「ごはんを食べないと人間は生きていけない」という衝撃の真実

体験談 ユージ・ラム

みなさん、こんにちは、こんばんは。お久しぶりのかたはお久しぶりです。はじめましての方ははじめまして。自称「大衆娯楽小説家」のユージ・ラムさんです。まぁ俺の名前なんてどうでもいいんだ!

僕はアルバイトで生計を立てているのですが、先日の夜勤のときに気づいてしまったのです。ある大きな……とても重要な……ことに……。

それは何かと言うと「ごはんを食べないと人間は生きていけない」ということです。
なんだそんなことを……と思いましたか? いや、これはとても重要な気づきなのです。その理由をお話しましょう。そしてその根幹となる大きな問題についても。

まず繰り返しますが、人間はごはんを食べないと生きていけません。ですから皆さん、どんなに粗食でもごはんを食べましょう。生きるために、どんなに生活が苦しくてもごはんだけは食べましょう。

えぇ、道でぼーっと突っ立ってるあの人も、お母さんに手を引かれているあの子も、学校で友だちと談笑してるあの人も、いい感じの社長イスに座ってるあの人も、みんなごはんを食べているから生きているのです。

決して、決してですよ。決して、かすみや霧などを食って生きている仙人ではないのです。

これを読んでいるあなたが苦しさに涙をながすのも、あの人がまさに理不尽を受けて死にたいという願望を持つのも、このクソ野郎め殺してやろうかとあの人を憎むのも、すべてはごはんを食べて生きているから、なのです。

なので、再三になりますが、ごはんを食べましょう。

僕がこうして何度も何度も「ごはんを食べましょう」と繰り返すのは、わけがあります。当たり前です。結果には必ず理由がともないます。

僕は最近、家族とごはんを食べる機会が少なくなりました。それでなくても、他の人が朝・昼・晩とごはんを食べている場面に出くわしません。ですので、あのバイトの夜勤日、レジに来た人のかごの中身にお弁当があるのを見て気づいたのです。

「人間って、ごはん食べないと生きていけないんだ!」

なぜそのようなことに気づいたのかわかりませんでした。でもわからないって気持ち悪い。だから考えてみました。なぜ僕は「人間はごはんを食べないと生きていけない」ことを忘れていたのか?

僕は常々「普通に生きたい」と思って暮らしています。それはそうです。普通に空気を読んで、普通に頑張って、普通にグループに入ることができればどんなに生きやすいでしょう。宿題があったか忘れたときには他の人に聞けます。なにか困ったことがあったら、程度に寄ってはものを頼めるかもしれません。場合によっては、なにか嫌なことがあってもそこが逃げ場所になってくれるかもしれません。その中から「親友」なんて存在も生まれるかもしれません。とても生きやすいです。

そんな生きやすい環境に憧れて、そしてその環境が手に入らないので、更に憧れは強くなって、ついには過度な神聖視にまでなってしまったのではないか……と考えたのです。

「彼ら健常者(あえてこう書く)は、僕のようにちゃんと食事が必要ではないけれども、僕に合わせて食事をしてくれるんだ」

家族に対してもそういう印象を持ってしまうようになったのです。……たぶん。

この仮説に自信はありません。だってこれが知らないうちに内面化されているのだから、気づいたときに自己分析するしかないのです。後づけだと言われたら「それはそう」と言わざるを得ません。

でも、健常者に対して過度に憧れている、というのはあると思います。

脚がないかもしれません。半身がうまく動かないかもしれません。変にものごとに過敏に反応するかもしれません。まわりの人と意見が合わないかもしれません。どんな状況でも構いませんが、「普通じゃない」人は多かれ少なかれ「普通である」人々に憧れを抱いていると思います。

僕は周りの人と意見が合いません。好きなこと以外やりたくありませんし、現にやらずにここまで生きてきました。幸いなことに五体満足ですが、対人コミュニケーションが上手ではありませんし、それどころか人と関わるのが恐ろしくてたまりません。言葉遣いが他の人と違います。「芝居がかってる」と友人(ありがたい!)に言われたこともありますし、この言葉づかいを笑われたこともありました。

ですので、ちゃんとヒトと会話して、ヒトの言葉を身につけて、ヒトとして生きている人々が、うらやましくて、うらやましくて、今日も涙で枕を濡らします。だから、この羨ましさが転じて憧れとなり、それが深刻化して神聖視となった……と考えても多分間違いではありません。

「憧れは理解から最も遠い感情」とはよく言ったものです。憧れすぎて食事のいらない神様が身の回りにたくさんいるみたいな気分になっているのですから。

僕を笑っている人はいますか? それは大衆娯楽小説家としてはとてもうれしいです。人々を楽しませるのが僕の仕事ですので。

しかし、そうして笑っている人も、他人事ではないのです。あなたも、知らず知らずのうちに憧れが過ぎていつの間にかあなただけの「神さま」を生み出しているかもしれません。その憧れが表出しないまでも、取り返しがつかないレベルで内面化されてしまうと、その先は「イカロスの翼」です。落ちてから「あぁ、あれは書割の太陽だ」と気づいても遅いのです。

僕は運良く気づけました。あの深夜のサラリーマンに感謝です。
あなたは、どうですか?



【執筆者】
ユージ・ラム さん

【プロフィール】
自称・大衆娯楽小説家。恋愛感情が好き。

noteアカウント:https://note.mu/eusy_ram


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