長年の摂食障害とうつ病が回復したわけ

体験談 うつ病 自殺未遂 過食嘔吐 摂食障害

10代から摂食障害とうつ病を発症し、精神科や民間のセラピー(怪しげなのを含め)などできる限りのことをやっても良くならなかった症状が、ある時期急速に沈静化しました。それは何故だったのかを考えてみます。

1.2年の空白はあるものの、精神科には15歳から通院していました。転院複数回。現在の主治医にはつながって20年余り。最初から信頼できて何でも話せましたが、だからといって症状は変わりませんでした。

閉鎖病棟に入っても、隔離室に入っても、出てしまえば元通り。自助グループに十数年通っても、中間施設に入寮して集団生活していても、認知行動療法をしても過食衝動は止まりません。大金払って民間の○○療法とかも複数試しました。いやなことでも医師に提案されればやってみる、それでもどうにもなりませんでした。

絶望するのにも疲れ果てて呆けたようにだらだらしていたとき衝動的に首を吊りましたが、そもそも狭い家の中なので顔に点状出血を多数残しただけであえなく終了。

そのときに思ったのは「この体たらくでは死ぬこともできない」

それ以前に数回未遂をしており、どうやら実行力もないのを再認識。つまりこのまま生きて行くしかない。食べ吐きしながら。

それなら止めるための努力はやめようと思いました。いろいろやっても結果が出ず。食べ吐きがあるまま生きていくしかないと腹をくくりました。

生きるのもうまくいかないし、死ぬのも思い通りにならない。ああ、所詮何一つ思い通りになんてならないんだ、逆に言うと、それまでどうにか望む方向へ自分を動かそうとして、それがどうやら間違いだったのかと思いました。

成り行き任せ、将来は不安なまま、でも「より良く」なろうとしない。仕事はある程度してきましたが、それでも過食嘔吐による影響で失ったものは時間を含め大きくて、取り戻せません。その時点では無職で精神障害者手帳持ち、抗うつ薬MAX近く服用。それが現実なのだから、できない自分を責めるなんてその責める「自分」て何様なの?

その後は家でゴロゴロしても過食しても自分を責めるのをやめました。過食したら「しちゃった」というだけ。責めそうになったらとりあえず棚上げ。そうすると過食の衝動が減ってきました。

ちょうどその頃に知り合いの伝手で通勤2時間弱の会社に入社することに。主治医は反対でしたが、病気だけやっている生活より健康なふりをして社会にまぎれているほうが私の場合はラクでもありました。

自分はダメなやつでいいと腹を決め、とにかく会社に行って座ってくるのを目標にし、それまで通っていた自助グループ通いはやめました。(自助グループの意義は理解しているし、恩恵もうけたし、うまく利用できれば価値あるものだと認識しています)

通院と服薬は続けていましたが、「過食をとめる」努力を一切やめました。やったらやったでいい。それより会社員の顔をしているほうが気がラクだからそれを大事に。何かがんばったとかいうのではなく、単にそのほうが気が楽だったから。

「より良く」なろうとするのをやめてラクな方を選んでみたら、過食の量は急速に減り、気づいたらやめていました。ただ後から考えれば、自助グループも認知療法もアダルトチルドレンや依存症について学んだことも、いつの間にか身について力になっていました。

摂食障害の治り方は一様ではなく、これをやれば絶対症状がとまるというのはない気がします。なのでそれぞれのきっかけをつかんで欲しいと思います。止まってからのほうがつらいという声も聞きますが、やはり人間を成り立たせているのは身体ですから、負担がないほうがいいでしょう。

自分の場合はざっくり言えば「苦しさを引き受ける覚悟を決めた」「成長した」から症状が無くなったのだと考えています。変動する感情を抱えて生きているのは面倒でしんどくて嫌で仕方ないけどしょうがない。なーんだ、周りを見渡せばそのへんの人もけっこうダメダメだったり嫌なこと抱えてグチ言いながら生きてるじゃない、そんなもんか。 これまで何もなし得てないけど数十年暗闇でもがいた自信だけはある。屁理屈だろうが自分がラクならいいじゃない。

すぐに使える話というのではないのですが、どこかの誰かにひっかかる可能性があるかもしれないと思い書いてみました。



【執筆者】
い さん

【プロフィール】
アラフィフ女性 会社員です。摂食障害とうつ病歴25年、回復して約10年です。

ブログ : 摂食障害当事者研究会


募集

メンヘラ.jpでは、体験談・エッセイなどの読者投稿を募集しています。
応募はこちらから

メンヘラjp公式ツイッターはこちらから

この記事のカテゴリ・タグ

体験談 うつ病 自殺未遂 過食嘔吐 摂食障害
このエントリーをはてなブックマークに追加

0件のコメント

コメントを残す

返信をキャンセル
返信先コメント