「障害年金」の申請において、受給の成否を分ける3つのポイントとは?

体験談 障害年金 福祉 塵芥

はじめに


障害年金関係の投稿は既に幾つかありますが、本投稿ではミニマルに、受給の成否を分ける主項目をざっと御浚いした上で、他ページには無いちょっとした注意点を挙げます。

なお、私の知識は、複数の社労士が主催する無料相談会に何度も足を運んだ経験と、石橋を叩いて渡る様にその上でお金払って利用した他の社労士の直接指導に基づき、体系的なものではありません。

ですが、申請を考える知識のない当事者にとって、足がかりとしてそう役立たぬものではないと思います。

 

受給の成否を分ける3点


先ず、受給の成否自体を分ける重要な項目は全部3つあります。

そのうちの2つは事務的な事。

「初診日証明」「社会保険料納付要件」です。

もう一つは主治医の診断を表した「医師の診断書」の中の特定チェック項目です。

最初に言っておきますが、他に「障害認定日」と「申立書」も重要なのですが、「障害認定日」は受給決定後の初回の受取額を大きく左右しますが受給自体を左右せず、「申立書」の内容は受給の成否を左右しますが、診断書ほど重要ではなく、また主な問題は診断書との整合性であり、診断書が主、申立書が従の関係であるゆえ、飛ばします。

もし、本投稿で扱う3つをクリアしている事が確認できたら、この2つの事も調べてみて下さい。

 

■初診日証明


精神科(身体障害者なら当然他科ですが、メンヘラ.jpのユーザー層の場合)に最初に通った日の証明書です。

今の病院の精神科ではなく、あなたが人生で一番最初に通った精神科です。

病院のカルテが残っていればそれで済みます。

代わりに「第三者証明」という、事情を知る人の証言も認められます。

その場合、証人が医者や看護師の様な医療関係者であるかそうでないかで効力が違い、必要な証人の数も変わります。

詳しくはお調べ下さい。

 

■社会保険料納付要件


初診日が二十歳以前にある場合には、二十歳以前に社会保険料納付義務がそもそもないので不問。

(ただし、仮に受給が成功した場合、かわりに所得制限があります)

初診日が二十歳以降の場合、初診日までの全納付期間の内の三分の二を収めているか、初診日までの直近一年間に未納が一切ないか、どちらかをクリアしていなければならない。

因みにこの場合の「納付」や「未納がない」は、「後納」ではダメで、後納であっても簡易的な書面上では納付済み扱いで記載されている事があり、その辺りを正確なところまで調べるにはその旨押さえた調査が必要ですが、これには注意点があり後述します。

ご存知のように社会保険には国民年金と厚生年金があります。

どちらを払っていたかによって、貰える障害年金の種類も違います。

国民年金の場合は障害基礎年金。

厚生年金の場合は障害厚生年金。

ネーミングからも薄ぼんやり窺い知れますが、障害厚生年金の方が手厚いです。

ザックリ言えば障害等級が軽度でも貰いやすく、また障害等級が同等でもより高額が出ます。

では、障害等級はどうやって測られるんだ?という疑問の答えは次項へどうぞ。

 

■医師の診断書


現在掛かっている医師の診断書の中の特定項目

・「日常生活能力の程度」
・「日常生活能力の判定」

ウェブ検索で白紙の診断書や記入例などが転がっているので見てみて下さい。

その中に幾つかチェック項目があるはずです。

「日常生活能力の程度」は五段階中のどれかに、「日常生活能力の判定」は七項目を四段階のどれかに、医師がチェックを入れます。

以上が、他の記入欄より決定的に重要で、そのトータルで障害等級が概ね判定され、障害基礎年金は二級以上なら、障害厚生年金は三級以上なら、受給の見込みはかなりあると見なせます。

【参考リンク】
『国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン』の策定及び実施について |報道発表資料|厚生労働省


私からのアドバイス


ここまでの事でのアドバイスです。

2つあります。

要約すれば、一つは「年金事務所には自分で問い合わせるな」

もう一つは「診断書が見込み薄の場合、ダメ元で提出するのは考え直せ」です。

述べた通り、事務的な面では、「初診日」と、「初診日までの社会保険料納付要件」の両方を満たさねばなりません。

例えば、貴方の記憶の中では、A病院(10年前)→B病院(五年前)→C病院(現在)と通院歴があるとします。

その場合、A病院に問い合わせ、初診日の証明が取れるか尋ねます。

それは良いのです。

そして、当時の社会保険料の納付状況は日本年金機構の年金事務所に問い合わせる…事になるのが一応の筋ですが、こちらが問題で、それはやめておいた方が良いです。

私は、複数の社労士から「年金事務所にもう自分で行って訊いちゃいましたか?」という否定的なニュアンス含みの質問をされました。

というのは、仮にA病院で初診日証明を取るのが難しい場合(色々な事情があるでしょう。

例えば、A病院に通っていた事実自体が記憶違いだったとか。通っていたものの、精神科ではなく神経外科だったのを、勘違いしていたとか。

B病院で初診日証明を出して貰う戦略に切り替える事もできるのですが、「障害年金受給を考えているので、A病院に通っていた頃の社会保険料の納付状況を知りたいんです…」などと年金事務所に問い合わせている事実があると、それは年金事務所側の記録に残され、審査時に不整合として不利な証拠になる可能性があるからです。

年金事務所には自分で直接訊かない。

私は、社会保険料納付状況の確認は、社労士に無料相談の範囲内でやって貰えました。

もう一つ、事務的な面がクリアできても、診断書のチェック項目の障害重度が必要な度合いに達していなければ、受給の見込みは薄い様です。

一度提出して落とされても制度上は再審査請求が出来ますが、基本的に最初の判定を踏襲するものらしく、成功は困難と聞き及びます。

ネットで調べても成功確率は一割強に過ぎないとの事です。

ですので、手元の診断書を見て見込みが薄ければ、ダメ元で一度出して見るより、引っ込めて次のチャンスを伺う方が良いのかもしれません。

 

終わりに


以上。

私の知識は断片的なものなので、出来れば、社労士などのプロを頼って確認してみて下さい。

自治体などで主催している無料相談があれば、そのレベルでも結構な協力をしてもらえると思います。

皆様のご武運を祈ります。

識者の補足、訂正などあればよろしくお願いいたします。

 

【関連記事】
・障害年金に託す祈り
・ある精神障害者が障害年金を申請して受理されるまで
・精神障害者ための障害年金申請マニュアル 申請要件・必要書類・受給資格など

 





【執筆者】
塵芥 さん

【プロフィール】
お役に立てたらお捻りお願いします。

・amazon欲しいものリスト

・メンヘラ.jp ユーザーページ



募集

メンヘラ.jpでは、体験談・エッセイなどの読者投稿を募集しています。
応募はこちらから

メンヘラjp公式ツイッターはこちらから

この記事のカテゴリ・タグ

体験談 障害年金 福祉 塵芥
このエントリーをはてなブックマークに追加

3件のコメント

二郎 返信

興味深く拝読しました。

「年金事務所には自分で問い合わせるな」
これは事実だと思います。かつて障害年金の給付審査が露骨に地域差が出て「6倍」になって
大問題になったことがありました。地域によって独自の書類を追加するなど(精神障害なのに何故、一人暮らしが成立しているのか訊く)ありました。

全国一律同じ社会保険料を払っているのですが、給付だけは別で「同一基準」で出来ていない組織運営上の致命的な欠陥があるのです。得てして西日本の障害年金給付の杜撰さ(とくに兵庫など)が有名です。

こうなってしまったのも、民営化テストの導入や特殊法人化で非正規職員がおおっぴらに大量導入され知識や経験の蓄積を引きつかずに、ただ「人件費の安さ」で切り替えたからです。

神奈川県警と同じように日本年金機構は純粋に「国民の味方」だと思ってはいけません。

塵芥 返信

筆者です。

地域差問題は、中央に一括化されなくなったが代わりに審査に時間が掛かるようになったという話と、基準が厳しめな方に一括化されたという、あまり面白くない向きでの改定があったという話を雑談がてら社労士さんから聞きましたね…。

原稿を送ってから思い出した点が幾つかあるので、この機会に出しますが、社労士を頼る前に区役所を通じて年金事務所に訊いた事があって、その旨社労士に伝えたら「ああ、区役所からなら大丈夫」との事でした。

だから区役所通して間接的に聞けば安全な様ですが、ただ、私の話は鵜呑みにしないで確認を取って欲しいので、やっぱりできれば社労士さんの無料相談を見つけて頼る事をお勧めします。

おひねりありがとうございます。

塵芥 返信

訂正 →中央に一括化されて、無くなった

コメントを残す

返信をキャンセル
返信先コメント