アスペルガー症候群の当事者のサポートについて 発達障害者支援センターも活用しよう
読者の皆様、こんにちは。
今回は
・発達障害者支援センターとはどのような施設なのか
・アスペルガー症候群の当事者とどのように接していけばいいのか
この2点について説明しながら、アスペルガー症候群の当事者にどういうサポートができるかというお話をします。
発達障害者支援センターは、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。 都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。
では、どのような業務を行っているのかを簡単に説明します。
つまり、発達障害者支援センターは、発達障害の当事者や家族のサポートをしてくれる施設だということです。
僕は発達障害者支援センターを、親や親戚から「発達障害なのではないか」と指摘されて登録し、発達障害の診断を受ける際に必要な知能検査を受けるために利用しました。
また、仕事など様々な場面で困ったら発達障害者支援センターのカウンセラーに相談したりするなどでお世話になりました。
次に、アスペルガー症候群の当事者との接し方について説明します。
初めて行く場所や初めての活動に対して大きな不安や苦痛を感じる事があるので、場所や予定などを前もってわかる方法で伝えておくと変更も理解しやすくなります。
視覚優位な当事者が多く、口頭で伝えるよりも絵や文字で伝える方が理解が深まる場合が多いです。どこへ行くのか、どんな場所なのか、どのくらいで着くのかなどの情報が必要です。ドライブの時にはカーナビが役に立ちます(なければ発進前に地図で説明)。
予定変更が「嫌」なのではなく「苦痛」であることにも分かってもらえればと思います。
会話が上手でも、コミュニケーションは苦手な事が多いです。相手の目や表情から気持ちを読むのは難しいので、「曖昧な言い方」や「意味が沢山ある言葉」をなるべく避けて、「具体的な言い方」で伝えます。
ただし「○○を持って××へ行って△△をする」などの複数の指示が一気に入ると混乱しやすいという点もあります。
「○○を持って××へ行く」が伝わってから→「△△をする」というように、少しずつ区切って指示するのがベターです。
騒がしくて人の多い場所が苦手な人も多く、音や目に入る色々な物に気が散ったり、程度によっては具合を悪くします。
感覚過敏の方と会う場合は、物が溢れていないすっきりとした部屋にするなどの配慮をお願いします。あわせて当事者には、にぎやかすぎるようなら静かな別室に避難するよう誘導してあげて下さい。
他にも、触られることに極度の緊張を伴うことがありますので、軽くであっても急に触れたりしないようお願いします。
感覚過敏は当事者以外には理解しがたいものですが、苦しんでいる当事者も多いです。
4.話しかける時は穏やかに
分かりやすいはっきりとした言葉で伝える事が大切ですが、声を張り上げる必要はなく、できるだけ穏やかに話しかけることが大切です。
声を張り上げると怒っているのだと勘違いしたり、張り上げられている声に意識が行ってしまうため、内容理解が遅れることがあります。
それと、当事者は自分の本当の思いを把握することと伝えることに困難を抱えています。「こう思っての言動、行動に違いない」と決めつけずに、気長に聞いてあげて下さい。
5.自信をつける
否定的な言い方をされることにとても敏感で、記憶力がとても良いので、嫌なことをずっと忘れることができなくて辛い思いをしている事が多いです。
執念深いわけではなく、本人の意識とは別に、辛い思い出が好き勝手に脳内再生されることがあります(フラッシュバック)。
苦手な分野を無理に克服させようとはせずに、工夫で対処するよう促します。
アスペルガー症候群と診断を受けても、支援してくれる機関があるということを覚えておいて下さい。
家族や友人、職場の同僚や上司などの皆さん、アスペルガー症候群の当事者の特性を理解することによって接し方が少しずつわかってくると思います。
ゆっくり一歩ずつやっていきましょう。
【執筆者】
多聞 さん
【プロフィール】
社会復帰するために試行錯誤の日々を送る。読者の皆様のお役に立てる記事を書きたいと思ってます。
今回は
・発達障害者支援センターとはどのような施設なのか
・アスペルガー症候群の当事者とどのように接していけばいいのか
この2点について説明しながら、アスペルガー症候群の当事者にどういうサポートができるかというお話をします。
■発達障害者支援センターについて
発達障害者支援センターは、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。 都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。
では、どのような業務を行っているのかを簡単に説明します。
・相談支援
日常生活で困っている、発達障害のことをもっとよく知りたい、学校や進路などこれからのことを考えたい、当事者の目標を叶えるための方法を考えたいなどの、当事者やご家族、関係機関の様々な発達障害に関する相談に応じます。
相談を受け、当事者の状態を見ながら、助言・各種サービスの情報提供を行います。
また身近な地域の支援機関と連携し、地域での支援を図ります。
・発達支援
発達の状態について、心理検査による評価を行い、当事者とそのご家族や関係機関に対して助言・指導を行います。
また、必要に応じて医療機関を紹介し、医師との連携による指導を行います。
・就労支援
卒業後の進路で悩んでいる、働きたい、働くことへの不安がある、職場でコミュニケーションが上手くとれないなどのご相談をお受けし、当事者のニーズや能力に合わせて、就労やその準備に向けての助言を行うとともに、必要に応じて労働機関と連携しながら支援します。
・普及・啓発活動
ホームページやパンフレット、研修などを通じて、発達障害の理解の促進に努めます。
発達障害についての正しい情報や社会支援の必要性について、より多くの方々に理解していただけるよう、講演会や専門研修などによる普及・啓発を行います。
つまり、発達障害者支援センターは、発達障害の当事者や家族のサポートをしてくれる施設だということです。
僕は発達障害者支援センターを、親や親戚から「発達障害なのではないか」と指摘されて登録し、発達障害の診断を受ける際に必要な知能検査を受けるために利用しました。
また、仕事など様々な場面で困ったら発達障害者支援センターのカウンセラーに相談したりするなどでお世話になりました。
■アスペルガー症候群の当事者とどのように接していけばいいのか
次に、アスペルガー症候群の当事者との接し方について説明します。
1.前もって伝える
初めて行く場所や初めての活動に対して大きな不安や苦痛を感じる事があるので、場所や予定などを前もってわかる方法で伝えておくと変更も理解しやすくなります。
視覚優位な当事者が多く、口頭で伝えるよりも絵や文字で伝える方が理解が深まる場合が多いです。どこへ行くのか、どんな場所なのか、どのくらいで着くのかなどの情報が必要です。ドライブの時にはカーナビが役に立ちます(なければ発進前に地図で説明)。
予定変更が「嫌」なのではなく「苦痛」であることにも分かってもらえればと思います。
2.コミュニケーションを手助けする
会話が上手でも、コミュニケーションは苦手な事が多いです。相手の目や表情から気持ちを読むのは難しいので、「曖昧な言い方」や「意味が沢山ある言葉」をなるべく避けて、「具体的な言い方」で伝えます。
ただし「○○を持って××へ行って△△をする」などの複数の指示が一気に入ると混乱しやすいという点もあります。
「○○を持って××へ行く」が伝わってから→「△△をする」というように、少しずつ区切って指示するのがベターです。
3.感覚過敏があれば配慮する
騒がしくて人の多い場所が苦手な人も多く、音や目に入る色々な物に気が散ったり、程度によっては具合を悪くします。
感覚過敏の方と会う場合は、物が溢れていないすっきりとした部屋にするなどの配慮をお願いします。あわせて当事者には、にぎやかすぎるようなら静かな別室に避難するよう誘導してあげて下さい。
他にも、触られることに極度の緊張を伴うことがありますので、軽くであっても急に触れたりしないようお願いします。
感覚過敏は当事者以外には理解しがたいものですが、苦しんでいる当事者も多いです。
4.話しかける時は穏やかに
分かりやすいはっきりとした言葉で伝える事が大切ですが、声を張り上げる必要はなく、できるだけ穏やかに話しかけることが大切です。
声を張り上げると怒っているのだと勘違いしたり、張り上げられている声に意識が行ってしまうため、内容理解が遅れることがあります。
それと、当事者は自分の本当の思いを把握することと伝えることに困難を抱えています。「こう思っての言動、行動に違いない」と決めつけずに、気長に聞いてあげて下さい。
5.自信をつける
否定的な言い方をされることにとても敏感で、記憶力がとても良いので、嫌なことをずっと忘れることができなくて辛い思いをしている事が多いです。
執念深いわけではなく、本人の意識とは別に、辛い思い出が好き勝手に脳内再生されることがあります(フラッシュバック)。
苦手な分野を無理に克服させようとはせずに、工夫で対処するよう促します。
■支援と理解
アスペルガー症候群と診断を受けても、支援してくれる機関があるということを覚えておいて下さい。
家族や友人、職場の同僚や上司などの皆さん、アスペルガー症候群の当事者の特性を理解することによって接し方が少しずつわかってくると思います。
ゆっくり一歩ずつやっていきましょう。
【執筆者】
多聞 さん
【プロフィール】
社会復帰するために試行錯誤の日々を送る。読者の皆様のお役に立てる記事を書きたいと思ってます。
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