等、ご本人様が開示してもいいような内容を扱っていきます。そういった日常的なことに認知のゆがみが潜んでいますので、これらはグループで取り組んでいきます。それ以上の深い傷を抱えていらっしゃる方は個別でお話を聞いたりはしますが、グループで開示してもらうようなことはありません。
Q.プログラムでは、パソコンスキルはどの程度まで身につけることができますか?
A.あくまでも就職先でどんな仕事をするか・どんなスキルが必要かというところになってくるので一概にはお答えできませんが、例えば請求書の作り方など、専門知識というより一般的なビジネスシーンで使うようなスキルを身につけます。それぞれのスキル・目標に合わせてプログラムは変わります。
Q.利用者同士でトラブルが起きることはありますか?
A.あります。例えば、グループで行うプログラムですと決まったメンバーで長い時間活動することになるので、そのなかで一時的に意見が食い違ってしまったり、ぎこちない関係になってしまうことはあります。ですが、そういった場合はスタッフが介入しますし、介入しなくても何かのきっかけでまた仲直りして自然に元通りになっていますね。今のところは一度トラブルが起こってから、ずっとそのままケンカ状態ということはありませんでした。
Q.就職までどのくらいかかるのでしょうか?
A.もちろん個人差はありますが、1年が一つの目安ではあります。通所を始めて新しい環境や生活に慣れるまでに1~2か月、企業実習を始めるのが半年ほど経ってから、というところはだいたい皆さん同じペースです。その先、内定獲得までは目指している職種や希望条件などによっても異なりますので、就職活動が長引く方もいれば、実習先へそのまま就職が決まる方もいらっしゃいます。
Q.就職先はどのようなところでしょうか?
A.一部ですが、ジブラルタ生命さん、NTTファシリティーズさん、パシフィックコンサルタンツさん、佐川急便さん、株式会社Francfrancさんなどです。他にも保育園や介護施設など、様々な企業があります。
Q.就職できない人はいますか?また、そういった人はどうなるのですか?
A.残念ながら、稀にいらっしゃいます。過去に就職できずに卒業した方のケースですとご家族の知人のところでアルバイトされているようです。ですが、ご本人様が「就職したい」という意志がある方で就職できなかった方は今までにはいません。意欲がある方は皆さん就職されています。
Q.就労移行支援事業所で新しいキャリアに挑戦したい場合はどんなサポートが受けられますか?
A.例えば、未経験の方がプログラマーになりたいという場合は、協力企業と連携してスキルを身につけることができます。信頼できる企業さんと連携して、ご本人様の希望に基づいて実習を組んだりしています。
Q.現在、就労移行支援を利用しています。パニック障害と解離性障害があり、過度のストレスがかかると発作が起こり倒れてしまいます。発作が起こる頻度は月に一度ほどですが、管理者に「発作が起こるのは迷惑」「他の利用者に悪影響」と言われています。一般的に、こういった症状があると受け入れてもらえないのでしょうか。
A.障害の度合い、症状の度合いによってもちろん対応は変わりますが、単純に「こういう障害・症状があるから受け入れない」ということはうちではないです。例えば、過去にてんかんの症状を持っている利用者さんがいましたが、その際はほかの利用者さんに対してもてんかんの知識を得てもらうために、動画などを見てみんなで理解を深めていきました。そうすると本人も自分の状態を把握したり予測できるようになっていきます。ご本人も、今は無事に就職して働いています。
Q.現在通っている事業所は作業場所と職員の居住空間が一緒になっていて、喘息持ちの自分には職員が吸うタバコの煙が問題です。こういった環境は普通ですか?
A.どういった環境なのかわかりませんが、そのような環境は普通ではないと思います。JoBridge飯田橋ではビルの外に喫煙所がありますし、規程の場所以外で喫煙することはありません。
Q.工賃は金額や基準、決まりはあるのでしょうか?
A.就労移行支援は就労継続支援とは異なり、利用中の工賃はありません。就職先の待遇という意味でしたら、企業によって様々です。
Q.発達障害の診断はないのですが、同じミスを何度もしてしまいます。いわゆる障害と健常のボーダーラインだと思うのですが、このような場合、就労移行支援を利用したい場合はどうしたらいいのでしょうか?また、他の障害でもグレーゾーンのような状態にある方も多いと思いますが、利用条件があるのであれば教えていただきたいです。
A.就労移行支援事業所の利用にはお医者さんの診断書が必要になります。障害者手帳の有無は問いませんが、JoBridge飯田橋の場合は精神障害と発達障害を対象としているので、その障害に関連する診断書が必要です。ですので、まずはお医者さんに「就労移行支援を利用したい」ということを伝えて相談されるといいかと思います。まずJoBridge飯田橋に相談や見学に来てから、検査を受けたり診断を受ける方もいらっしゃいますので、まずはご相談に来ていただくのも一つの方法ですね。
Q.過去に、発達障害であったり似たような境遇の異性に絡まれてしまって、周りには「それくらい許してあげればいいのに」という反応をされたことがあるので、他の利用者さんのことを考えるとこういった場所に通うのは勇気が要ります。利用者同士の関係についてどんな配慮をしてくださるのか気になります。
A.恋愛感情からトラブルが起こるケースがありますが、ルールとして利用者同士の個人情報の交換は一切禁止にしています。過去に利用者さんが他の利用者さんにラブレターを送ってしまったりというようなことがありましたが、職員が介入してお話をして、その後も気まずい関係にならないように対応しました。他にも、例えば男性恐怖症の方でしたらエレベーターなどで男性と二人きりにならないように帰る時間をずらしたり配慮をしています。
Q.就労移行支援施設では知的障害がある方と一緒にプログラムを受けるケースもあると思いますが、就労場所としても知的障害やその他の障害を持っている方と同じ就労場所を提供されるのでしょうか?知的障害の方が原因で精神障害を発症したので不安です。
A.我々の事業所(JoBridge飯田橋)では精神障害と発達障害を専門にしているので知的障害だけをお持ちの方はいらっしゃいませんが、なかには例えば発達障害と軽度の知的障害をお持ちの方などもいらっしゃいます。就職先に関しては「うちは精神障害を中心に受け入れている」とか「知的障害を中心に受け入れている」とか、そういったことを公表している企業も結構あります。公表していない企業でも、実績を見ると身体障害の方が多かったりなど偏りがあるんですね。JoBridge飯田橋ではお互いにミスマッチをしないように、あらかじめ企業にヒアリングをしたり過去の実績を調べたりしながら利用者さんに紹介しています。
Q.同業者から見た「こういう事業所はやめておいた方がいい」というポイントがあれば教えてください。
A.仕事柄色んな事業所を見ますが、一番感じるのは利用者さんを放置しているような事業所はあまり良くないなというところですね。スタッフも一応居るけど何をしているのかわからない、利用者さんにも課題を投げっぱなしで見ているだけ、というような事業所はどうなのかなと思います。コミュニケーションが生まれないですよね。プログラムのなかでも人との関わりが薄いところは、ちょっと危ないかなと思います。ですので、実際に見学と体験はしたほうが良いと思います。
…以上。攻めた質問を投げかけてくださったイベント参加者のみなさん、それらの質問に快く解答して頂いた「JoBridge飯田橋」代表の内田靖氏に改めてお礼申し上げます。
就労移行支援事業所が段々とその数と存在感を増している昨今、見学会や説明会のようなものも多々開催されつつありますが、なかなか当事者としては攻めたことが聞けないという課題があるかと思います。
メンヘラ.jpとしては、常に当事者サイドに立つメディアとして、当事者の方が安全感を持って情報収集のできる場を増やせていけたらと考えております。
【執筆者】
メンヘラ.jp編集部
・利用者同士でトラブルが起きることはありますか?
・就職できない人はいますか?
・同業者から見た「こういう事業所はやめておいた方がいい」というポイントがあれば教えてください。
などぶっちゃけた質問が多く、「これはこれで記事としてまとめたいな…」と判断した結果、本記事が生まれました。
質問者はイベント参加者のみなさん、回答者は「JoBridge飯田橋」代表の内田靖氏です。
それでは行ってみましょう!
Q.就労移行支援を利用している人は全国に何人くらいですか?
A.データでは全国で約3万人と言われています。
Q.障害を非公表にして就職された方(クローズ就労)は、JoBridge飯田橋では過去どれくらいいらっしゃいましたか?
A.今までの実績は10人ほどだと思います。手帳を取得するのも取得しないのも、障害を公表するのも公表しないのも原則としてご本人様の自由です。ただ、いわゆるオープン就労ですと、事業所側から企業へ障害の説明や対処方法などを伝えられるので、配慮はしてもらいやすいと思います。
Q.障害を公表せずに就職できた方というのは何か特別なスキルがあったり、立派な職務経歴があったりする方だけなんじゃないかと思ってしまいます。例えば、特別なスキルも経歴もない、だけどクローズ就労でなければいけないという人にはどういったサポートをされるのですか?
A.基本的な部分ですが、まずは自己分析をしっかり行います。自分はどんな性格なのか、どんなことが得意でどんなことが苦手なのか、そしてどんな仕事に就きたいのかというところが大きな鍵になってきますので、そこを把握するためにサポートします。そのうえで企業実習をして、自分に合った仕事や職場を探していきます。あとは面接対策ですね。履歴書に空白期間がある場合はどう回答するか?など、障害を非公表にしながら回答する対策を練ります。
Q.クローズ就労とオープン就労でお給料の差はありますか?
A.オープン就労や障害者雇用は労働時間が短い傾向にあるので、そういった場合はやはりクローズ就労に比べて賃金が低い傾向はあります。しかし、オープン就労であっても高いお給料をもらって就労されている方もいます。どんなスキルを持っていてどんな仕事ができるのかによって異なりますし、企業によっても待遇が異なります。
Q.利用者さんの男女比や年齢を教えてください。また、最高齢の方の年齢も教えてほしいです。
A.今現在(JoBridge飯田橋では)男性が4割、女性が6割です。平均年齢は31歳ですので、若い方が多いですね。今まで通所されていた方ですと、56歳の方がいらっしゃいました。
Q.受けられるプログラムのなかにメンタルトレーニングというものがありましたが、自分のプライベートな出来事やトラウマについてもグループで話し合ったりするのですか?
A.センシティブなお話を出してもらうわけではありません。例えば「最近イラっとしたことはなんですか?」等、ご本人様が開示してもいいような内容を扱っていきます。そういった日常的なことに認知のゆがみが潜んでいますので、これらはグループで取り組んでいきます。それ以上の深い傷を抱えていらっしゃる方は個別でお話を聞いたりはしますが、グループで開示してもらうようなことはありません。
Q.プログラムでは、パソコンスキルはどの程度まで身につけることができますか?
A.あくまでも就職先でどんな仕事をするか・どんなスキルが必要かというところになってくるので一概にはお答えできませんが、例えば請求書の作り方など、専門知識というより一般的なビジネスシーンで使うようなスキルを身につけます。それぞれのスキル・目標に合わせてプログラムは変わります。
Q.利用者同士でトラブルが起きることはありますか?
A.あります。例えば、グループで行うプログラムですと決まったメンバーで長い時間活動することになるので、そのなかで一時的に意見が食い違ってしまったり、ぎこちない関係になってしまうことはあります。ですが、そういった場合はスタッフが介入しますし、介入しなくても何かのきっかけでまた仲直りして自然に元通りになっていますね。今のところは一度トラブルが起こってから、ずっとそのままケンカ状態ということはありませんでした。
Q.就職までどのくらいかかるのでしょうか?
A.もちろん個人差はありますが、1年が一つの目安ではあります。通所を始めて新しい環境や生活に慣れるまでに1~2か月、企業実習を始めるのが半年ほど経ってから、というところはだいたい皆さん同じペースです。その先、内定獲得までは目指している職種や希望条件などによっても異なりますので、就職活動が長引く方もいれば、実習先へそのまま就職が決まる方もいらっしゃいます。
Q.就職先はどのようなところでしょうか?
A.一部ですが、ジブラルタ生命さん、NTTファシリティーズさん、パシフィックコンサルタンツさん、佐川急便さん、株式会社Francfrancさんなどです。他にも保育園や介護施設など、様々な企業があります。
Q.就職できない人はいますか?また、そういった人はどうなるのですか?
A.残念ながら、稀にいらっしゃいます。過去に就職できずに卒業した方のケースですとご家族の知人のところでアルバイトされているようです。ですが、ご本人様が「就職したい」という意志がある方で就職できなかった方は今までにはいません。意欲がある方は皆さん就職されています。
Q.就労移行支援事業所で新しいキャリアに挑戦したい場合はどんなサポートが受けられますか?
A.例えば、未経験の方がプログラマーになりたいという場合は、協力企業と連携してスキルを身につけることができます。信頼できる企業さんと連携して、ご本人様の希望に基づいて実習を組んだりしています。
Q.現在、就労移行支援を利用しています。パニック障害と解離性障害があり、過度のストレスがかかると発作が起こり倒れてしまいます。発作が起こる頻度は月に一度ほどですが、管理者に「発作が起こるのは迷惑」「他の利用者に悪影響」と言われています。一般的に、こういった症状があると受け入れてもらえないのでしょうか。
A.障害の度合い、症状の度合いによってもちろん対応は変わりますが、単純に「こういう障害・症状があるから受け入れない」ということはうちではないです。例えば、過去にてんかんの症状を持っている利用者さんがいましたが、その際はほかの利用者さんに対してもてんかんの知識を得てもらうために、動画などを見てみんなで理解を深めていきました。そうすると本人も自分の状態を把握したり予測できるようになっていきます。ご本人も、今は無事に就職して働いています。
Q.現在通っている事業所は作業場所と職員の居住空間が一緒になっていて、喘息持ちの自分には職員が吸うタバコの煙が問題です。こういった環境は普通ですか?
A.どういった環境なのかわかりませんが、そのような環境は普通ではないと思います。JoBridge飯田橋ではビルの外に喫煙所がありますし、規程の場所以外で喫煙することはありません。
Q.工賃は金額や基準、決まりはあるのでしょうか?
A.就労移行支援は就労継続支援とは異なり、利用中の工賃はありません。就職先の待遇という意味でしたら、企業によって様々です。
Q.発達障害の診断はないのですが、同じミスを何度もしてしまいます。いわゆる障害と健常のボーダーラインだと思うのですが、このような場合、就労移行支援を利用したい場合はどうしたらいいのでしょうか?また、他の障害でもグレーゾーンのような状態にある方も多いと思いますが、利用条件があるのであれば教えていただきたいです。
A.就労移行支援事業所の利用にはお医者さんの診断書が必要になります。障害者手帳の有無は問いませんが、JoBridge飯田橋の場合は精神障害と発達障害を対象としているので、その障害に関連する診断書が必要です。ですので、まずはお医者さんに「就労移行支援を利用したい」ということを伝えて相談されるといいかと思います。まずJoBridge飯田橋に相談や見学に来てから、検査を受けたり診断を受ける方もいらっしゃいますので、まずはご相談に来ていただくのも一つの方法ですね。
Q.過去に、発達障害であったり似たような境遇の異性に絡まれてしまって、周りには「それくらい許してあげればいいのに」という反応をされたことがあるので、他の利用者さんのことを考えるとこういった場所に通うのは勇気が要ります。利用者同士の関係についてどんな配慮をしてくださるのか気になります。
A.恋愛感情からトラブルが起こるケースがありますが、ルールとして利用者同士の個人情報の交換は一切禁止にしています。過去に利用者さんが他の利用者さんにラブレターを送ってしまったりというようなことがありましたが、職員が介入してお話をして、その後も気まずい関係にならないように対応しました。他にも、例えば男性恐怖症の方でしたらエレベーターなどで男性と二人きりにならないように帰る時間をずらしたり配慮をしています。
Q.就労移行支援施設では知的障害がある方と一緒にプログラムを受けるケースもあると思いますが、就労場所としても知的障害やその他の障害を持っている方と同じ就労場所を提供されるのでしょうか?知的障害の方が原因で精神障害を発症したので不安です。
A.我々の事業所(JoBridge飯田橋)では精神障害と発達障害を専門にしているので知的障害だけをお持ちの方はいらっしゃいませんが、なかには例えば発達障害と軽度の知的障害をお持ちの方などもいらっしゃいます。就職先に関しては「うちは精神障害を中心に受け入れている」とか「知的障害を中心に受け入れている」とか、そういったことを公表している企業も結構あります。公表していない企業でも、実績を見ると身体障害の方が多かったりなど偏りがあるんですね。JoBridge飯田橋ではお互いにミスマッチをしないように、あらかじめ企業にヒアリングをしたり過去の実績を調べたりしながら利用者さんに紹介しています。
Q.同業者から見た「こういう事業所はやめておいた方がいい」というポイントがあれば教えてください。
A.仕事柄色んな事業所を見ますが、一番感じるのは利用者さんを放置しているような事業所はあまり良くないなというところですね。スタッフも一応居るけど何をしているのかわからない、利用者さんにも課題を投げっぱなしで見ているだけ、というような事業所はどうなのかなと思います。コミュニケーションが生まれないですよね。プログラムのなかでも人との関わりが薄いところは、ちょっと危ないかなと思います。ですので、実際に見学と体験はしたほうが良いと思います。
…以上。攻めた質問を投げかけてくださったイベント参加者のみなさん、それらの質問に快く解答して頂いた「JoBridge飯田橋」代表の内田靖氏に改めてお礼申し上げます。
就労移行支援事業所が段々とその数と存在感を増している昨今、見学会や説明会のようなものも多々開催されつつありますが、なかなか当事者としては攻めたことが聞けないという課題があるかと思います。
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【執筆者】
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