発達障害者同士の恋愛の形 ADHDの私がASD彼氏と付き合ってみた

体験談 恋愛 ADHD 発達障害 ASD カエデ

花粉症や気圧や環境の変化に過敏な方々、お久しぶりです。

性癖異端者のカエデと申します。

先日喧嘩別れした旧友と5年ぶりにツイッターで再会したら

「おう売女お前生きてたのか まだ年上の男に腰振ってんのか」

と罵倒されましたが まだしぶとくなんとか生きています。

今回の記事は ADHD(注意欠陥多動性障害)持ちの私が、ASD(自閉スペクトラム症)であるのでは?説がある彼氏と数年間付き合ってみて、分かったことをまとめてみたいと思います。

【過去の投稿はこちら↓】
・性依存症 気が狂うほどの性欲に押しつぶされる
・「セックスしないほうが幸せ」と性依存症の自分に言い聞かせた結果

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彼氏の「普通ではないこだわり」


彼氏は元鬱病で不眠症持ち、典型的な内向的人間です。

そして私は数年前からずっと薄々と彼氏の「普通ではないこだわり」に違和感を持っていました。

彼氏の普通ではない所を具体的に言うと

・一貫して孤立した行動を好む
→自分に利益がある行動しか起こさない
→趣味はほぼインドアであり単独の時間を求める
(たとえ一緒にいたとしてもお互いに別作業の時間をすることがある)

・他人からの賞賛・評価・批判に興味がほとんどない
→出世欲がない(それなりに稼げれば良いし
→上には絶対に立ちたくない(仕事鬱経験済なのもあり)

・自分なりの独創的、創造的な観念がある
→自分だけの世界が心の内面にあり、そこには決して誰とて入らせない
→合理性(効率)が良くなることへの探求心があり、協調性を欠くことがある。趣味・仕事の細かなこだわりが強い。それ以外は興味がなくどちらでもよい。

・食そのものへのこだわりが無い 偏食がすごい
→魚介類が壊滅的にダメ。マクドナルドが身体の主成分であるくらいに好き。
→「どうしてもこれが今日は食べたい!」という物がない
→そもそも食べるという行為そのものが面倒なので毎日完全食※でいい
COMPと呼ばれる必須栄養素を理想的に配合した食べもの。飲料/粉状/グミ状のものがある。味はほぼない。彼氏は粉状のものをスムージー粉と混ぜ飲んでいる

・【甘いものとしょっぱいものを交互に食べる】というちょっとしたこだわりがある
→1度だけ私が食べたかった限定スイーツと味噌汁を昼飯時一緒に食べようと提案したことがあり大喧嘩したことがあります。

とまあこんな感じです。「何かこんな特徴を表すものはないのか?」

・・・そんな時に【スキゾイドパーソナリティー】という言葉を知りました。

きっかけは、自分自身の人格障害を彼氏に説明、理解してもらおうと思いついてふとサイトを見たことでした。他にも人格障害があるんだ、と理解・知識を深めようとしたところ、スキゾイドパーソナリティーの特徴に彼氏がぴったりだったのです。

 

彼氏はASD?スキゾイドパーソナリティ?


スキゾイドパーソナリティとは「社会的に孤立していて対人接触を好まず、自己表現力の欠如により喜怒哀楽の表出が乏しく、何事にも興味や関心がないように見える」という性格を現す言葉だそうです。

「あれ、でもこれってもしかしてASD(自閉スペクトラム症)のひとにもあてはまるのでは・・・?」

と思い調べてみたところ、実際に、過去にスキゾイドと診断された人が、アスペルガー症候群でもあったという例は多いようです。

このふたつの一番大きな見分け方といえば、アスペルガー症候群の場合【孤立はしているが誰かに愛されたい欲求】を持っており、スキゾイドの場合【そもそもその感情を持っていない】(なので恋人を作らない人が多い)ということが挙げられるそうです。

これについて彼氏に聞いてみたところ、「これから先の人生一人でいるのは変化がなくつまらない・寂しい」という感情はインプットされているようです。

そして私はこれらの障害について知見を増やすと共に彼氏の「普通でなさ」がどうしてなのか、またどうして彼氏が好きなのかようやく理解することができました。(私は普通の人間には興味がないので)

幸いなことに彼氏は趣味(コンピュータ関係)を仕事にしており、職場もメンタルに寛容なホワイト企業に勤めており、社会に適応できています。

「昔は喋らないと仕事にならないと言ってたのに今や連絡も仕事の会話もチャット、良い時代になったものだ」

と本人は語っています。しかしながら学生時代は自分の中でだいぶ苦悩や葛藤はあったと言っていました。

先日【イミテーションゲーム/エニグマと天才数学者の秘密】という映画を2人で見ました。アラン・チューリングというASD男性が第二次世界大戦時、生涯連れ沿うことを考えるくらいの1人の女性と仲間たちと難解なドイツ暗号を解読する、という内容でした。映画を見終えた後毎回感想を言い合うのですが、私が主人公を貴方に置き換えて観賞していたと話したところ、そんな観方があったのかと大変驚かれました。

作中何度も登場する「誰も予想しなかった人物が、誰も想像しなかった偉業を成し遂げる事だってある」というフレーズがとても耳に残り、当時なかなか理解されずとも、後に評価される人はいるのだと感銘を受けました。もし興味がありましたら、レンタル等で見てみることをオススメします。

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発達障害を抱える人への恋人としての接し方


さて、だいぶ彼氏の話が長くなってしまいましたが、何故私がこんなこだわりの強いASDの彼氏と付き合えているのか?という疑問が湧いてきますよね?

答えとして自分の中では

『私が発達障害(ADHD)当事者であるということが鍵になっているのでは?』

と思っています(ADHDもASDも大きく言えば発達障害の区分に入ります)。

どおりですべてが似た者同士なわけですよ。と合点がいくわけですね。

彼氏と出会ってから、自分自身の障害への理解や認識が、他人への許容や理解にこんなにも繋がるんだと日々実感しています。

それじゃあ『好きな人がASDだった!どうしたらいいの・・?』

という人のために、簡易的なアドバイスをします。

 

①『仲の良い友達』から始めて徐々に絆を作っていく


これは人間関係における基本ですが、オタク気質の人が多い印象があるのでそこをすり合わせていくことがポイントです。(私と彼氏は初対面時に音楽ジャンルの好み、好きなアニメやゲーム、なんと好きなAV女優までが一緒で意気投合しました。)
※あくまで当人に合わせ、自分の趣味は無理強いしないことが大切です。

お互いに趣味の範囲が広がっていくのを感じることが、人と付き合う/一緒に時を過ごすということの楽しみだと私個人は感じています。(専ら私たちは一緒に映画を見たり好きなアーティストのライブに行ったりしています)

 

②人と話をするのに慣れていないので相手に合わせる


異性と話すことに慣れていない人が大半だと思いますので、できれば異性らしさを意識させないようにしましょう。( 私の彼氏自身「女の子と話してみよう」と試み始めたのは人生経験だいぶ積んでからだと言ってますし。)

まずは相手のタイプ、話しかたに合わせることが大切です。彼氏は自分から聞き手に回るタイプなので、自分ばかり喋ることが多々ありますが会話が楽しいと言ってくれます。

その際目線は気にしないであげてください。目線を強制することだけは止めましょう。

(付き合い始めは喫茶店等で目の前に座るのが落ち着かないので横に並んでくれないか?と言われたりしました。私に慣れても未だにかわされ続けられています)

 

③細かいニュアンスが伝わらないので対策をする


言葉のくみ取り方がうまくできないことがあります。例えば「今週末は暖かいみたいだしどこか行こう?」と伝えると、デートしたいという意志が当人にはちゃんとくみ取れないので、「○○の××でこんなことやってるみたいだから行きたいな!(メッセージならURLか写真を添付)」としてあげると良いでしょう。多少自己主張が強いくらいが相手にとっては理解しやすいそうです。(あくまで過度にしないように!)

また感情表現が苦手なので、喜怒哀楽を表現するように求めたりするのも止めましょう。当人もどうやって言葉で伝えたら良いか深刻に悩んでいる場合があります。電話、メッセージ等での過度な愛の告白などはそもそも期待をしないでおくのが吉。その場合そこはかとなく「こうやってくれたら嬉しいな~」と伝えてみてください。記憶に残り覚えていてくれるかもしれません。(冗談が通じないため鵜呑みにされる場合があります、気を付けてください)

 

④趣味を取り上げたり、独自の世界やこだわりを否定しない


どこの世界でも基本中の基本ですが、よく言う「趣味と私どっちが大切なの?」は地雷です。当人が行動に出していなかろうとどちらも大切です(大声)。

しっかりと趣味の時間と恋人の時間を区別できるようになりましょう。また、デートの予定が急に趣味行事に一人参加することになったりしても怒らないようにしてあげましょう。その場合、埋め合わせ交渉を頑張りましょう。

以上4項目でした。まだまだあったような気もしますが、いかがだったでしょうか?

スキゾイド、発達障害のような人が身内や身近にいても、個人のペースを崩さないよう理解し、無理強いしないようにしてあげてください。

何かご質問がある場合、私の質問箱へどうぞ!

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お互いの理想の関係


私と彼氏には「今後のお互いの理想の関係」のすり合わせが難しいという難点があります。

そもそも普通の人でも相手に求める条件が満たされゴールインすることは難しいですし、もし結婚しても別れてしまうことだってあるのですから、なおのこと私達にとっては難しい問題なのです。

私は自分自身が毒親の洗脳に負けず自立できるように実家を離れたいと思っているのですが、彼氏自身は他人と一緒に過ごすということが難しいタイプであり「君を家出娘にはしたくない。でも結婚は面倒なのでしたくない。俺の貴重な30代を君について考えているのだから感謝してくれ」と言われています。(それを言うなら私の貴重な20代は何処へ)(11歳差あります)

彼氏はもちろん(自分の表現できる中で)最大限愛情表現はしてくれていますし、稼ぎがない私なんかに毎回食事を御馳走してくれたり、私のワガママの相手をしてくれたりしてくれています。

私も、彼氏が好きな事を自由に出来るように家事をしたり料理を作ったり、彼氏が煮詰まっているときにハグして話や愚痴を聞いてあげたりと自分が出来る限りの精一杯のことをしているつもりです。

現在、3~4日間ほど同じ空間で一緒に過ごせるようになるまでに5年かかりました。これだけでもとても進歩していると感じています。

以下では、ここまでに意識してきたことを書いていこうと思います。

 

・まず相手がどうしたいかに合わせる


これは私は人づきあいの基本がお互い分からないのでそこを学んでいこうということです。【適度な距離感】というものがメンヘラの私にとってはとても難しい課題でした。夜LINEの返事が来ないときは作業で忙しいか寝ているかと諦めるようにしましたし、彼氏が静かに一人で作業したそうなときは薬を飲んで無理やり違うことをしたり薬を飲んで寝たりして、なるべく彼氏のライフスタイルに合わせることにしました。

最近の彼氏はもっぱら音ゲーにお熱で、ゲーセンへ零時ごろまで居たがることが多くなりました。私は聴覚・視覚(強い光)過敏が結構強い方なので、騒がしいゲーセンにはあまり行きたくないのですが、過集中しそこでソシャゲイベントをこなしたりして暇を潰して過ごしています。

最近では(過集中するからか)家より効率が上がることが分かり、なお彼氏がスコアが上下するたび一喜一憂していたり良譜面をこなす姿を見ると、趣味があるというのは良いな、ここへきて良かったと感じるようになったのでした。

(※自己犠牲がすぎるのではないか?というご指摘もあるかもしれませんが、自分自身でも突発的にデートしたり食べたいものを買ってもらったり癇癪を急に引き起こしたりするので、そこは相殺という形とさせております。)

 

・お互い協調性を持つ


私達は「相手にとって迷惑ではないか?」「相手がどう思うのか?」「相手がどうしたら嬉しいのか?」と瞬時に想像することが欠けています。良かれと思い行動したことでも相手には全く必要ない気づかいだったり、逆に言葉が足りていないわけではないのに違うくみ取られ方をしたりと、よく二人で混乱し、即座に話をし、解決しています。

事例としては、二人で県外へ出かけるのには大体いつも彼氏の意志を最優先して日帰り強行突破してしまう、というのがあります。

彼氏はデートの予定を効率よく立ててくれていて、タイムスケジュールをギチギチに詰めているわけではないのですが、いかんせん最適化しすぎて「まったりする」という概念に欠けるところがあるのです。

私個人としては電車に乗るのだけでとてつもないエネルギーを消費しますし(ずっと手をつないでくれるので、昔のようにヘッドホンで情報をシャットダウンせずに済んではいるのですが)情報量の多すぎる都会を歩くだけでも人酔いして疲れてしまいます。

「どこかで休む?」とよく聞かれますが喫茶店等で落ち着こうにも人が多すぎて自分の空間に入って落ち着ける場所が都会にはないので悪手だと個人的には思ってしまうのですよね。

そしてこれらを口に出して伝えたつもりになる私。

伝えても忘れて次回の旅行で同じことを繰り返す彼氏。
(彼氏の頭の中では毎回私に対する考えが違うようです)

事前にもっとお互いのプランについてよく話し合ったり体調相談をしたり、終電が無くなりそうな時間配分なら事前から一泊する予定を組むなど、行程に余裕をもって行動するということを頭に叩き込んでできるようになるということが現在の最重要課題になっています。

 

「2人で成長するためのリスト」を作った


ではどうやったらこれらが改善していくのか?ということですが
彼氏からの発案で、「2人で成長するためのリスト」をTrelloというアプリで作成しました。

これを作るとお互いの悩みやしてほしいことが可視化されるという利点があります。

よく見直して反省したり思ったことを即時に書き込んだりしています。

最近の悩みらしい悩みといえば彼氏のASDらしさが好きなのに、自分が色々なことをゆっくり矯正した結果、彼氏のASDらしさという部分が損なわれつつあるなと感じることがあり、自分の中で「そのまま変わらないでいてほしい」という気持ちと「もっと私のことだけ見ていてほしい」という気持ちと格闘していることです。

でも「幸せになってはいけない」っていう歪んだ認知がある中、「こんなに一緒にいて居心地が良い人は初めてだ」と言われていること自体が幸せなので、贅沢な悩みなんですけどね。

・・・まだまだ先は見えませんが頑張って過ごしていきたいと思います。

長文になりますが読んでくださってありがとうございました。

少しでも同じような境遇の人に届きますように。



【執筆者】
カエデ さん

【プロフィール】
昆虫や無機物等に興奮する性癖異端者。
最近の悩みはラーメンという興味深い食べ物に熱中し太ってきたこと。

Twitter:@Saccharum_ACERはった

質問箱:https://peing.net/saccharum_acer


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1件のコメント

身内にASDの人が複数いる者 返信

感銘を受けました。特にASDとスキゾイドの共通点と相違点について。
読んで良かったです。

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